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プロローグ

水の流れる音が絶え間なく響いている。

あまりにもごうごうとうるさくて耳がダメになりそうなくらい。思わず耳を塞ぎたくなる。


しかし、腕の中に子供を抱えているのでそんなことは出来ない。なんとか気力を振り絞って川岸に子供を押し上げる。後は私が上がるだけだ。


だが、こんな時にドジを踏んでしまった。私は足を滑らせてしまい、再び川の中に放り出された。もう動く気力も残っていない。川の上からは沢山の声が聞こえてくる。


「おい!誰か、救急車を呼べ!」

「このままじゃ流されるぞ!」

「危険を顧みずに子供を助けてくれたんだ!早く助けださないと!」


だが、当の本人である私は以外にも落ち着いていた。別に、特に未練もないし、格好つける為に子供を助けたわけでもない。ただ単に体が勝手に動いていただけだ。


(そういえば、私も昔に川で溺れたことがあったな。)

ふと、そんな記憶が降りてくる。

昔、私は外でよく遊んでいる子供だった。ある時に、友達と2人で遊んでいたら転んで川に落ちるという、馬鹿なドジを踏んだ。


そんなときに、ある大人の人が助けてくれたのだ。顔は覚えていないが、女の人だった気がする。そのときから、私もそんな風に人を助けられる人になりたいと思ったのだ。そう考えていたら川に飛び込んでいて、子供を助けようとしていた。


昔の記憶を思い出していると、だんだんと意識が薄れてくる。もう息苦しさもしない。

まるで、ラノベの主人公のような最後だと思った。


(それならどうか、ラノベのように異世界転生してみたい。神様、お願いしますーー)気づけば、そんな風に願っていた。

《ならば叶えてあげましょう〜!》

そんな声が聞こえてきた気がしたが、すぐに私の意識は落ちていった...。

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