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神と俺の可能性~俺が未来で神になる経緯!~  作者: マロニエ
プロローグ
4/23

詰め所は不思議だらけで・・・・

風神に案内され詰め所につく。

そこでは伝説上のいきものユニコーン!

剣から炎を出す兵士!!

本を空中に浮かばせて運ぶ人!!


口ポカーンな聖は風神から言い伝えと、旧人類について聞く


「もう大丈夫です。歩けます・・・。」

「かしこまりました。」

意識もしっかりしてきたし、歩けるような気がしてフウジンの肩から離れる。

高貴そうな人だし、なんだか歩くと道行く人に拝められたり、ジロジロ見られたり、ひそひそ話をされたり・・・なんかそんな視線がすごく不快だったのもある。


「さぁ、聖王様。ここが我々フウジンタイの詰め所です。」

・・・中世?だろうか

到着した詰め所は白い石で作られた立派なものだった。

入り口の上には生き物?が彫られたレリーフがついている。・・・あれは龍か何かか?

レリーフを見ていると横から”パッカパッカ”と馬の歩くときの蹄の音のようなものが聞こえた。

振り返った先の光景に俺は驚いた。本で見たことのある・・・んっ!?えっ、あれってユニコーン!!?本のように真っ白だったり、輝いてこそいないが、茶色の馬に鷲のような羽と額に角が生えている・・・

ちょっと違うけど形は完璧にユニコーンだった!

それだけじゃない!フウジンに付いて行く途中に、修練している兵士が振った剣から炎が出てる!!

一室で魔法陣?のようなものを取り囲み呪文のようなことを言っている集団!!

書籍を運んでいる者は手に書籍を持たず空中に浮かせて運んでいる光景が・・・!


見るもの全てが現実と違う。

そう・・・その光景は夢にまで見た魔法の世界そのものなのだ。

そこら中の人が魔法を使い生活している!

でも・・・多分この世界では普通の光景なのだろう。


「どうしたんでしょうかこの人は・・・。」

と、言わんばかりに驚く俺を見てフウジンと侍女は頭をかしげていた。


◇     ◇     ◇


そうしている間に、応接室のような場所についた。奥にある立派な椅子に座らされた。

悪くない。


「改めまして自己紹介いたしましょう。私は七星賢者連合国 風の国エアロヒル国王 兼 七星賢者隊風神隊総帥 賢者風神。

この肩書は長いので風神とお呼びください。・・・大変失礼なことと存じてお聞きいたしますが、見ている限り聖王様は魔法というものを・・・いや、この世界の文化でしょうか・・・ご存じない様子でしたが、馬や魔法を見たのは初めてでしたか?」


「はい、俺の・・・いや、私のいた世界にはあんな生き物も・・・剣から炎を出す人も、空中に物を浮かせる人もいませんでした。・・・馬は私の世界にもいましたけど、翼も角もないですね・・・。」

ついつい俺ではなく私といってしまった。なんだろう、高貴さを感じるからか?この風神とか言う奴の前ではかしこまってしまう・・・。


「さようですか。つまり聖王様は異世界から・・・・。では伝承のとおり・・・ということですか。」

「・・・伝承??」

俺が伝承について知らないと理解した風神はこの世界に伝わる伝承について話してくれた。


「この地を悪逆をくものが跋扈ばっこするとき、神々は異世界より使者を遣わす。

そのもの悪しきものを抑え、葬り、人々に安寧をもたらすであろう。

夜がついえぬ日が3日続くとき、世界樹に光のまゆ現れ、神の使者”聖王”が現れるであろう。」


「過去にもあなたと同じく、世界樹より聖王が現れ、悪を如くもの・・・魔王を滅ぼし、長く平穏をもたらしたとされています。その際に集められた7人の仲間・・・賢者が私達の先祖です。初代聖王様の命により、我々は各地に一人ずつ国を治め、人々を魔物の手から守っているのです。

そして現在、伝承の通り夜が3日続き世界樹に現れたのが・・・聖王様ということです。

私は他の6名の賢者に委任され、自国の領土内の世界樹にお迎えに上がった次第です。

・・・私としたことが大変申し訳無いのですが、聖王様のお名前を伺えないでしょうか?」


そういえばずっと聖王様と呼ばれていたし名乗ってなかったな・・・。

「お・・・私は山ノ手 聖といいます。」

「山ノ手 聖・・・聖というのは旧人類のジャペーン地方で”聖なる”の意味ですね。・・・なるほど、聖王様にふさわしい名前です。」

「ん、旧人類??ジャペーン??」


ジャペーン???有名な歌手の歌の歌詞かなにかか?

いや、まてよ・・・黒ローブの言っていたことはこのことか・・・。

俺のいた世界は滅ぶ。そして俺の今いるこの世界は新たな人類史。

つまり俺らのことは旧人類。

ジャペーンは多分、ジャパンがそう伝わったのだろう。

・・・一度滅んで今のこの時はどれほどの時がたったのだろう。

地理でもやったが、白亜紀?だったか

恐竜がいた時代に巨大隕石が落ちて生物の7割位は死滅した。

磁極消滅説・・・ポールシフトだっけ・・・そういう説もあるって先生が言ってたな・・・。

にしてもだ、白亜紀の隕石落下が6,500万年以上前・・・つまり俺のいた時代から数千万年の時が過ぎてるんじゃねーのか??


「・・・・風神様、一つ聞きたい。旧人類が死滅したのって何年前だかわかりますか?」

恐る恐る聞いた。


「旧人類についてですか・・・。現在旧人類が残したとされる地下遺跡をいくつか発見し、調査しておりますが正確な年数は判明しておりません。

ただ、学者等の報告によると約2000年前とされていますが・・・真偽の程はまだわからない状況です。」


・・・2000年!?そんな未来に来ちまったのか!?ってか、俺の住んでた時の地球の・・・日本の面影皆無だぞ!?ってか、ここ俺のいた時の地球でどのあたりなんだよ!!

・・・んっ?2000年・・・それって変じゃないか。

予想よりも結構時間が立ってないぞ・・・。

恐竜死滅して俺らの文明になるまで6500万年以上かかったんじゃなかったか?

どういうことなんだ・・・あまりにも人類が死滅してこの世界になるまでの時間が短く感じる。

俺の跳んだ2000年の間に一体何があったんだ・・・。

そんな速度で生態系や自然は回復するものなのか・・・?


俺が考えていると風神が言った。

「なるほど、歴史にもご興味がある様子で・・・流石にございます。我々の国、首都エアロヒルに行けば学者から詳しいことを聞ける機会を設けましょう。

ですが、その前に・・・まず一刻も早く世界樹から離れましょう。念のため伝えておきます。残念ながら様々な思惑があり聖王様を付け狙う連中も多いのが現状です。

ここ世界樹は首都からも馬車で約一日と遠い。聖王様には詳しく歴史等を説明しながら首都へ向かいましょう。

・・・と言いたいところなのですが、先程から様子を見ているとたいへんお疲れの様子。大事を取って一日こちらで休み、明日に首都へ向けて出発することにしましょう。」


話が終わると、風神は侍女に俺を任せて退室した。

すれ違いざまに肩をぽんとされた。そして耳元で言ったのだ。


「警護に・・・世話係にリーゼロッテをつけます。ゆっくり休んでください。」


この侍女はリーゼロッテというのか・・・

にしても、俺ってば狙われているのか・・・。

思惑というのはよくわからない。

この世界の組織のあり方もまだ理解していない。

俺はこの世界について無知すぎるんだ。


◇     ◇     ◇


風神との話が終わり、リーゼロッテに連れられ寝室につく。

リーゼロッテは警護のため部屋の外にいるので何かあれば声をかけるよう俺に伝えて退出した。


「ふーっ!やっと休めるぅー!なんなんだよ、この状況・・・・。」

今日はいろいろありすぎた・・・。いろいろと考えたかった。

でも俺を眠気が襲う・・・。そう急激な眠気だ。

眠気に逆らうこともできずに俺は、そのまま目を閉じた。

伝説・伝承:聖王の到来が書かれたもの。ポピュラーなもの。

聖王:600年前に7人の仲間とともに魔王を滅した偉人。

七星賢者:聖王とともに魔王討伐を行った7人の仲間たち。今の七星賢者はその末裔。

リーゼロッテ:風神の従者の女。スタイル抜群。栗色の長髪と緑の瞳を持つ明るく温和な女性。



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