第四十三章「驚くことではない」
レイ「野球!野球!」
まぐろ「一人で盛り上がってますよ……?」
イツキ「やっちまったかなぁ……。」
レイ「番外編なら足だって大丈夫なはずなのだよ!」
イツキ「いやまあ……。」
桃の国解放戦線編
第四十三章「驚くことではない」
「では……帰りますの?」
ヒラメが問う。
それに答えたのは日光だった。
「目的は果たしたが……さすがに観光する余裕も時間もないだろ。タイムリミットは無いが、報告は早い方が良い。」
「むう……そうですわね。」
少し顔をうつむかせるヒラメ。
実は、ヒラメ達がいるこの黄の国。
観光地としても有名な『キノコの森』があるのだ。
キノコの森だけではない。
『妖精の泉』『花園水族館』など………… 行きたかったのだろうか。
「我慢してくれ。」
「はーいですわ……。」
ガックリと肩を落とすヒラメ。
足取りも重そうだ。
「お嬢様。」
「なんですのミノリ。」
ヒラメの横にいたミノリが口を開いた。
「お嬢様の為ならば、私はキノコでも妖精でも魚にだってなりますよ。」
「いや……遠慮しますわ……。」
「残念。」
「残念なのですわね……。」
「お前らなぁ……ほら、さっさと戻るぞ。」
呆れる日光。
すると……。
「……あ?」
一行の前に立ちふさがる一人の女がいた。
「また会ったわね。」
……黒い髪。黒い服。
全体が黒色に染まった彼女の名は……。
「夜咫乃 カガミ……。」
青の国傭兵育成機関『海底の古城』の幹部、夜咫乃カラスの母親。
夜咫乃カガミだ。
「まあ……会いに来たのだけれど。」
「青が俺達に何か用か?」
「用事があるのはそっちではないの?」
「少なくとも今は無ェな。早く帰らせろ。」
「ごめんなさい。帰すわけにはいかないの。」
カガミは一行に手をかざした。
その瞬間、カガミの前の地面にいくつか亀裂が入る。
「脅しだ。次は当てるぜ。」
日光の居合い術『争離』だ。
「……見えなかったわ。」
「それが普通だから気にすんな。」
一瞬にして臨戦態勢に入る日光一行。
ただ一人を除いて。
「正気ですか貴方達!カガミさんの実力も知らないのに……!」
雨燕だ。
元・青の彼女は、どうやら彼女の力を知っているようだ。
「あの人は魔法使いなんです!」
「……ああ、そう。」
「驚かないんですか!?」
「いや……だって魔法使いなら、ここにいる全員会ったことあるだろ。」
「……海岐華 レイですか。」
「ここの一番と戦えなくて退屈してたんだ。丁度いい、お前らは手ぇ出すなよ!!じゃねえと俺が一番だと証明出来ねぇからな!!」
「「「「はあ!?」」」」
驚く四人。
駆け出す日光。
日光対カガミの戦いが、突如として始まった。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
カラスの母親ということはレイの母親でもあります。
……雰囲気的に母親似ではないのかなぁ……。
それでは、またお会いしましょう。
Thank You。




