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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
桃の国解放戦線編
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第五章「グラサンと黒スーツ」

ミノリ「ハツガ様。これをさしあげます。」


ハツガ「これは……箱庭で貸してくれた?」


ミノリ「はい。……貴女にお似合いと思うので。」


ハツガ「ありがとう。」

 桃の国解放戦線編

 第五章「グラサンと黒スーツ」




「……雨か。」


 桃の国を占領している青も、空を見上げて億劫になっていた。


「そう言えば、反抗組織のリーダーは、名字に雨が付いてるらしいぜ。」

「霧雨だっけか?……いや、雨と霧雨って別物じゃねえか。」

「まあな。じゃあ雨燕あまつばめさんだ。」

「古城を辞めたって話だけど……信じられねぇよな。」

「ああ。女性ってだけでも魅力的なのによ。」

「そっちかよ……。」



 ・・・・・・・・・



「……って話してた。」

「了解。……人数は?」

「見張りが二人。でも近くで待機してる青が五人程。」

「……厄介だな。応戦中に連絡が入れられる可能性がある。」

「スルーする?」

「スルーする。」


 霧雨一行、解放組。

 解放組リーダー霧雨イツキは、偵察に出ていたハツガから報告を受けていた。

 黒のレインコートに口元をスカーフで隠すハツガは、さながら不審者だ。


「ハツガ……その……ちょっと怖い。」

「……。」


 ハツガは懐からサングラスを取りだし、装着した。


「不審度が増した!!ただでさえ雨で視界が悪いのに…………サングラスはやめておけよ。」

「……うん。」


 少し残念そうに、ハツガはサングラスを外した。


「イツキ。」


 と、名を呼んだのは、イツキの後方に居た茶々猫だった。


「どうしました?茶々猫さん。」

「ここらの地形は把握しておる。妾に指揮を任せてはくれまいか?」

「…………分かりました。お願いします。」

「うむ。ではこっちだ。」


 茶々猫は手招きをして、イツキ達の先頭を歩いていった。


「にしても何で雨なんだよー……イツキのせいじゃないのか?」

「おいこら南鞠なまり。何で俺のせいなんだよ……。」

「だってそうだろ!?名字に雨って付いてるじゃん!絶対イツキのせいだよ!」

「と、とんだ言いがかりだな……。」


 苦笑するいつもだったが、その後も南鞠に文句を言われ続けるのだった。



 ・・・・・・・・・



 そして桃の国には、もう一人、とある人物が訪れていた。

 かつての約束を守り、彼女はこの地へと戻ってきていたのだ。


「どうやら……まだ帰ってきていないようですね。」


 黒いスーツを身につけて、ボサボサの髪の毛を纏めた彼女には、待ち人がいた。


「茶々猫……。無事なら良いのですが。」

萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

この物語に出てくるサングラスは、一般的に連想される黒のサングラスです。

……どうでもいいですね。

後書きまで読んでくださってありがとうございます。

Thank You。

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