第十一章「己の正義」
どうも。
カラオケで表現力が無いと、採点機に言われます。
でもたまにデレてくれます。
こいつぅ~。
黒い雪原編
第十一章「己の正義」
「雨燕……お前……。」
開いた口が塞がらない。
己の正義……?
この道……?
「お前、まさか裏切るのかよ!?」
「はい。」
「はい、って……!!」
「あれ……嬉しくありませんか?敵と思っていた人が実は味方だったんですよ?」
「それは……!!」
……緑の国を走行中の列車内。追い詰められていた日光、ミノリ、茶々猫の前に突如現れた女、雨燕。
彼女は古城所属であり、敵だ。
敵のはずなのだが……。
「……何のつもりだ……雨燕………。」
オオノガンが、地に伏せながらも、問う。
部下の裏切りに動揺を隠しきれていない。
「申し上げたはずですよ。私は己の正義を見つけたのです。」
「…………死にたいのか。」
「そのつもりは毛頭ありません。しかし……覚悟を決めて、ここに立っています。」
「……フッ……面白い。これもまた……人生……。」
「……!!離れてください!!」
オオノガンの周りに、影が集まる。
雨燕は茶々猫を担いで外へ飛び出した。
「……は?ちょっ、ウェイト!!雨燕!!」
日光には訳が分からなかった。
とりあえずこのまま外に……。
「……!!ミノリ!!」
「はい!!」
「待ってろ……俺も手伝う!!」
「その必要はないよ。」
日光の横を通り抜ける者が一人。
「白猫……!?」
それは白猫。茶々猫と、運転士達を捕らえていたはずだが……。
「ミノリ!鞭で縛って!!」
「……こんなときに貴女は何を……?」
「私じゃなくて、怪我人!外に蹴るから!!」
「……!承知しました!!」
ミノリが脇差しを鞭のようにしならせる。
白猫と協力して周りを1回転。
簡易な結びだが、十分だ。
「ミノリ、思いきりいくね。」
「え?」
白猫が蹴りをかました。
それも、ミノリに。
「私ですかぁぁ…………!?」
縛られた怪我人とともに、外へと投げ出されたミノリ。
ミノリが最後に見た列車は、暗黒に染まっていた。
「魔影爆散。」
オオノガンの影が一点に集まった。
もう……遅い。
白猫はせめてもと伏せた。
「白猫!!」
おじさんの声だ。
「日光……!?」
「逃げろよ、馬鹿野郎!!」
ガッと担がれる白猫。
先に逃げなかったのか……?
……そして、汽車は黒い爆発に包まれた。
庇うように覆い被さってくれた日光と、爆発の衝撃で遠くへ飛ばされる。
運が良いのか悪いのか……飛ばされた先には河が流れていた。
……深そうだ。
「ふっ……!!」
白猫は不安定な体勢ながらも、優しく水を蹴った。
それでも脚に痺れが走り、泣きそうなくらい痛かった。
着水の衝撃を抑えることには成功した。
「ぷはっ……!!」
あとは河岸に泳ぐだけ……。
「はっ……はっ……。」
重い。服が水を吸い、思うように動けない。
「日光……目を覚ましてよ……自分で泳いで……!!」
先程とは打って変わって、白猫が日光を担いでいる。
流れる河に体が持っていかれそうだ。
「ぅ…………かっ……はっ……はっ……!!」
死にそうだ。
死にたくないなぁ……。
誰か……助けてほしいなぁ……。
誰でも………………いいから…………助け…………て……。
…………私だけじゃ……無理……。
・・・・・・・・・
「あのー……?大丈夫ですか?」
「……ええ。私はなんとか。」
雨燕、そしてミノリは、茶々猫や怪我人とともに草原に寝転がっていた。
「……ん……妾は……一体……?」
「ああ、起きましたか。茶々猫様。」
「ミノリ!?どうした!?汽車はどうしたのだ!!」
「……さあ……。」
茶々猫は飛び起きて、ミノリへ駆け寄る。
痛々しい姿だ。
「茶々猫様、負傷した方々は御無事でしょうか……?」
「…………!!」
茶々猫は怪我人の様子を見た。
うめき声をあげているが、どうやら生きているようだ。
「生きている、全員な。」
「…………よかった。」
「……のう。妾が気を失っている間、何があったのだ?群彰や白猫はどうした?」
「私が、話します。」
口を開いたのは雨燕だった。
・・・・・・・・・
「なんだと……なら、白猫達は……!?」
「上手く逃げ出せたのなら、そこら辺にいるはずですよ。」
「……!!探してくる!!」
駆け出す茶々猫。
周りが見えていないのか……他にもするべきことがあるはずだ。
「お嬢様……アンコウ様…………イツキ様……。」
ミノリの声はすでに枯れそうで、夜でも、影があるわけでもないのに視界は暗くなっていった。
こんにちは、アフロ月です。
萌葱色変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
これは……雨燕は仲間になったとみていいのか……あれ?何で作者も分かってないんだ?
さ、さて!次からはちらっと過去を挟んでいきます。
まずは誰の過去話なのでしょうか……。
最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に、感謝を込めまして……またお会いしましょう。
Thank You。




