蒐集ガラクタリスト#2「相棒」
・鉄パイプ(そこそこ真っ直ぐで使い勝手が良さそうなので予備の武器とする)
・トタン板の破片(そこそこ大きさがあり断面が鋭いため簡易的な加工の上こちらも予備の武器とする)
魔術関連物
・作業用グローブ(矢鱈と握力が強くなる。掌側がボロボロで手を一切保護してくれない)
・怪異の体組織の破片と思しき何か
「ねぇ、カホ」
『きゅ?』
「お前はさ、この生活で本当に大丈夫なのか?」
『きゅっ!』
「…そうだよな、質問した私が馬鹿だった。私たち、相棒だもんな」
カホ…機械型怪異の白い狐。両親とはぐれる前から一緒に居る。可愛い奴だ。
ずっと一緒に居るからか、言いたい事は何となく分かる。多少外れていても致命的な間違いはしたことが無い。
線路を走って数日。今は長野に居る。バイク工場(跡地)目指して愛知まで移動しているところだ。
「アイカ、この先の情報なんかある?」
『…この辺りハ果物産業が盛んダッタらしいです。野生化した食料が見つかるカモしれません』
アイカ…壊れかけのガラケーに住み着いているAI。感情を備えており、本人曰く“直してもいいけどちょっと勿体無いバグ”らしい。直すな。
果樹園の跡地らしき場所を見つけた。今が丁度収穫時期らしく、沢山の果物が実っていた。野生化しているから味はそこそこかもしれないが、保存食を節約できるのはすごくありがたい。
『あ、7時方向より熊1匹』
「今夜は熊鍋だな」