第十二章「過去の時間」
どうも、アフロ月です。
ゲームをしていると時間を忘れてしまいます。
…………でも面白い!!
黒い雪原編
第十二章「過去の時間」
霧雨一行の面々は、危機に陥っていた。
ある者は傷つき、またある者は迷い、そしてまたある者は戦っていた。
未来へと進む時間のなか、貴方は過去を視る力を得ました。
さあ……お連れしましょう。
これは、1ヶ月程前のお話です。
・・・・・・・・・
「…………。あれ?」
重たい瞼を開けてみると、そこは見知らぬ天井だった。
「…………あいてて……。」
身体中が痛い。
上半身を起こすのもやっとだ。
キョロキョロと辺りを見回してみるも、やはり分からない。ここは一体どこだ?
「ん。起きたか。」
「誰……痛っ……!!」
くそ、思うように動かない。仕方無く顔だけをその方へ向けてみた。
そこには一人の女性がいた。
「絶賛大怪我中なのだから、動かない方が身のためだ。」
「怪我…………ああ、そうか……。」
そうだ。怪我、しているのだ。
何故……?
…………確か……勝負に負けたんだ。
「手当てをしてくれたのは……?」
「ん。私だよ。まあ、ずっと看ていてくれたのは、その子だけど。」
その子……?
自身の横を見てみると、ベッドに上半身を預けている女の子がいた。眠っていて、顔が見えないが……見覚えがある。
確かこの子は……。
「ヒナって言ってたような……。」
「知り合いなのかい?」
「一応……。あっ、助けてくれてありがとうございます。……知っているかもしれませんが、俺はサゴといいます。」
「初耳に決まっているだろう。」
女は苦笑し、側の机に片肘を突く。
「私はオナガだ。ここの室長をやっている。」
「室長……やっぱりここは、青なんッスか?」
「青の国傭兵育成機関である、海底の古城だ。」
「敵に情けをかけられるとは……恥ッス。」
「ん。それはひどいなぁ……。折角助けたのに。」
「……まあ、それは感謝するッス。」
しょげるオナガを見て、さすがにまずいと思いサゴはフォローした。
それにしても……。ふと疑問が湧いてきたのだが……。
「……何故助けたんッスか?俺は敵のはずッスから、放っておけばいいのに……。」
「その子の頼みでね。」
ヒナの……だと?
「また一緒にケーキを食べたいんだと。ヒナが見出だしてなかったら死んでたよ……ラッキーだったね。サゴ。」
「…………。」
オナガが椅子を回転させて、机の方に向く。
「どういう処分になるかは決まってないが……まだ眠っていることにしてあげるから、ゆっくりしてるがいいさ。」
「……。」
サゴはベッドに横になった。
……イツキ達はどうなったのだろう。
カサやヒラメは無事だろうか。
嫌な予感が頭をよぎる。
・・・・・・・・・
「…………あ。お兄ちゃん、目が覚めた!!」
いつの間にか寝てしまっていたようだ。
顔を近付けているのは……ヒナだ。
キャスケット帽に、金髪のショートヘアー。
手が隠れるくらい袖の長いパーカーを着た少女。
「……ヒナちゃんッスか?」
「そうだよお兄ちゃん!よかったー……おおけがしてたからね。大丈夫?」
また、上半身を起こす。
やはり痛い。
「あたた……大丈夫ッスよ。……あれ?オナガさんはどこッスか?」
「オナガなら買い物だよ。」
「……いや、ヒナちゃん。さん付けくらいしたらどうッスか?」
「いいんだよ、オナガがいいって言ってたもん。」
…………あー…………。まあ、それならいいのかな。
「そうッスか。すまねッス。それにしても、ヒナちゃんはずっと俺を看ててくれたんッスよね?ありがとうッス。」
「へへへ……。」
無邪気な笑顔に、自然とサゴも笑顔になる。
信じられないな。こんな子と戦っているなんて。
「待ってて!エトを呼んでくるから!」
タッタッタッと、軽快に走るヒナ。
「エト……?エトって…………まさか……。」
「……目、覚めたのか。」
そこには、サゴをここまで追いつめた張本人、エトがいた。
肩幅の広い、20代の男である。
武器である巨大な拳は装備していないようだが……。
「…………エト……ここで何を……?」
「オナガから聞いてないのか?ここは海底の古城だ。俺がいたらおかしいか?」
「……別に。」
……そういえばそうだった。
エトがいることだって予想出来たことだ。
「……ここにいるってことは、追跡は諦めたッスか?」
「まあな。主にてめぇのせいで。」
「それはそれは、残念だったッスね。」
「「…………。」」
苦手だなぁ、こいつ。
と、二人は思っていた。
エトが溜め息を吐いて、話を切り出した。
「処分が決まった。」
「……!!」
「お前は今日から、青になる。」
「……は?」
言っている意味が分からなかった。
こんにちは、アフロ月です。
萌葱色変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
うーん……この十二章ですが、少し短いですね。
まだ本編を読んでいない方のためにぼかしますが……。久々の登場だったあのキャラクターですが、忘れてたわけじゃありませんからね!!
さて、続いて第十三章ですが、あいつを誘った青の目的とは……?
最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様!
またお会いしましょう。
Thank You。




