第四十五章「私の事好きですか」
親父「ナースこそ至高なり。」
日光「巫女さんをなめるな。」
犬槇「メイド一強。」
サゴ「妹萌え。」
イツキ「ツッコミが追いつかない。」
黒い雪原編
第四十五章「私の事好きですか」
「霧雨先輩……。先輩は、私の事好きですか……?」
「ちょっと待ってくださいまし!私だってイツキが……!」
「霧雨君、選ぶのは私よね?」
「え。いや、あの……。」
これはなんだ?
何故俺はまぐろやヒラメ、ツユに言い寄られているんだ?
…………いや、3人だけではない。
「……イツキ……。」
「イツキ様、貴方にだけ……特別な奉仕がしたいのです。よろしいですね?」
「妾との1ヶ月、忘れたとは言わせぬぞ。」
「えっと……どうした?」
ハツガ、ミノリ、茶々猫まで。
「イツキなら……たとえ男でも、いいかな……。」
「霧雨イツキ……欲しい……。」
「イツキ、私は貴方に会うために、ここまで来たのかもしれない……。」
あの白猫や雨燕、紅までもが言い寄ってくる。
これがモテ期なのか……!
これがっ!!!モテ期なのかっ!!!
「俺達のことも!」
「忘れるなよ!忘れたらCryだぜ!
」
「勿論俺もだ。」
いや……男三人は嬉しくない。これっぽっちも。
イツキは言葉が見つからず、数秒無言になったが、すぐに気をとりなおして女性達の方へ向きなおった。
「嬉しいけど、俺はその……世界を救うという使命があって……。だから、まだ誰かとくっつくわけにはいかないんだ。」
「そんな……霧雨先輩……。」
「こ、こうなったら脱ぐしかないですわ!」
「ちょっ、何言ってんの!?みんな目が怖い!あ……いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
・・・・・・・・・
「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
「うわああああああああああああああああああああああああ!!!???」
目覚めると、そこは見知らぬ天井だった。
…………夢か…………。
「……お、起きたのね……霧雨君……。」
「うわっ!?ツユ先生?…………お、おはようございます。」
「え、うん。おはよう……。体は大丈夫?」
「え?」
そういえば……節々が少し痛むが……。
「大丈夫です。……っていうか、ここは?」
ここ。
見知らぬ天井。
そして見知らぬ壁。
見知らぬベッド。
廃墟のものとはまた違う、かなり綺麗に使われているベッドだ。
「ここは黒の国傭兵育成機関『闇夜の一星』。廃墟で倒れた貴方は、ここまで運ばれてきたのよ。」
「…………倒れた?」
「覚えてないの?」
「はい……みんなが大胆になったこと以外は……。」
「え?」
「何でもないです。俺、倒れたんですか?」
「うん……。」
イツキは出来るだけ思い出してみた。
順を辿って……まず、廃墟に着いた。
次にカサからの手紙を預かった。
その手紙をヒラメに取られそうになって……。
恐らくこの時の影響で、先程の夢を見たのだろう。
それで外の空気を吸いに外へ行って……。
「…………あっ!廃墟に戻ろうとして、転んだんだった。」
「……打ち所が悪かったのね。それから3日も経ったわよ。」
「うそん!?」
「本当です。間抜け面でここまで運ばれたわ。」
「あー……!!私もうお嫁に行けない!!」
「婿として迎え入れる側になりなさい……。とりあえず、お医者様を呼んでくるわ。」
そう言って、ツユは部屋の外へ歩いていった。
……ツユの話によると、ここは黒の国で、機関の内部だという。
……まさか……こんな風に訪れることになるとは……。
まあ、過ぎてしまったことは仕方無い。
一星に来て3日ということは、カサの耳にも、イツキ達が来たことは届いているだろう。
「…………あいつも俺の間抜け面見てるのかなぁ……はは……。」
力無く笑うイツキはうなだれた。
「邪魔するよ。……お、目覚めたか。」
すると、一人の若い男が部屋に入ってきた。
恐らくツユが言っていた医者だろうが……。
「女医じゃねぇのかよ。」
「何か言ったか?」
「いや、何も……。貴方は?」
「ここで、戦闘員兼伝達係兼医者をやっている岩具だ。よろしく。」
「霧雨イツキです。…………あれ?岩具さん、どこかで会ったことあります?」
イツキは違和感を覚えていた。
なんだか聞いたことのある声だったのだ。
「分かるのかい。」
「聞いたことのある声だと思って……。」
「その程度か。それでも声を変えなきゃな……。」
すると岩具は、ブツブツと一人で呟き始めた。
…………何をしているのだろう…………はぁ……それにしても、女医がいいなぁ。
「廃墟で、カサさんからの手紙を渡したのは僕だ。」
「…………ああ!あのときのか!!」
そうだ、廃墟で……誰かに背後を立たれたときに聞いたんだ。
「よかった……人間で。」
「ああ、まあ廃墟でいきなり声をかけられたらね。勘違いもしてしまうか。」
「出たのかと思いましたよ……もう。」
「ごめんね。……噂じゃ出るらしいけど。」
「へ、へえーー!俺がいないときにその話はしてください!!」
「分かった。それじゃあ体調の方を調べていから。女医じゃなくてごめんね。」
「あはは……。」
…………聞かれていたようだ。こいつ…………。
・・・・・・・・・
「「「霧キ雨君輩!!」」」
「同時に言うな、俺は偉人じゃないから聞き分けれないぞ。」
「「「てへ♪」」」
「それはそれで嫌だな……ってか今の絶対打ち合わせしてただろ。」
「やりましたわ……イツキのツッコミが戻ってきましたわ……。」
「いや、俺の存在意義ってツッコミだけなのか?」
部屋に入る仲間達は、来て早々おふざけをかましている。
…………何でヒラメと犬槇とまぐろは泣いてるの?そんなに俺のことを……。
「霧雨先輩が目覚めて……私やっとツッコミから解放されます……。」
「へ。」
「私だって……辛かったですわ……。」
「ちょっと。」
「何度投げ出しそうになったか……でも、俺、やりきったよ……!!」
「おいコラ。ふざけんな。」
……心配してくれたのはありがたかった。
しかしイツキはその後、自己嫌悪に陥りそうだった。
こんにちは、アフロ月です。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
ついに黒の国傭兵育成機関に辿り着いたイツキ達!
新たな出会いに胸を膨らませ、いざベッドから下りるのだ!!
そして前書きが楽しいぜ!
最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。
Thank You。




