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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
深淵の箱庭奪還編
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第十四章「吸い込まれ事案、発生中」

ヒバリ「だから邪魔するんじゃねえよ!」


ヒナ「エト!ここは教頭しようよ!」


エト「共闘だろ。先生になってどうするんだよ。」


ヒバリ「ほう……。戦うってんなら、容赦しないぜ?」


オナガ「……ん。今のうちだね。では、私のイントネーションを発表しようか。」


スズメ「私を忘れてもらっては困るわ。」


オナガ「ん。忘れていたよ。オナガは『モナカ』と同じイントネーションだ。」


スズメ&ヒバリ&エト&ヒナ「ああああああああ!!!」

 深淵の箱庭奪還編

 第十四章「吸い込まれ事案、発生中」




 ~深淵の箱庭奪還編・前回まであらすじ~

 新暦700年7月4日。

 青の襲撃に遭った緑の国傭兵育成機関『深淵の箱庭』。

 反抗組織・霧雨一行は深淵の箱庭奪還の巻作戦を開始したのだが……。

 ボケキャラで固められた隠密部隊が防衛用トラップに引っ掛かり全滅。

 深い落とし穴に落ち、通信部隊と連絡がつかなくなっていた。

 一方青の国幹部・青十文字せいじゅうもんじの二人、八頭やつがしら、ヒバリと対談することになったリーダー、霧雨 イツキは仲間の様子が知りたいがため、トイレに行きたいと偽り、見張りの男と1階のトイレへ向かっていた。



 ・・・・・・・・・



「それにしても……本当に何かがいるとは……教えてくれよ、あれって何なんだよ!?」


 怯える見張りの男。

 こっちが聞きたいくらいだったが、実はすぐに正体が判明した。


「あれだよ。だから名前を言っちゃダメなんだよ。」

「そ、そうか……。」


 先程3階のトイレの中から、ドンドンドンドン!!……と、ドアを叩く音が聞こえたのだ。


「俺なんだけどなー。」

「……。」


 イツキの前を浮遊する少女、名を風花かざはな

 橙色の髪をした男勝りな…………幽霊である。

 白の国で出会い、そのまま付いて……憑いてきたらしい。


「なぁ、何か喋れよイツキー!」


 イツキは首を横に振った。

 風花はイツキ以外には見えないので、もしここで喋ろうものなら一瞬で不審がられる。

 見張りが一人で、しかも前にいるので助かった。


「あ、そっか。喋れねぇのか。」


 イツキは首を縦に振った。


「くすぐりてぇ。」


 やめてくれ。


「冗談だよ、露骨に嫌な顔すんなって。……お?何だ、あの人だかりは。」


 風花の視線の先には、軽い人だかりが出来ていた。

 理由は勿論、落とし穴だ。


「ほら、行ってこい。」

「はーい。」


 見張りの男に見送られ、イツキはトイレに入った。

 ……しかし……助けだそうにも、あれだと落ちることができない。

 何か良い方法はないだろうか。自然な落ちかた……。


「………………そう簡単に思いつかないな……。」


 イツキは誰にも聞こえないように呟いた。

 あまり長くなっても不自然だろう。

 イツキはトイレを出ることにした。



 ・・・・・・・・・



「よう、霧雨 イツキ。」

「…………へ?」


 トイレを出たイツキ。

 人だかりはまだあり、そこには予想外の人物がいた。


「ヒバリさん?」


 ヒバリ。

 紫色の髪に、長ランを着た女性だ。

 因みに敵。


「ああ。一緒に行かないか?」

「一緒に……って、まあ、目的地は同じですから、いいですけど。」

「よっしゃ、じゃあ行こうぜ。アタシが連れていくから、お前はもう帰っていいぞ。」

「帰って……って、ええ!?」

「いいから帰れ!!」

「は、はい!」


 先程まで見張りをしていた男は本当に帰っていった。

 ヒバリの迫力に圧されたのだろう。


「じゃあ行くぞー。……と、その前に。」


 シュルシュル……と、イツキの体にロープが巻き付けられた。


「……何ですかこれ。」

「ロープ。逃げられたら困るからな。アタシはさっきの男みたいに甘かねぇぞ。」

「は、はあ……。」


 にやりと笑うヒバリ。

 別に逃げるつもりはないのだが……まあ、いいだろう。

 長の部屋へ向かおうとした、その時だった。


「退け退けぇぇ!!怪我してぇかおらぁぁぁ!!!」


 どこかで聞いたことのある声……。

 まさかと思い、イツキはゆっくりと視線を声の方へ合わせた。

 そこには案の定……。


犬槇いぬまき……!!それに、モチさんに雨燕あまつばめ!」

「雨燕……!?」

「お久しぶりです、ヒバリさん……!」


 駆けてきた犬槇、モチ、雨燕の三人。

 一体何をしに来たのか……気になったのだが、聞く前に彼らは行動を起こした。

 ……ヒバリに体当たりをかましたのだ。


「ふっ!!」

「ぐっ……!って、待てよおい……!!」


 ヒバリが倒れた先には床は無かった。

 あるのは大きく開いた穴。


「うわああぁぁぁぁぁぁぁ…………!?」


 ヒバリは深い闇へと吸い込まれていった。

 勢いよく当たった三人も同時に。


「あいつら何を……!?ってちょっと待て!待ってほしいのは俺もなんだけど!?」


 ピーンと張ったロープに、体が引っ張られる。


「嘘だろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?……………」


 悲鳴をあげながら、イツキは闇へと消えていった。

萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

無事に…………無事に?穴へと落ちたイツキ。

ヒバリの用心が地下物語へと導いていきます。

そして始まる2回目の脱出作戦。

乞うご期待!

最後に、後書きまで読んでくださってありがとうございます!

Thank You。

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