第七章「イカバリ、三猫、マモハ」
日光「白猫とは馬が合わねぇ。」
白猫「馬じゃないけど。」
日光「誰もお前を馬だとは言ってない。」
桃の国解放戦線編
第七章「イカバリ、三猫、マモハ」
「嘘をついているなら笑えないからな。もう一度言ってくれ、黒猫嬢。」
「……ですから、桃の国を統治しているのは、エト、ヒナ、ハヤブサ、サゴの四人です。」
「…………確かなのか。」
「はい。」
桃の国隠れ家。
桃の国解放を目的とするイツキ達は黒猫に再会した。
青の情報を仕入れてきた黒猫に、話を聞いていたのだが……。
「でもカサ。名前が同じだってことも……あると思う。」
イツキも信じられなかった。この名前が出るとは思ってもみなかったから。
「珍しい名前だと思うが。それにイツキだって、青十文字の全メンバーは聞いていただろう?」
「……ああ……。」
「ここに来て編成があったのだ。……我が兄しかいない。」
「……。」
三ヶ月前、緑の国で別れた男がいる。
カサの双子の兄である、サゴという男だ。
当時の実力では敵わなかった強敵がいて、サゴは囮になってくれたのだが……その後行方不明だったのだ。
「そっか……黒猫さんは知らないのか。」
「……ええ。桃の国へ、いらっしゃっていないのなら。」
「……あれ?それじゃあ、ハツガやまぐろも初めましてになるんですか?」
「そうなります。」
……危なかった。
もしここで、サゴが敵だと思われていたのなら、どちらかが命を落とすことになっていたかもしれない。
…………敵?味方?
……待て、サゴは味方だ。それは間違いない。
でも……。
「……カサ。理由を聞かないといけないよな。」
「勿論だ。」
「……よし。」
事実は本人に確認するしかない。
イツキは戸惑いながらも、出撃の準備を促した。
・・・・・・・・・
「準備はいいか?」
イツキの言葉に皆は首肯した。
三つに分かれたチームはこうだ。
イツキ、カサ、ヒバリのチームイカバリ。
茶々猫、白猫、黒猫の三猫。
まぐろ、モチ、ハツガのチームマモハ。
因みにガウラと南鞠は隠れ家に残ることになった。
安全地帯の隠れ家なら大丈夫だとの茶々猫の判断だ。
「何で私が残るんだよ!」
「いや……南鞠。お前まだ幼女だろ。ここまで連れてくるだけでも大変だったんだぞ。」
「お、お荷物って言いたいのかー!?」
「……そんなことないよ。」
「こっち見て言えよ!」
南鞠が文句を言っているが、基本スルーでいいだろう。
幼く、何も出来ない彼女を戦いに連れていくことは出来ない。
「とにかく待っててくれ。な?」
「えー……どうしよっかなー?」
「大人しく待ってたら、後で玩具を買ってやるよ。」
「マジで!?今言ったからな!?」
「おう。……あ、あとガウラさんのぬいぐるみには触れるなよ。玩具買ってやらないからな。」
「うん!早く行ってこいよイツキ!」
「……。」
単純すぎる。
こういうところは可愛いのだが、基本生意気なのでプラマイゼロだ。
……いや、よくよく考えてみるとマイナスだ。
生意気にも程がある。
これが良いという人もいるからプラスの場合もあるが……。
「……って、そんなこと考えてる場合じゃねえか。」
「一人言キモー。」
「てめぇはマイナスじゃごらぁ!!」
・・・・・・・・・
「エトー!エトー!」
「なんだヒナ。」
桃の国のとある場所。
「ヒナね、ヒナね、何だかぞわぞわしてきた!」
「…………あ?変な事で呼ぶな。じゃあな。」
「ちょっと待ってよエトー!!」
キャスケット帽を被った金髪の少女ヒナ。
逆立った髪で大柄な男エト。
「……だからなんだよ。女の子の日にしては早すぎるんじゃねえの?」
「女の子の日ってなーに?」
「まさかの逆セクハラ!!……それで、どうしたヒナ。ぞわぞわって何だ。」
「分からないけど……こう、こう、こうなんだ!」
「こう、こう、こうか。よし帰れ。」
「エトー!!」
「……。」
エトは面倒くさいと思いながらも、ヒナの話を四分の一聞いてやった。
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
突然ですが、自分で絶賛したのがチーム名でした。
チームAやチームBだと、誰が入っているのか分かりにくいということで!
名前からチーム名を取ったら分かりやすいのでは!?
と、思い付いたわけです。
イカバリなんて傑作だと思っています。
最後に、後書きまで読んでくださってありがとうございます。
Thank You。




