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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
黒い雪原編
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第二十六章「やり合った感想は」

どうもアフロ月です。

PVが多かった日、何故だろうと思いサブタイを見てみると、「喘いでたら聞こえるからな」……。

そういうことなのか?

 黒い雪原編

 第二十六章「やり合った感想は」




「いきます!」

「おう。」


 まぐろは木刀を構え、駆け出した。

 対するイツキはレイピアを構えたまま動かない。

 接近したまぐろは木刀を振った。

 右肩から左脇腹へかけての袈裟斬りだ。

 イツキはその木刀を地面へ受け流した。


「はあっ!」


 まぐろの追撃だ。

 手首を返して逆袈裟。

 受け流しは出来ない。

 イツキは横へ滑るように避けた。

 さらにまぐろは追撃。


「たああっ!!」


 木刀を振り下ろした。


「うおっと……!」


 イツキはその木刀をレイピアで受けた。

 競り合いになる。


「さすが霧雨先輩……やりますね。」

「まぐろこそ、腕を上げてるじゃないか。」

「遊んでいたわけではありませんから……ねっ!」


 まぐろはレイピアを弾いて、一旦距離をとった。


「させない。」


 イツキは開きかけた距離を詰める。


「えっ……!?」


 それに驚いたまぐろが木刀を構え直した。

 しかし、遅い。


「うおりゃ!!」


 力任せに木刀を攻撃。

 まぐろの手から木刀が弾かれた。


「あっ……。」

「勝負ありだな。」

「…………参りました。」


 ニッと笑うイツキと、苦笑するまぐろ。

 まぐろは木刀を拾い、汚れを払った。

 イツキは今、マキ村という村に居る。

 怪我をしているが、仲間との合流を果たしたイツキは、茶々猫が隠れ家にある「お湯」を持ち帰るまで、村に滞在することにしたのだ。

 まぐろとの模擬戦を終えて、縁側へと座った。


「お疲れ様です。イツキ様。」


 怪我をして横になっているレイ、日光、白猫、ヒラメ、ツユ、ハツガ。そのヒラメのメイドであるミノリが声をかける。

 頭にはふわふわのレースが付いたカチューシャ。

 黒髪は切り揃えた前髪に、三つ編み。

 そして極めつけはメイド服だ。


「どうでしたか?まぐろ様とやり合った感想は。」

「……やり合ったって……いかがわしく聞こえるので、その言い方はやめてください。」

「え?」

「いや、え?じゃなくて。」

「え?」


 ミノリはイツキをじっと見つめる。

 その目はまるで小馬鹿にした目だった。

 一方イツキは焦燥の色が見られる。


「お嬢ちゃんとイツキがやり合った……?」

「共に夜を過ごしたことはありますよね。裸で。」

「おいイツキ!!聞いてないぞこらぁ!!」


 ミノリが親父に余計なことを言った。


「ミノリさん!!親父に変なことを吹き込まないでください!!」

「でも事実でしょ?」

「………………。」

「イツキお前……。……ミノリと言ったな?」

「はい。」

「お前とはいい酒が飲めそうだ。」

「私もです。」


 二人は握手を交わした。


「おいおい、何か変な友情が芽生えちゃってるよ。似た者同士なのかこいつらは?」

「それでは早速飲みにいきましょう。」

「いいな、それ。」

「昼から酒を飲もうとするなよ!!親父も断れ!!」

「酒をなめるな!!」

「まさかの逆ギレ!?」


 イツキは溜め息を吐いた。

 まぐろも苦笑している。

 そんなまぐろに、イツキは声をかけた。


「まぐろ、もう一戦しないか?」

「是非お願いします!」

「ちょ待てよ。」

「親父?どうかしたか?」


 親父が会話に割って入ってくる。

 なんだろう?


「俺とやろうぜ。」

「……はあ!?親父と!?」


 驚きを隠せないイツキ。


「いやぁ、久々にイツキと戦ってみたくなってな。」

「……正直、俺、親父に勝つ自信はあるけど。」

「よし決定!やるぞイツキ!」


 親父は跳ねるように、先程までイツキとまぐろが戦っていた庭へと出た。

 イツキも跳ねはしないが、半ばわくわくしながら庭へ出た。


「まぐろ様。」

「どうしました?ミノリさん。」


 まぐろに囁くように、ミノリは尋ねた。


「親父様の武器は……?」

「それが、私もよく分からないんです。1度だけ戦闘を行ったことはありますけど、素手でしたから。」

「武器を携えているわけではなさそうですし……まさか……。」


 ミノリの予感は適中した。

 庭で構えをとる親父は……何も武器を持っていなかった。


「親父、素手でいいのか?」

「イツキこそ。武器なんて持って恥ずかしくないのか?」

「…………。はいはい。」


 イツキはレイピアを収めて、縁側へと置いた。


「素手な。」


 不敵に笑うイツキ。

 その構えは独特だった。


「霧雨先輩の構え……あれ、レイピア持ってるときと変わらないような……。」

「素手での戦い方が分かっていないのでは?」

「……ミノリさん、聞こえてますよ。」

「これは失礼しました。それより、余所見はいけませんよ。」

「え?」


 イツキが視線を前に戻すと、親父がすでに接近しておりに左拳を振りかぶっていた。


「うわっ!?」


 イツキはスリッピングの要領で、パンチを受け流した。


「痺れる……!」


 手に痺れが走る。

 流したはずなのに、衝撃を流しきれない。

 重心が前にあった親父は、そのまま前宙。

 かかと落としを決めた。

 しかしそれも、イツキは受け流す。

 親父の足は地面へと叩きつけられた。

 凄まじい衝撃とともに、地面に小さいながらも穴が出来た。


「ふっ……!!」


 イツキの回し蹴り。

 これを親父に受け止められた。


「はあ!?受け止めるって……!!」

「驚くことか?」


 親父はイツキの脚を抱えて回し始めた。


「ぐっ……!」


 暫く回転させて、投げ飛ばす。

 宙を舞い、イツキは地面に滑り落ちる。


「ぐあっ!!」

「おいおい、イツキ。こんなものか?」

「まだまだ……!!」


 立ち上がり、右の拳を振りかぶる。


「予測させちゃ駄目だろ。」


 親父は手を払って、イツキを転ばせた……のだが。

 転ぶ直前、身体を捻り地面に手を突いたイツキは、蹴りを浴びせた。


「ぐうっ……コンパス蹴り……!?カポエィラか!!」

「まあな!!戦闘中に喋ってたら舌噛むぜ、親父!!」

「お前もな!!」


 距離をとる親父。

 イツキは必要以上には追いかけなかった。


「……イツキ……お前、俺の真似をしたのか?」

「誰が真似するかよ!……レイさんに教えてもらった。」

「あいつは魔法だろ?」

「体術もだよ。レイさんの炎の造形魔法は、体術と相性が良いからってな。」

「成程…………それじゃあ、本物の体術を見せてやるよ。」


 親父の顔付きが変わった。

 ……本気、来るのか?

 しかしその時。


「戻ったぞ!!」


 親父の後方から、聞き覚えのある声がした。

 その声で模擬戦は中断されたのだが、それも仕方無いことだ。

 何故なら、その声の主は茶々猫だったから。


「茶々猫さん!!」

「イツキ……!?いや、今は挨拶はよい。イツキも手伝え、治療する!!」

「分かりました。」


 イツキは怪我人のもとに駆けた。

こんにちはアフロ月です。

萌葱色変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

親父、素手でいいのか?と作者の私も思いました。

一人くらい武器無しキャラが居てもいいだろうと……思ってたら……親父かぁ…………親父かぁ……。

強いんだぞってのは見せれたかな。

最後に後書きまで読んでくださった読者の皆様。

またお会いしましょう。

Thank You。

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