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美しき思い出(?)

作者: 霜月黎夜
掲載日:2005/02/01



 空が白い涙を流している、真冬の日のことだった。



「あ、あの…!」

「?」

「ぼく、となりに住んでるんだけど…えっと、同じ年ぐらい…かな?」

「…?」

「あ、えっと…な、何年生?」

「…四年」

「やっぱり、一緒だ。ぼくも四年…明日から学校、来る?」

「ん…」

「じゃあ、その…もしよかったら…一緒に学校、行こう?」

「…うん」

「やった―――あ、それじゃ、また明日!」

「ん…」



「おはよう!」

「…おはよ」

「……」

「……」

「…あ、あの…名前―――ぼくは、リョウ」

「アキラ…」

「よろしく、アキラ!」

「ん…」

「前の学校、どんなだった?」

「…普通」

「は、早く新しいトコに慣れるといいね」

「ん…」

「わからないコトがあったら、聞いてよ」

「ん…」

「ぼ、ぼく…アキラの助けになるから!」

「ん…」

「―――…」

「……」



「なんか、あんま喋んないよな。あの転校生」

「だな」

「おもしろくねー」

「でも、キレーだよな」

「ああ、ソレ。人形みてー」

「言えてる。触ったら、簡単に壊れそー」

「あれこそオンナだよなぁ」

「聞こえてるよ、男子!」

「オンナじゃなくて、悪かったね」

「こえー」

「もっとさ、かわいく…」

「今はオンナが強い時代だよ」

「男子は黙ってなさい。ねぇ、アッちゃん」

「………」

「え? 何?」

「何って…?」

「…………」

「えーっ!?」

「なんだ?」

「“アッちゃん”は何て言ったんだよ?」

「クスクス」

「なに笑ってんだよ」

「あはは、ひみつー」

「おい、女子!」

「あはは」

「クスクス」



「なんか…アキラ、人気者だったね」

「……」

「前もそうだった?」

「さぁ…」

「そう…」

「………」

「…女子たちと楽しそうだったね」

「…そう?」

「なに、話してたの?」

「…真実を」

「?」

「……」

「あー…思ったけど、アキラって男みたいな名前だね」

「…まぁ、ね」

「で、でも、似合ってるよ」

「…それは、そうでないと困るよ」

「?」

「女みたいってバカにされるのは、あまりいいものじゃないし…」

「ふーん?」

「…男なんだから」

「…………オトコ?」

「誤解してるようだけど、僕は男だよ」

「う……え?」

「……」

「で、でも…声、高いし…」

「…わざと高くしていたトコもあるけど、もともと高めなんだ」

「キレイ、だし…」

「…生まれつきだから」

「――――」

「…女、だと思ってた?」

「―――…ごめん」

「別に。いつものことだし…」

「本当に、ごめん…!」

「いいさ。面白かったし…」

「…何が?」

「リョウが」

「?」

「からかいがいがある感じ」

「から…!」

「クセになるかも。リョウで遊ぶの」

「な――!」

「はは」

「ア、アキラ!」

「…バーカ」



 最初から、親友は親友だった。



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― 新着の感想 ―
[一言] 結構おもしろいよ。 ちなみに、短編は好きじゃないんですが・・・ 結構いいと思うよ!!
2008/03/09 00:30 退会済み
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