第12話 鳥羽くんの挑戦 〈まっさー〉
私は、舞桜さんと鳥羽くんと一緒に途中まで帰ることになったのだが、舞桜さんが一緒だとどうも話しづらかった。
それには理由があって私が鳥羽くんと話そうとしても常に舞桜さんが鳥羽くんに話しかけているため会話はと言えば鳥羽くんと舞桜さんの二人が中心で話し合っているためである。私は心の中でこう思いながらため息しか出ない。
「これだとぜんぜん楽しくないなぁ。さっきまでの良いムードは、何処にいってしまったんだろう。しかももうすぐしたら私は二人とは帰る方向が違うからさらに舞桜さんにチャンスが回ってしまうことになるんだよね」
それから私は二人とは帰り道が違うため一言言ってから帰っていく。
「それじゃ私、帰り道が左側になるから鳥羽くん、舞桜さんまた明日ね! 」
舞桜さんは、この時二人きりになれると言うことで内心ラッキーと思っていたが、鳥羽くんが考えていることは舞桜さんとは違った。
鳥羽くんは、スマートフォンを操作しながら舞桜さんに事情を話す。
「ちょっとごめん! 今、友達が急用で家まで来てほしいってメールが届いてて着信も10回くらい5分前くらいから鳴ってるから後は悪いけど一人で帰ってくれるかな? 本当にごめんね」
その事情を聞いた舞桜さんは、相手が鳥羽くんなので怒らずに優しく言った。
「それなら良いよ! 友達が困ってるのを助けてあげるのも生徒会長の役目だと思うから気にしなくて良いよ」
「ありがとう! それじゃ友達の家に寄ってから帰るからまた明日ね! 」
鳥羽くんは、進行方向を変えて友達の家に走りながら向かっていく。
が、実はこれは鳥羽くんの考えていた作戦であった。
実際スマートフォンを操作しながら連絡先を交換していた私にメールを送っていた。
『後でそっちに向かうからGPSで位置情報を送ってれるかな? 』
このメールが私に届いたとき私は、現在の鳥羽くんの状況は分からないけど、メールが届いたことにものすごく嬉しくて素早く返信をした。
『良いよ!それじゃ位置情報で私の現在地の地図を送るから私はそこで待ってるから』
つまり鳥羽くんは、友達の家に急用で行くふりを私のところに来てくれようとしてくれているため現在鳥羽くんは私のいる場所に来てくれようとしてくれている。
「私は、帰るときついてないって思っていたけど、鳥羽くんってすごく優しいなぁ」
すると鳥羽くんが私のところに走りながら来てくれた。
「遅くなってごめんね! お待たせ! 」
「遅くなんかないよ! わざわざ来てくれてありがとう。でもなんで来てくれたの? 舞桜さんと途中まで帰り道が同じ筈なのに」
私がそう話すと鳥羽くんは、こう話し始める。
「僕は、ずっと話しかけるのは好きじゃないからって言うのと舞桜は、望月さんに敵意を向けているのを感じたからそれなら一人で帰ったらいいって思ったから僕が上手く作戦を考えて帰らせただけって言う訳なんだ。もし良かったら家まで送っていくけどダメかな?」
この時私は、いきなりの急展開で、どう返事をしたらいいのか分からなかった。




