1章4話 新学期
風邪と諸事情により投稿が遅れました。大変申し訳ございません。
ストックできていないので、週2回木曜日と日曜日の配信に変更させていただきます。
私ごとで誠に恐縮ですが、ご理解と今後の変わらぬご愛読をよろしくお願いいたします。
大変申し訳ありませんでした。
卒業試験のあと春休みが2週間あり、そして新学期が始まった。
クラスは全部で11クラスで、A,B,C,D,E,F,G,H,I,Jの10クラスに一般の生徒が入り、Sクラスには、ジュリアたちが入った。
去年までは、上位クラスは、ほぼ上流貴族が占めていた。それが、下流貴族の5人に首席を独占されて、悔しがっている貴族はもちろん、ジュリアたちに攻撃しようとして治癒院送りとなったものもいた。
そんな中、Sクラスでは
「これから一年、皆さんの指導をします、ラインです。よろしく。」
担任の自己紹介が始まった。
「ライン先生は、どんな魔法を使うのですか?」
ソフィエが聞いた。
「私は、補助魔法と回復魔法が使えます。少し前までは、攻撃魔法も使えたのですがね。」
少し残念そうに質問に答えた。
「え?それって…」
皆で顔を見合わせて
「賢者様!?」
声を揃えて、叫んだ。
ここで少し説明。
ここ世界の魔法とは、
3属性ー攻撃、回復、補助、ーと
6因子ー火、氷、風、光、闇、無
から構成される。
因子は、個人に限定があるわけではないが、得意、不得意くらいは存在する。
対して、属性は通常、1人に1つ決められる。つまり、攻撃魔法を使う人は、その他を使えない、と言うことである。
ただし稀にー今の所、ラインだけだがー複数の属性を使うことのできる者もいる。
一種の異常現象である。
ちなみに、ジュリアたちの適正は以下の通りである。
◎ 得意 △ 不得意 × 赤子レベル
ジュリア 攻撃 ◎火・氷 △光・闇
ジュシュ 補助 ◎無 △風
ソフィエ 攻撃 ◎風・光 ×闇
デニス 回復 得意不得意なし
ピート 攻撃 ◎闇・氷 △無・火
「じゃあ、早速、授業を始めよう。」
ラインが言った。
「その前に、皆さんの力を確認したいので、テストをします。まずはこちらから好きなものを選んでください。」
そう言ってラインは机の上を指した。
そこには、武器や魔法が込められたアクセサリーなどが置いてあった。
ジュリアは少し悩んで、短剣とある能力がついた指輪を選んだ。
他の4人を見ると、どうやら決まったようだ。
「決まったようだね。じゃあいこうか。
“転移魔法”」
ラインが魔法を唱えると、景色が一瞬で変わった。
「今からこの迷宮から脱出してもらう。ジュリアの持っている指輪に地図を記憶させておいたから、それで動いてね。じゃあスタート!」
ラインの声が消えると、目の前にあった扉が開いた。
それと同時に、唖然としていた皆の思考が戻ってきて、
「どう言うことだ(よ)ー!」
と口を揃えて言った。
しかし、全く反応がない。
「はあ、とりあえずここを出るしかないのか…」
ソフィエが言った。そして5人はトボトボと歩き出した。
しばらく歩くと、少し道が広がった。
地図によるとどうやら、二階へつながる部屋が近いらしい。
「ぐぉぉぉぉぉ………」
「ちょっと、デニス。へんな声出さないでよ。」
ジュシュが言った。
「変な声?俺じゃねーぞ」
「え?デニスじゃないの?嘘だ〜
こんな声出すのデニスだけじゃない?」
「だから知らねえって。」
「じゃあ、この声って?」
すると、皆の背中から、ものすごい気配を感じた。恐る恐る振り向くと
「ド、ド、ド、ドラゴン!?」
真っ赤な龍がこっち見てました。
「みんな僕の後ろに!」
ピートが言った。ピートはこの中で一番防御力が高い。それでいつもタンクになってくれている。
「魔法で一斉攻撃だ!」
みんなは次々と魔法を放つ。
が、ドラゴンは怯みさえしない。
「ぐらぁぁぁぁぁ!」
ドラゴンは咆哮をあげると、尻尾を振り回した。ジュリア以外4人は吹き飛ばされてしまった。
「みんな!ドラゴン、わたしが相手よ!」
こう言って、短剣を抜いた。
「ジュリア!だめ!」
ソフィエの声はジュリアに届かなかった。
次の瞬間、ジュリアはドラゴンの方へ向かって、スキル使用を宣言した。
「“スキル:無実創造”!対象!攻撃力!」
この瞬間、ジュリアの視界が真っ白になった—。
この後、ジュリアの友達4人のスキルも公開します。ぜひご覧ください。
本編の次回の更新は、4/28(日)です。