第四十二章「ご対面」
どうも、アフロ月です。
パンの美味しさに改めて気付かされた。
黒い雪原編
第四十二章「ご対面」
「霧雨。お前どこに行ってたんだ?」
「えっ!?そりゃ戦ってたに決まってますよ!?」
「そ、そうか……。」
迷子になっていた……とは言えない。
日光に懸念な顔をされつつも、イツキは仲間のもとへ戻ってきた。
「霧雨君、大丈夫だった?もしかして迷子になったんじゃないかって心配してたんだよ。」
「す、すみません。大丈夫ですよ。」
ツユにも心配される。
核心をついた発言に恐怖感を覚えながら、イツキは大丈夫だと手をひらひらさせた。
……意外に勘がよいのかもしれない。
「お前が霧雨か。」
すると。聞き慣れない男の声がした。
そこには、やはり見慣れない男がいた。
「そうですけど……貴方は?」
「俺は真白井ユキ。白の国レジスタンスギルドのリーダーだ。今回の件は感謝する。ありがとう。」
「あ……霧雨 イツキです。この一行を率いるリーダーです。」
会釈しあう。
ユキは30代くらいの男で、長い銀髪をしている。
「失礼ですが、年齢は?」
「27だ。お前はまだ10代なんだってな、若いのに上手くまとめているらしいじゃないか。」
「……えっ、27!?」
まだ20代だった……みえない……。
「いいよ、見た目より老けているってよく言われる。」
「すみません……。」
「っていうか、俺の年より大事なことがあるだろ?ハツ……灰色の死神に少しは聞いているが、リーダーの口から直接、色々聞きたい。」
「……はい。」
「とりあえず座るか。」
ユキに促されて、近くの椅子へと座る。
周りには仲間、さらに怪我をしたレジスタンスギルドの人達が居た。
「霧雨。まずはお前らの目的だ。」
「俺達は、青や紫に反抗するために集まった仲間です。一先ず黒の国の力を借りるべく、ここを渡っていたんですが……交戦中なら救出を試みた方が良いと思いまして。」
「成程な。じゃあお前らは、俺達を仲間に加えに来たわけじゃないのか。」
「まあ……当初は。もし今その気があるのなら、俺は歓迎しますよ。」
「いや……断る。仲間は置いていけねぇ。」
「分かりました。それで次なんですが……。」
・・・・・・・・・
イツキとユキは様々なことを対談した。
同盟を組むことは出来たものの、やはり旅に同行することは叶わないようだ。
「ここは俺の中で、初めて防衛に成功した戦場です。成功に導いた理由の一つにここの土地柄があるのなら、離れない方が良い時もあります。」
「まあ、故郷だし。地の利ってのは大切だからな。」
「はい。それでお願いなんですが、このレジスタンスギルドを仮拠点にさせてもらえませんか?白の国を渡る際、中継地点が欲しいんです。」
「構わねぇぞ。」
……意外にも即答だった。
「この後、俺達は黒の国で協力を経た後に緑の国へ向かいます。」
「緑に?」
「はい。まずは、深淵の箱庭を奪還して拠点にします。」
「やれるのか?」
「青や紫が箱庭に全勢力を注ぎ込んでいるわけではないですよ。黒の協力と今の戦力なら……やれます。」
「だけど、お前らの中に青や紫との戦いで勝利した奴はいないんだろ?」
「……まあ。ハツガ対カラスの引き分けが一番の戦果です。」
「そこに黒が加われば?」
「はい。可能性は高まります。」
「…………なんだかなぁ。」
ユキは後ろに重心をおいた。
「……お前なぁ。それでいいのか?」
「え?」
「勝ち筋を見据えてねぇなら、死者が出る。」
「…………。」
「お前らに足りないのは参謀と医者と力だ。分析すりゃ分かる。」
「…………はい。」
「青らがもう攻めてこないとは限らない。次に寄ったとき、余裕があればそっちに戦力をまわす。いいか?」
「しかし……俺にはまだ大人数をまわす力量がありません。」
「リーダーの実力不足だな。」
「ハッキリと……。」
「言わなきゃな。」
先程から痛いところをついてくる。
足りないものが多すぎるのだ。
明確に。きちんと見ないと。
今の状況を。仲間の状態を。
「リーダーとして足りない部分があるのは分かっています。」
「ああ。」
「……。だからこそ力を付けなければならない。焦らずいきます。」
「……ああ。今夜は泊まっていけ。礼がしたい。」
「ありがとうございます、ユキさん。」
「ユキでいい。」
「……ありがとう、ユキ。」
こんにちは、アフロ月です。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
ユキのことなのですが……名前だけみると、パッと見女の子の名前なんですよね。
そこに作者なのに違和感を感じる……ごめんよ、ユキ。
でも真白井だとモチと被っちゃうんだ……。
最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。
Thank You。




