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妖狐と風花の物語  作者: ほろ苦
10/26

陰陽師?

いつも読んでいただきありがとうございます!!

風花は大学に行くのが憂鬱だった


昨日先輩に襲われ逃げて

同じ学科の男子兄弟の濡場?に遭遇するとか…

サボりたい…

心底思ったが親に高い大学費用を出してもらっているので、そんな事をしては申し訳ないと思いイヤイヤ大学に行った

教室で出来るだけ怜と顔を合わせたくない風花は机につくと頭を伏せた


「矢野さん、おはよ?具合でも悪いの?」


大学入学式の日に気さくに声をかけてきて友達になってくれた田中結衣(たなかゆい)が隣に座り心配そうに話しかける


「え?あー大丈夫。ちょっと寝不足なだけ」


風花は心配させまいと適当な嘘をついた

ならいいけど…と結衣は心配そうな顔をした


ガラッ

講義の先生が教室に入って来た

フッと斜め左前を見るといつの間にか怜が座っている

わざと風花の視界に入る位置に座ったのか?

怜は少し右後ろを見て口角を少し上げる

それを見た風花はみるみる顔色が悪くなり、講義にも全く集中出来なくなった


午前中の講義が終わり昼休み時間

風花は結衣とお昼ご飯を食べに行こうとすると、怜から話し掛けられた


「矢野さん、ちょっといい?」


全然良くない…

風花は心の中でそう思いながら怜を見ると結衣は何を勘違いしたのか


「私、友達とお昼食べて来るね!」


と、言って風花は置いて行った…


「矢野さん、中庭に行こう」


と言われ仕方無くついて行く

丁度いい感じの日陰の場所を見つけベンチに座る

風花はお昼ご飯を持って来ていなかったので、話が終わったらパンでも買いに行こうと考えていると怜は少し大きめのリュックの中からおもむろに風呂敷に包まれた箱を出す

風呂敷を広げると重箱弁当だ

蓋を開けると見事な和食弁当が輝いて見える

風花はヨダレが出そうになった


「家政婦さんがいつも兄とふたり分作って持たされるんだ。一緒に食べよう」


と、言って箸を渡す怜を目を丸くして風花は箸を受け取る

怜は眼鏡をクイッ上げて弁当を食べ出した

美味しそう…


「…い、いただきます」


風花も一緒に重箱弁当をつつく


「額…大丈夫だった?」


視線はそのままで怜が聞いてきた

風花は少したんこぶっぽくなったけど、一晩で腫れが引いた額をさする


「あーうん…そのお兄さん大丈夫でした?」


バツが悪い…風花は重箱弁当を食べる箸を止めるとチラッと怜を見る

怜は少し笑い


「兄さん、まさか頭突きされるとは思ってなかったからね。あの後鼻血を止めるの大変だったけど、自業自得」


どうやら、怜は風花の味方?のようだ

風花は少し安心して、また箸を動かし煮物の椎茸を食べる


(お、美味しい…)


「それより…矢野さん変な事聞くけど」


箸を置いて、メガネの奥の瞳が少し真剣な眼差しを風花に向ける


「…妖怪と接触してる?」


「はい?」


てっきり昨日の事を何か言われると思っていた風花は予想外に妖怪の事を聞かれ間抜けに返事をしてしまった

なんで妖怪?

妖怪っという言葉を聞いて一番に思い起こすのはココの事だった

でも、ココは他の人に見えてないハズ


「微かだけど、妖力の気配がする。人間が妖怪と接触した時に感じるものだよ」


玲の言葉に風花は驚き警戒した

今まで誰も信じてくれなかった妖怪の存在を逆に指摘してくる人がなぜか怖いと思ったのだ

直感的に誤魔化した方がいいと思った風花は


「さぁ?妖怪っているの?意外だなー安倍君そういうの信じているんだー」


若干棒読みだったが、シラを切る事にした

玲は少し目を細め小さくため息をつく


「うち、陰陽師家の末柄だからそういったの解ってしまう。今でも隠密に妖怪退治とかしてるし」


妖怪退治…

風花はその言葉に青ざめる

ココを退治するって事?なんで?あんな優しいココを退治なんて

絶対させない!!

風花の警戒レベルはMaxになった

箸を置き、身を引き玲との距離をとり無意識に睨んでしまった


「やっぱり、接触してるのか」


「…別に安倍君には関係ないと思うけど?」


「入学式の時、矢野さんを見た時妖怪の気配がして気になってたんだ。もしかして取り憑かれているのかと思って。でも、矢野さん見てると全く取り憑かれている様子もないし、むしろその妖力は矢野さんを守っているような気配すらしてくる」


守ってる?ココが?

自分の知らない所でココが守ってくれていると思うと風花は嬉しくなり、少し顔が緩む

玲はそんな風花をみて少し顔を曇らせる


「妖怪を信用してはいけない」


「どうして?」


「人間と妖怪は相容れぬ仲なんだ。信用しても裏切られる。妖怪にとって人間は餌も同じモノなんだよ」


玲は真剣な目で風花の目をジッと責める様に見つめる

風花はその視線を逸らさず受け止め


「ココは違う。私の友達はそんな事ない」


風花は自信があった

ココは違う。今まで何年もの付き合いだ

人間を餌だなんて思ってない

少なくとも私は餌にされた事はない!


玲は少し驚いていた

まっすぐな瞳で自分の目を見てる風花に強い意志を感じる

妖力の気配が風花に溶け込みより風花を守ろうとしている


本当に信頼しきっているのか?


玲はその妖怪に会ってみたいと思った

メガネをクイッとあげて口角を少し上げる


「いつか会ってみたいなー矢野さんの妖怪(ともだち)に」


風花は絶対会わせたくないっと思いベンチから立ち上がりパンを買いに行った



陰陽師きたー!!さ、勉強しないと・・・・・

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