カブトガニ
自分の胸中に沸き起こった妄想をつらつらと書き連ねたものです。自由に楽しんでください
船はカブトガニのように前進した
うらぶれた酒場のおやじは虚無に沈む
「敵機襲来! 敵機襲来!」
晴天にかかる吝嗇の環
睡眠は惰眠に席を譲る
馴染みの妊婦が逆子を産んだ
金太郎がかけっこをする
極道は羞恥の極み
プリペイドカード
為五郎はパイプに惚れる
スズメバチは揺籃し、骸骨と踊る
ああ、君は涙を流す
凍った皿が愛おしくて
古代は熱燗
冷気は現代に打ち沈む
今年は子供も豊作だろう
絶えた親は幸いである
兄は絶句し、歯ぎしりする
妹は……知らん