1/5
モノローグ-魂の帰還-
魂は廻る――
いつかの世界を渡ったその魂はようやく手が届く範囲へと。
――ああ、やっとやっとだ・・・
古の魔法文明、超科学文明、繁栄を支えた知識と技術。
支え続けた影なる存在を知る者は少ない。
彼らは世界のために人ではなくなった。
人々は言った。
時刻の魔女と――
魔女は年を取らず、不滅なる存在。
何故なら、魔女はこの世界の人の理から外れてしまったからだ。
最初で最後の人であった魔女。
人として死んだ優しくて勇敢なる魔女。
多くの者たちが集った魔女。
その魔女の魂は幾度もの年月を重ね、いくつもの世界を渡り、その知識と技術を蓄え、再びこの世界へ。
魔女のひとりは笑う。
「おかえりなさい――」
新連載です。
いつかは書いてみたいなと思っていた異世界転生ものです。
ただの異世界転生とはまた違ったものになりそうですが。