第四十六章「そして何かを引きずり」
イツキ「まあ、拘るのもレイさんらしいけど。」
まぐろ「どうします?野球に限らず、やはり〇〇ーズみたいな感じですかね?」
レイ「チーム名は、リトルバス」
イツキ「ストップ!!社会的に死にたいの!?」
桃の国解放戦線編
第四十六章「そして何かを引きずり」
「作ってもらっただと……?その武器を……。」
「ええ。やはり科学は良いものです。」
「…………何が出来る。」
「炎を出せます。」
「あ?炎?」
「はい。炎です。でなければ、先程の氷を叩き切ることなんて出来ませんよ。」
高エネルギーの刃を持つ脇差し。
その刃をしならせることで、鞭のように扱うことが出来る。
……それがミノリの武器だったはずだ。
「よく分からねぇが、氷を溶かせるなら有り難い。頼むぜ、ミノリ。」
氷を溶かすよう促す日光。
ミノリは首肯すると、脇差しの柄を強く握った。
カチッという軽快な音が出て、ミノリは脇差しを振るった。
鞭のように刃がしなり、なんと本当に炎が噴出された。
炎を纏うように刃は日光の氷…………ではなく、顔を叩いた。
「あだだだだっ!!!」
「すみません、日光様。もう一度……。」
バシンッバシンッと、日光の顔を叩いた。
「いだだだだっ!!!てめぇわざとだろ!!」
「いいえ。本気で顔を狙っています。」
「なんでだよ!?ふざけんなよ!!」
「そこまで怒らなくても!先に断りをいれたではありませんか!!すみませんと!」
「あれ謝ってたわけじゃなかったのかよ!?」
ギャーギャーと騒ぎたてる二人。
……一応戦闘の途中なのだが……。
「ふざけてるのはそっちよ……氷魔刀・草薙。いきなさい。」
いつの間にか準備していたカガミが、巨大な氷刀を飛翔させる。
「ちっ……邪魔すんじゃねえよ。」
「邪魔しないでいただきたい。」
ミノリが日光の刀に炎を当てた。
氷が溶け、抜刀が出来るようになる。
「斬れますよね?」
「当たり前だ。」
日光は居合い。
ミノリは脇差し。
共に振りきると、氷刀は粉々に砕け散った。
「なっ……!?」
これには流石のカガミも驚いたようだ。
散った氷の破片が落ちるなか、その奥には真顔の二人の姿があった。
・・・・・・・・・
「ハツガすらいなくなったってどういうことだよ!?」
悲痛の叫びが、隠れ家にこだまする。
霧雨イツキ率いる霧雨一行は、殆どのメンバーが隠れ家に集まっているはずなのだが……。
岩に囲まれ、一人で佇むイツキ。
「……あいつら…………ドッキリか?この状況で?アホなのか?」
「…………。」
人の気配がした。
「……?誰かいるのか?」
……返事は無い。
「いないなら返事してくれよ。」
「いないよ。」
アホだった。
さて、どのアホだろう。
「この声……南鞠か?そんなところで何やってるんだよ。」
「……べっつにー。」
「寂しいから相手してくれよ。みんな、どこに行ったんだ?まだ帰ってきてないわけないだろうし。」
「さあ?」
「……っていうか、姿くらい見せろよ。」
「いいの?」
「え?いや……別にいいけど。」
右前方の岩から、南鞠スズが姿を現した。
……ズルズルと何かを引きずって。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
ミノリと日光、意外といいコンビかもしれません。
しかし日光も、ミノリの前ではツッコミに徹するしかなさそうです。ミノリ凄い。
それでは、またお会いしましょう。
Thank You。




