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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
追加ノ門編
200/607

第一章「事件、視線」

レイ「ちょいとちょいと!新編ってなんなのさ!番外編やるなら、編が変わるときがタイミング良いのにさ!」


イツキ「仕事が忙しいんですよ。地味に少しずつ書いてるんで、待っててください。」

 追加アディショナルゲート

 第一章「事件、視線」




 緑の国傭兵育成機関『深淵しんえん箱庭はこにわ』襲撃から約3ヶ月。

 季節は夏になり、霧雨一行は着実に国々を取り戻していた。


「誰かぁぁ!!ハツガぁぁ!!」


 穴に落ち、助けを求めるこの男。

 緑髪の中性的な顔の主人公、霧雨きりさめ イツキである。

 反抗組織霧雨一行のリーダーにして、数少ないツッコミキャラだ。


「んハツグァ~~!!」


 …………言い方を変えても駄目だった。


「何?」

「……。」


 ひょこりと顔を出すハツガ。

 言い方を変えたので来てくれたようだ。

 肩まである灰色の髪に、口元を隠すスカーフ。

 そしてマントを身につけた盗賊だ。


「脱出の手助けをしてくれないか?」

「……えー。」

「何で躊躇ってるの!?」

「穴は焦らすものだから。」

「何の話だよ……。」


 そして下ネタ好きである。


「早くしてくれ。まぐろを守ってやらないといけない。」

「……そこは同意。待ってて。」


 ダダッとどこかへ駆け出すハツガ。


「…………。」

「お待たせ。」

「ん……?」


 服を結び、ロープ状にしている。

 耐久性に不安があるが、緊急なので仕方無い。


「……ちなみにこの服はどこから?」

「みんなから。」

「剥ぎ取ったのかよ!!」


 き、緊急なんだ。仕方無いよな。

 イツキは服をつたい、穴を脱出した。



 ・・・・・・・・・



「お前ら大丈夫か!?」


 倒れている仲間達。

 仲間だと思っていた南鞠なまり スズにやられているのだ。

 因みに服は着せた。


「サゴ!カサ!ヒバリさん!」


 呼びかけるも、うめき声をあげるだけで、返事が無い。


「くっ……!」


 別の仲間へ駆け寄る。


「モチさん!茶々猫さん!黒猫さん!白猫さん!」


 ……同じく、返事は無い。


「……!?」


 イツキは気付いた。

 ……誰かが足りない。


「まぐろ……まぐろはどこだ……!?」

「まぐろは逃がした。私もどこにいるかは分からない。」


 イツキに答えたのは、ハツガだった。


「じゃあ南鞠より先に見つけないと……。ガウラさんも一緒なのか?」

「知らない。」

「知らない……?じゃあ、まぐろと一緒にいるかどうかも?」

「不明。」

「……そっか……。分かった。ハツガはここにいてくれ。俺が、まぐろとガウラさんを探してくる。」


 ハツガが首肯し、イツキはまぐろとガウラを探しに駆け出した。



 ・・・・・・・・・



 一方、こちらは黄の国。

 霧雨一行とは別行動をしている仲間達が、とある女を相手にしていた。


「ミノリ。いけるか?」

「勿論イケます。日光ひびかり様。」

「ニュアンスが違う気がするが……まあいい。」


 日光ひびかり 群彰ぐんしょう

 中二病のおっさんで、刀を用いた居合いが得意だ。


「日光!ミノリ!」

「お前らは下がってろ。」


 お前らというのは、ヒラメ、雨燕あまつばめくれないのことだ。

 相手が相手なだけに、素直に言うことを聞くしかない。


「大した自信ね。」

「フッ……自惚れかもな。」

「日光様。それは駄目なのでは。」

「まともなこと言うじゃねえか……。」

「はい。今だけは。」


 小競り合いが続く。

 敵に集中するべきなのだが……。

 因みに敵は、夜咫乃やたの カガミという女性だ。

 青の国傭兵育成機関『海底かいてい古城こじょう』幹部、夜咫乃 カラスの母親にあたる。

 一部の者のみが使役できる魔法を扱うことで、日光達を苦戦に追いやっていた。


「……まあいい。集中するぞ。」

「無論です。ビンビンですよ。」

「集中がだよな?」

「はい。……他に何が?」

「いや……なんでも。」

「いいではありませんか。聞かせてくださいよ、ねえねえねえ。日光様、聞かせてくださいよ。」

「なんだこいつ。」


 集中する……なんて言いながら、またもや小競り合いが続く。


「……もういいかしら。」


 カガミが痺れを切らして問う。


「あ?律儀に待ってやがったのか。後悔すんぞ。」

「後悔?何故?」

「何であの時攻撃しなかったんだろう……。ってな。俺、強いから。」

「無用な心配をどうも。どうせなら自分の心配をしたら?」


 カガミが、日光の足を指差した。


「あ?」


 パキパキと氷に包まれていく。

 カガミは氷の魔力を持つ魔法使いなのだ。


「甘いです。」


 ミノリが脇差しを振るい、鞭のようにしならせる。

 日光に向けて炎を噴出し、氷を溶かす。

 そういった武器を、ミノリは作ってもらっていたのだ。


「さあ、己を心配するのは一体どちらでしょうね?」

「変わらないわ。あなた達よ。」


 バチバチと、視線がぶつかり合った。

萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

新編、追加ノ門編が始まりました。

ちらりと出てきた単語ですが、どう物語に関わっていくのか。

見物です。加速していきます。

それでは、またお会いしましょう。

Thank You。

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