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元の世界で再会

 気がつくと雪奈の腕の中にいた。魔法は成功したらしい。

 戻って来れた。おまけに車に轢かれて重症だった体も治っている。俺がこの世界に戻ってきたことで体の状態が上書きされた? 理由はわからないがちょうどいい。これで二人との約束を守れる。


「雪奈、俺は大丈夫だよ」


 驚いて固まっている雪奈に声をかけながら体を起こす。

 重症で意識のなかった俺が、一瞬にして傷がなくなったんだ。誰でも驚くだろう。


「……本当に?」

「うん」


 雪奈の前で立ち上がり、一周回ってみせる。なんならいつもより動きやすいくらいだ。


「良かった!! 星火ーー!!」

「うぉ!」


 雪奈が飛びついてくる。一度は引いた涙を再度流しながら抱きついて離してくれない。

 自分のせいで、俺が死ぬと思っていたんだろう。俺が無事という喜びで現状の違和感に気づいてないみたいだ。


「あの、すいません。救急車を呼んだのですが?」


 俺があわあわしていると、俺を轢いてしまったであろう運転手が青に顔で恐る恐る聞いてくる。


「大丈夫です。どこも痛くありません。それより飛び出して申し訳ありませんでした」


 運転手は車に俺が当たる衝撃と飛び出す血や変形する体を見てしまったわけで、その傷がないのに血まみれの服を着た今の俺は明らかに気持ちが悪いだろう。


「……本当に?」

「はい」

「……あと少しで警察が到着するのでそれまで待っていてください」


 運転手は意味がわからないといった顔をしている。


「すいません。用があるので失礼します」

「……はい?」



 本当に申し訳ないと思う。でも今警察に事情聴取をされたら何時間も拘束されてしまう。二人との約束に間に合わない。

 とりあえず連絡先を渡しておこうと思い、急いで自分の荷物を漁り、ペンと紙を探す。紙は無事だったが、ペンは折れてしまって使い物にならなかった。


「……ヒール。って使えるわけないか。

 すいません。ペン持ってますか?」


 ぼそっと冗談のつもりでヒールと唱え、運転手に尋ねる。


「そのペンは使えないんですか?」

「はい。折れてしま……え?」


 俺の手には元の状態のペンがあった。問題なく使える。

 この世界でも魔法は使えるのか。なら魔法が使えるようになる条件はなんだろうか? 魔法に触れること? 知識があること?

 そんなことを考えながら連絡先を書き、運転手に渡す。

 

「警察が来たらこれを渡してください。失礼します」

「ちょっと!!」


 運転手を無視して、離してくれない雪奈を無理矢理剥がし、約束の時計台目指して走り出す。


「待って!!」


 雪奈が追ってくるが時間もないため無視して走る。時計台は今いる場所の反対側の駅の入り口にあり、結構距離がある。急がないと


「ヒール。クリーン」


 走りながら血だらけの服を直して綺麗にする。流石に血だらけの服では会えないから。


「ハアハア、着いた」


 時計台についた俺は息を整えながら辺りを見渡し二人を探す。


「「星火!!」」

「陽真!! ナナ!!」


 声がした方から二人が走ってくる。俺も二人向かって走る。


「良かった!! 二人も問題なく戻れたんだね!」

「うん! 気がついたら駅のホームに戻ってたよ」

「星火も戻れてよかった」


 三人で再会を喜んだ。

 

「やば!! もうこんな時間だ! 学校に遅れる!」

「本当だ! とりあえず連絡先を交換しとこ?」

「そうだね」


 急いで連絡先を交換する。これでいつでも会える。


「じゃあ、また!」

「バイバイ!」


 二人は学校に向かって走り出す。


「またね!」


 俺は余韻に浸りながら事故現場に戻る。この後、説明や辻褄合わせで事情聴取が一日中続くなんて知らなかったけど。


 とりあえず、元の世界最高!!

これにて終了です。

超不定期、短いお話となってしまい、反省してます。

それでも読んでくださった方、ありがとうございました。

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