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妖狐と風花の物語  作者: ほろ苦
15/26

カレーと露天風呂

またしても・・・・・妖狼・・・・・

それからというもの、風花は上の空だった

買い出しの二人が帰ってきてカレーを作り出すが指は切るは、切った野菜を落とすは米を大量に流すはカレーのルーを一気に投入するはで…


「頼む。風花、そこで座っててくれ」

         

っと靖に真顔で頼まれた

しぶしぶ三人が作る料理を椅子に座って眺めていた


はぁーさっきの人、名前聞いてなかった…

どうしてもさっきの男の人が気になり周りのキャンプ客を見回すけど、それらしい人はいない

彼女と来てたのかな…それとも意外に年上で結婚しててファミリーで来てるとか?

ああああーーーーそんな人にアドレス渡したの?私バカなんじゃない?

さっき自分が起こした行動に凹んだり焦ったり怒ったり…

玲はそんな風花を見て思わず噴き出した


「ぷ…」


「な、なによ!!」


「いや、面白いなって思って。コレどうぞー皆飲みながらやってるよ」


っと、玲が紙コップに甘い梅の匂いがする飲み物を差し出した


「梅酒?お酒飲めないよ?」


「兄さんノンアルコールって言ってたけど?」


ノンアルコールなら大丈夫か

風花はぐぐいっと一気に飲んだ

最近のノンアルコールは凄いと思う。本当にアルコールが入っているような出来栄えだと感心する

なんだかさっきの醜態を誤魔化したくてもう一杯もらうことにした

そうこうしているうちに見事がカレーが出来上がり別荘のバルコニーに設置してあるテーブルセットで食べる事になった


「しっかし、風花が料理が出来ないのがよくわかった。お前絶対良妻にはなれないな」


お酒も入り、靖のからみはいつもより激しい

風花はふて腐れた顔をして何も言い返せずムぐぐっとなっていた

さっきの逆ナンパをこいつに見られなくて良かったと風花は思い、玲に口止めをしとかなければと


「玲…お願いだからさっきの事お兄さんには言わないで…」


こそっと隣に座る玲に耳打ちをする

ノンアルコールビールを飲んでいた玲はメガネをくいっとあげて


「口止め料なんにしようかな?」


むぐぐ…こいつら兄弟だったの忘れてた…

結衣はそんなやり取りをしている風花と玲をみて頬を赤くして靖に話しかける


「あの二人、お似合いですよねー」


悪気がなかった結衣だが、靖は一気に不機嫌になった


「さて、玲行くぞ!先戻って風呂入っとく、風花作ってないんだから片付けヨロシク」


がーん

結局、後片付けは結衣にも手伝ってもらいました二人が別荘に戻った一時間後ぐらいに風花と結衣も別荘に戻った

寝る部屋は男女に別れて、結衣と風花は二階の部屋で安倍兄弟は一階にある寝室に寝る

風花と結衣は露天風呂に一緒に行こうと準備をしていた


「もう安倍先輩上がってるよね?」


結衣が少し頬を染めて聞いてくる


「さすがに一時間以上たってるし上がってるでしょー?まだ入ってたら女子かって突っ込み入れるわ」


くすくす笑いながらふたりは露天風呂の脱衣所をそっと覗く

脱衣所に服もなかったので安心したのだがどうも露天風呂の方で水音がした

風花は不思議に思い、露天風呂の方も覗くと見覚えのある人影


褐色肌の分厚い身体に焦げ茶色の長い髪を高い位置で折り束ね湯船に付かないようにして露天風呂にふんぞり返って、超がつくほどくつろいで風呂に浸かっている

しかも、お盆を湯舟に浮かせお酒とおちょこまである・・・・・

風花はその姿をガン見してピシッと露天風呂の入り口の扉を閉める


「矢野さん??」


なんで!?妖狼さんがここにいるんだ!?

風花はゆっくり結衣を見て、いくら普通の人間には見えないからと言ってもこのまま露天風呂に入る訳にはいかないと思い


「ごめん。結衣…お風呂また後にしない?」


「え?どうして?」


「えーーと、安倍兄弟がまだいるのよ!」


それを聞いて結衣はボッと赤面した

それじゃー仕方ないねっと言って部屋に戻ることになったが風花は忘れ物をしたといって露天風呂に戻った


バン!!

勢いよく露天風呂の入り口を開けて超くつろいでいる妖狼の元に行く


「何してるんですか…」


目を細めじっと睨む風花に風呂におちょこの日本酒をクイッと飲む妖狼


「露天風呂を満喫してるんだがなぁー」


勝手に人の別荘の露天風呂を満喫するんじゃない!!

なにか言ってやろうと風花が思っているとバサっと空から鳥人間?が降りて来る

その姿は黒いローブを被って、目はくりくりと大きい

首を傾げる姿はまさに梟だ


風花は驚き見つめていると鳥人間?は風花にゆっくりと頭を下げる


「妖梟と申します。あなたが…風花さんですか」


「はぁ…」


「なるほどなるほど、私たちがはっきり見えているのですね…」


そのビー玉のような丸い瞳で何かを見透かされているように風花を見つめる妖梟

妖狼が「どうだ?」っと妖梟に聞くと


「あと、2年で私たちが見えなくなるでしょうね」


!!??


妖狼はふーんといった感じで風花を見る

風花はその言葉の意味を理解しようとしたが、うまく脳みそが回らなかった

あと2年で妖怪が見えなくなるって事?ココが見えなくなるって事なの?


ダダダダダ!

もの凄い足音が近づいてきて、露天風呂の扉が思いっきり開く


「てめーーーー!!妖狼!!やりやがったな!!」


かなりボロボロの姿の靖と玲が駆け込んできた

な、なにがあったのだろう?

安倍兄弟は早く別荘に帰り周りに結界を張っていたが妖狼に襲われ?ふっとばされて?この状況らしい…


「あーコイツ(妖梟)に風花を見てもらいたくってなぁー」


カチンっときた靖が護符を手に持ち妖狼に向かって放つと、その護符に妖梟の羽根が刺さる

妖梟も妖狼程ではないが妖力が強く、靖と玲は顔を歪ませる

ここにいる妖怪は自分たちが張った結界を一瞬にして破ってここにいるのだ…


「二年って…本当なの?」


風花は妖梟の瞳を見つめると妖梟は目を細め静かに頷く

たった二年…唇をきゅっと噛み締めて少し考え風花は靖を見る


「お願い!!車貸して!」


真剣な眼差しで靖を見つめ必死にお願いしている風花

靖はすぐに車で妖狐に会いに行くのだとわかった

だが、それは危険な事だと判断し、首を横に振る

風花はそんなぁ…っとがっかりした表情になった


「俺の愛車だ、貸してやれないが…連れて行ってやるよ」


斜め横を向いてテレながら言う靖に対して、玲が


「兄さん。飲酒運転はダメです。俺が行きます」


あ…っと靖ががっくしとなると玲が連れて行ってくれる事になった


「ありがとう。安倍くん…安倍くんのお兄さんも」


その様子を見ていた妖梟は首を傾げる


おかしいな…?妖狐はここに来ているはずなのですが…


その事を言おうかどうか悩んでいると、妖狼からの視線を感じ見ると静かに首を横に振っている

言うなってことか…


風花と玲は急いで露天風呂を出て行った

妖梟は妖狼を見ると妖狼は「ああ、行け」と言って、妖梟は一礼してバサっと森の闇の中に消えて行った

妖狼は靖を見てほくそ笑み


「ずいぶんな格好だなぁ?」


「誰のせいだよ!!」


靖はギロッと妖狼を睨みつけると、また面白そうに妖狼が笑う




ノンアルコールビール好きなんです。でも、ノンアル梅酒は・・・・・梅サワージュースでした(T0T)許せん!!

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