第十八章「三猫と青二人」
雨燕「刀って良いですよね。」
日光「フッ……分かってるじゃねえか。いっそ刀を武器にしている者だけの組織をつくっちまうか?」
雨燕「ええ、そうしましょう!ではメンバー探しに行きましょう!」
日光「嫌だよ面倒だ。」
雨燕「ええ!?」
桃の国解放戦線編
第十八章「三猫と青二人」
「エトー!」
「うおっ、ヒナ!?」
桃の国ヨザクラ。
戦場となったこの町の公園で、ブランコをこいでいたのはエトだった。
青の国の幹部、エトは今、占領した桃の国を統治しているはずなのだが……。
「……貴様がエトか。」
歩いてきたのは、スリットの入った和服に赤い髪。
そして獣のような耳が特徴的な女だった。
名を茶々猫。桃の国傭兵育成機関の長だ。
「ん?どちら様だ。」
「妾は……。」
「エトのところまでつれてきてくれたんだよ!」
と、遮るのはヒナ。
金髪にキャスケット帽。
袖の長いパーカーを来ている少女だ。
「そうだったのか。そりゃありがとよ。」
「あ、ああ……。」
立ち上がり礼を言うのはエト。
体格が良く肩幅の広いこの男は、逆立った髪。
そして両腕に装着した巨大な拳が印象的だった。
「しかし……桃の長が何故こんなことを?」
「!!…………知っておったか……!!」
「当たり前だろ……ヒナを除いて知ってるよ。」
「彼女が知らないのは意味があるのか?」
「無い。ただ頭が幼稚なだけだ。」
「エトにばかにされた気がする!!」
ショックを受けるヒナ。
ここだけを見ると年相応の子どもといった感じだが……。
ヒナは青の幹部をしているのだ。
侮れない。
「でもでもー、ヒナちゃん良かったねー!」
「……エトには会えたのですからね。」
茶々猫の後ろには二人の女性がいる。
茶髪眼鏡の白猫に、髪ボサ黒スーツの黒猫。
彼女達を合わせて計五人が公園にいる。
しかも敵同士が。
「エト!ヒナね、ヒナね、おなかすいたから帰ろう!」
「ん?あ、ああ……まあいいか。」
「なっ……待て!妾達が何をしに来たか、予想出来ぬわけではなかろう!」
「分かるよ。この国を取り返しに来たんだろ?」
「……。」
「ヒナを連れてきてくれたんだ。困っていたところを助けてもらったんだし、別にいいよ。返す。」
「……は?」
エトは組めなさそうな腕を組んだ。
「だから桃の国は返すって言ってるんだ。うちの長には適当に言っておく。」
「…………目的はなんだ?」
「目的なんて無い。礼だってことだ。」
「…………エト。先程、貴様の言った妾達がここに来た理由……間違っておる。」
「え?違うのか?」
「妾達は…………否、少なくとも妾は、ここへ戦いに来たのだ。青を潰す為に……のう。」
「…………へぇ。」
不敵に笑うエト。
組んでいた腕をほどき、彼は構えた。
「なら話は別だ。ヒナ、やれるか。」
「え?え?このお姉さんと戦うの?」
「嫌なら離れてろ。」
一方の茶々猫は、懐から小刀を取り出した。
「……白猫、黒猫。用意しろ。」
「はーい。」
「まったく……結局こうなるのですか……。」
「すまんのう。……だが。」
「うん!」
「久々ですね。」
「三猫で舞うのは……な。」
火花散る公園内。
青の意志と桃の意志がぶつかる。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
部屋の模様替えをしていると、萌葱色の変奏曲初期のイラストが出てきました。
今よりもイツキの目付きが鋭かったり、まぐろに上品さがあったりしました。
しかしレイさんは一切変わらないデザインで……我ながらレイさん好きだなぁと思いましたよ、ええ。
では!後書きまで読んでくださってありがとうございます!
Thank You。




