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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
桃の国解放戦線編
180/607

第三十一章「ヒナの選択」

ヒナ「ぴーちくぱーちく!」


エト「ついに狂ったか……。」


ヒナ「ち、ちがうよ!こう言えって、オナガが……。」


エト「遊ばれてるって気付かん時点でお前の負けだ。」

 桃の国解放戦線編

 第三十一章「ヒナの選択」




「…………。」


 目覚めたイツキを待っていたのは、金髪キャスケットが特徴的な少女ヒナの顔だった。


「……近い。」

「あっ、起きた!」


 顔を覗かせていたヒナは、満面の笑みで大声を出す。


「耳が痛い。」

「エトー!起きたよー!」

「聞けよ……。」


 ヒナが呼んだのは、よくヒナと共に行動しているエトという男だ。


「起きたか。すまねぇな、ヒナが本気出しちまって。」


 歩いて寄ってくるのは、両腕に機械の拳を装着している肩幅の広い男だ。

 エトは、仰向けのイツキを見下ろすように語りかける。


「お前さ……ヒナの鳥喰いを受けて何ともないのか?」

「いや……少しの間死んでたけど。」

「ああ……よく戻ってこられたな。この短時間で。」

「なんとかな。……で、俺をどうする気だ?」

「青に連れていこうものなら、拘束を解かれて逆に襲撃されそうなんだよな。」

「……。」


 因みに……こう会話しているが、エトやヒナとイツキは敵同士だ。


「見逃すか、殺すかのどっちかなんだが……。お前はどっちがいい?」

「覚悟はしてる。」

「即答だな。」

「そうじゃなきゃ、世界なんて救えない。」

「いつの間に、世界救うことにしたんだよ……。てっきり自分の為に戦っているんだと思っていたが。」

「さっきまでそうだった。でも、サゴのおかげで変わったんだ。」

「…………ま、いいや。ハヤブサは戦闘不能。サゴはそっちの戻っちまった。あとは俺とヒナだが……。」


 エトがヒナを一瞥した。


「ヒナに任せるか。」

「何を……。」

「ヒナ。ちょっといいか?」

「なーに?」


 トコトコと駆けてくるヒナ。


「ヒナ。こいつどうしたい?」

「うーん……ヒナね、ヒナね、よくわからないよ。」

「それは困る。じゃあ……強くなる可能性は十二分にある。生かすか殺すか。」

「えっとね、えっとね、それならヒナ、強いイツキと戦いたい!」

「……だとさ。まだ生きとけ。」

「…………。」

「納得出来ない顔すんな。生きるんだ。幸せと思え。」

「…………クソッ!!次は勝つ!!」

「おう。じゃあまたな。桃の国は返してやるよ。暫くしたら撤退していくだろ。」


 背を向けるエト。

 エトについていくヒナ。

 やがて小さくなるその背中に、イツキは焦燥感を覚えた。

 ……また負けた。

 レベルアップしなければ、次は確実に死ぬ。

 強くならねばならない。


「……とりあえず、みんなのところに帰るか。」

萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

戻ってきたイツキ。そしてスッキリしない奪還でした。

…………当初の予定と違うが……まあいいか!

このあとを狂わせれば!

最後に後書きまで読んでくださってありがとうございます。

またお会いしましょう。

Thank You。

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