第二章「幽霊と悲鳴」
イツキ「ぎゃああああああ!!!」
まぐろ「悲鳴ですね。」
イツキ「ひゅ~どろどろ……。」
まぐろ「幽霊ですね。」
追加ノ門編
第二章「幽霊と悲鳴」
「まぐろー!!ガウラさーん!!」
イツキが叫ぶ。
だが、返事は無い。
隠れ家を駆け、探しまわっているのだが、一向に見つけることが出来ない。
「くそっ……!」
息を切らして、手を膝に突く。
ハツガはまぐろを逃がしたと言った。
恐らくやられた仲間達も、まぐろを逃がすために戦ったのだろう。
…………『そっちは知らないんだね。まぐろちゃんが何者なのか。』……と、南鞠は言っていた。
まぐろは後輩で、タッグで、戦いが苦手な普通の女の子。……のはずだ。
「一体何だって言うんだよ……!」
自然と焦りが出る。
「くそっ……!まぐろ!!ガウラさん!!いるなら返事してくれ!!」
再び駆け出す。
自分の知らないところで何かが起きている。
とても歯痒く、煩わしかった。
「あの小さいやつ探してるのか?」
「えっ……。」
突如声をかけられる。
「風花……!」
風花というその少女は、一言で言えば幽霊。
二言で言えば橙色の髪をした幽霊。
三言で言えば、男勝りな性格の橙色の髪をした幽霊だ。
イツキに付いて……もとい憑いてきている。
「そっか……お前なら何か見てるかもしれない……!まぐろかガウラさん見てないか!?南鞠でもいい!探してるんだ!」
「まぐろと南鞠なら見たぜ。こっから出ていってるようだったし、まぐろはぐったりしてたな。」
「!!」
間違いない。
先を越された。
「ありがとう風花!!」
三度目の駆け出し。
イツキは一目散に後を追った。
・・・・・・・・・
「……ええ。分かったわ。」
こちらは黄の国。
日光やミノリと戦闘を繰り広げていたカガミが、耳に手を当てていた。
「なんだあれ!!通信か!?通信してるのかよ!?格好いいなオイ!!」
興奮する日光。
……まあいい。放っておこう。
「帰還命令が出たわ。相手する時間は無さそうね。」
「帰還命令……ですか?つまり、何か目的を達した可能性があると。」
「あら。そちらのメイドは賢いわね。」
「残念ながら、帰るにはまだ早いようですが。タイムセールもまだの時間ですし。」
「……。誰もスーパーマーケットの話はしていないわ。それじゃあ失礼するわね。」
カガミは踵を返して、立ち去ろうとした。
「行かせません。」
ミノリが追いかけようと駆け出すも……。
「氷魔屑籠。」
氷の檻に閉じ込められてしまった。
「暫くすると出られるわ。……それじゃあね。もう会うことはないわ。」
ザッザッ……と。
早足で歩いていく。
「くっ……!」
「ミノリ!炎で溶かせ!」
「分かっています。」
ミノリが武器から炎を噴出させた。
……が、氷は溶けない。
「!?」
戦闘中の氷は溶かすことが出来たのだが。
「性質が違うのでしょうか……。」
「あ?溶かせないのかよ。火力マックスでフルボルテージでいけよ。」
「日光様も一緒に焼いてしまいそうですが。」
「日焼け程度なら構わん。」
「いえ、黒焦げです。」
「…………やめとこうぜ。しゃあない、俺の力でどうにかするか。」
「ほう。」
日光が刀に手を添える。
「……斜罪。」
キン……という音のみがする。
日光得意の居合いだ。
動作が見えない……そのくらい速い……。
「……あ?」
成功した。
……成功したのだが……。
氷魔屑籠は音をたててそこから崩れ始めたのだ。
「「ぎゃああああああ!!!」 」
二人の悲鳴を残し、氷魔屑籠は崩れ落ちた。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
第二章では……えっと……あの…………なんだっけ。
ま、いいや。
それでは、またお会いしましょう。
Thank You。




