第四十六章「3人」
ミノリ「お呼びですかまぐろ様。」
まぐろ「ミノリさん、少し手伝ってくれませんか?」
ミノリ「これは……料理をしていらっしゃるのですね。」
まぐろ「はい。皆さんに栄養を蓄えてほしくて。」
ミノリ「健康的にしてさしあげたいなら、このプロテインを入れましょう。」
まぐろ「いくら私でも馬鹿にしてません?」
黒い雪原編
第四十六章「3人」
「そんなわけだよ。」
「どういうわけですか?」
黒の国傭兵育成機関「闇夜の一星」。
その中心部にある中央塔というところに、イツキは居た。
今向かい合っている男は、闇夜の一星長であるスギネだ。
「つまりキミには、闘技大会に参加してもらいたいんだ。」
「闘技大会ですか……。」
「ああ。カサにも言ったが、我々が力を貸すならば強い者が良い。その強さを証明するのが、もう少しで行われる闘技大会だ。」
「協力に値する強力を見せろってことですね。」
「え?」
「…………いえ。分かりました。その大会で優勝して、貴方達と共に戦う。」
「……フッ。いい顔だ。」
・・・・・・・・・
「話は終わったのか、イツキ。」
「ああ。……ごめん、少し待たせすぎたな。」
「いや。お前を待ちわびた1ヶ月に比べれば、どうってことないさ。」
「……そっか……。カサ、闘技大会のことで相談があるんだけど……。」
「答えられるものならば答えよう。」
中央塔を出て数分、イツキは待ち合わせておいた仲間、カサと共に病院へと向かっていた。
闇夜の一星独自の教育方針、仮想国戦闘から唯一逃れられる場所が病院だ。
しかも病院として機能しているだけではなく、客人をもてなす場としても使われているので、設備はかなり豪華である。
「その……一応話は聞いたけどさ、闘技大会の事がよく分からなかったんだけど……。」
「む。私もきちんと理解しているわけではないが…………。闘技大会というのはトーナメント制の大会で、日々、仮想国戦闘をしている一星ではお祭りのようなものだ。」
「お祭り?」
「仮想国戦闘はバトルロイヤルに似ているが、闘技大会は1対1の決闘だ。各々の強さを盗み、見せつける場としては最適なのだ。」
「成程な……それが、あと1ヶ月後に行われると……。」
「そういうことだ。」
イツキは頭をかいた。
同盟条件とはいえ、1ヶ月も時間を費やすことになる。
その間に青や紫が動くと非常に厄介なのだ。
「……本末転倒じゃないのかなぁ。」
「……どうだろうな。だが、ここで戦ってみて分かった。ここに居るのは非常に頼りになる人達ばかりだ。」
「……それはそれで大会も大変そうだな……。」
苦笑するイツキ。
……暫く歩き、イツキとカサは病院に到着した。
「おかえりなさい、霧雨先輩、カサさん。」
「ただいま、まぐろ。」
「ただいまだ。」
迎えてくれたまぐろを加え、イツキは皆が待っている部屋へと向かった。
部屋の扉を開けると、椅子に座る面々が目にはいった。
幾つかの長机を組み合わせて四角形にし、それを囲むように座っている。
イツキ達も近くの椅子に座った。
それと同時に、日光が口を開く。
「帰ったか。」
「はい。早速ですが報告をさせていただきます。」
「OK。」
息を呑む面々。
「同盟の条件として、1ヶ月後の闘技大会で優勝することになりました。」
「闘技大会……ですか?」
ミノリが訪ねた。
「はい。1対1で行われるトーナメント制の勝負です。32人中5つの枠をもらっています。こちら側から出たその5人の誰かが優勝すれば、黒の国と同盟を組めるというわけです。」
「ちょっといいか?質問がある。」
手を挙げたのは犬槇だ。
「なんだ?」
「それは霧雨一行からなのか、それとも緑の国からなのか。」
「一行の中から5人だ。赤も青も、桃も関係無い。」
「……了解。それじゃあその5人は誰が出る?これは大事だろ。」
「ああ。でも、カサと俺は指名されているから、選ぶのは実質3人だな。その3人は、大会の前日に発表する。」
……ざわめいた。
「各々、自分の腕を磨いてください。折角のお祭りだ。出られないなんてつまらないでしょ?」
「……イツキ様。」
「どうしました?ミノリさん。」
「手合わせ願います。善は急げですので。」
「やる気ですね。」
「その後は俺だ!」
「いえ、私ですわ!」
……フッ。焚き付けることには成功だ。
あとは……この調子で前日にまで待つのみ!!
こんにちは、アフロ月です。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
やっと黒い雪原編でやりたかった闘技大会が出来そうです……。
長かった……何で四十章以上もかかってんだ……。
無駄なことではないけど……。
……あ、そうそう。たまには感想とか書いてもいいんだよ?モチベーションの向上で、良い作品が出来ることに繋がっていくのだ。
最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。
Thank You。




