第二十章「喘いでたら聞こえるからな」
どうも、アフロ月です。
今宵はとんでもねぇサブタイだぜ!
黒い雪原編
第二十章「喘いでたら聞こえるからな」
自身の父親と再会した、イツキ。
父親、そしてまぐろと共にホテルで1泊することにしたのだが……。
「おいクソ親父。まぐろのシャワーを覗こうとするんじゃねえ。」
「いいじゃねえか。減るもんじゃないだろ?」
「モラルがあるだろ。」
「……仕方無いな。」
……まあ、イツキも桃の国の風呂で覗きを働こうとしたので、注意する資格はなさそうなのだが。
「イツキも大人になったな。先にシャワー浴びてこいよって言ってさ……。」
「ただの優しさだろ!!他意は無い!!」
「フッ……それにしても、久しぶりだな。2年ぶりか?」
「……珍しく合ってるな。」
「お前の入学式以来だからな。それくらい覚えてるさ。」
「…………。」
……変なところで親らしさを出すなよ。とは言わなかった。内心少し嬉しかったから。
たとえ遊び人でも……自分の親なのだから。
「親父はこれからどうするんだ?」
「そうだなぁ……特に予定は無いぞ。夕立に会いにでも行こうかな。」
「……じゃあ、その前に一つ聞きたいことがある。」
「何だよ?」
まぐろがいない、今がチャンスだ。
「親父さ、俺が小さい頃はよく色んな所に連れまわしてたけど、その時にまぐろに会ったことないか?」
「まぐろって、あのお嬢ちゃん?」
「ああ。俺は覚えてないんだけどさ、何かこう……既視感みたいなのがあるんだよな。」
「じゃあ、会ったことあるんじゃないか?忘れてただけで。」
「うーん……そういうのとは違うんだ。何かのきっかけでふと思い出す感じなんだよな。」
「そんなこと言われても分からねぇよ。……そろそろまぐろちゃんが戻ってきそうだし、俺はおいとまさせてもらうよ。」
「ああ……。」
親父は立ち上がって部屋を出ようとした。
「……親父。」
「何だ?」
振り返る親父。
「……ごめん、何でもない。」
「んだよ……。まあ、隣の部屋だし何かあったら来いよ。」
「おう。」
「喘いでたら聞こえるからな。」
「何もしないわ!!」
親父は笑いながら部屋を出ていった。
「ったく……あのクソ親父……。」
溜め息を吐いて、イツキはベッドに寝転がった。
ふかふかの感触が身体を包み込む。
「……ふぅ……。」
……皆は無事かな。
レイ、ヒラメ、ハツガ、ツユは、氷で貫かれていた。
もしあのまま何も手を施していないならば…………今頃……。
「日光先生達に任せるしかないか。……あとは、黒猫さんとカサゴ兄妹か……。」
青の国に向かった黒猫。
何も音沙汰が無いので心配だ。
カサは黒の国へ向かって、やはり音沙汰無し。
サゴは……クローバーで別れてから会っていない。
「あいつがいなかったら、俺達、どうなってたんだろう……?」
囮になって、桃の国へ向かわせてくれた。
「最後の言葉が謝罪だなんて、俺は嫌だよ。」
……センチメンタルになってきたかも。
「霧雨先輩?」
「……まぐろ。」
いつの間にか、まぐろがシャワーを浴び終わり出てきていた。
「久しぶりのシャワーは気持ちよかったですよ。霧雨先輩もどうです?」
「……うん。ありがとう。」
……考えても仕方無いか。
まずは桃の国にある隠れ家へ行かないと。
「霧雨先輩。」
「ん?」
シャワー室へ向かおうとしたとき、まぐろに呼ばれた。
先程のイツキと親父のような構図に似ている。
「何でも相談してくださいね。私達、仲間でしょ?」
「……まぐろ、お前…………大人になったな。」
「そ、そうですか?」
……俺は親かよ。
親父みたいなことを言って、何だか笑ってしまいそうだった。
というか笑った。
「霧雨先輩?ど、どうしたんですか……?」
慌てているまぐろ。
そうだよな。いきなり笑い出したら誰でも慌てる。
「何でもないよ。じゃあ、いってくる。」
「……?はい……。」
気持ちを改めて引き締めたイツキだった。
・・・・・・・・・
「博羽。」
「どしたの?カサちん。」
「返事はまだ来ていないのか?」
「ん~そうだね。」
「…………。」
「そう落ち込むことないぜ~!カサちんは、そのイツキってやつのことを信じてるんだろ?」
「当たり前だ。イツキなら生きている。」
「じゃあ気長に待とうぜ~!」
「……うむ。……イツキ、早く来てくれないかな……?」
こんにちは、アフロ月です。
萌葱色変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
ふと思うときがあるのですが、物語に出てくるキャラクターが〇〇をやったらどうなるんだろう。みたいな。
例えば野球。野球だと、とりあえず9人必要ですよね。
そうなった場合、イツキやまぐろはどのポジションでどんな能力を有しているのか。想像は膨らんでいきます。ちなみにイツキは投手で、変化球は3種類!三葉崩しにちなんで。
話は変わりますが、そういえば親父の名前を出してないな、なんて思いながら投稿してます。
最後に後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。
Thank You。




