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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
深淵の箱庭奪還編
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第三章「ギルドから3日」

犬槇「なんだここ……?イントネーションコーナー?」


まぐろ「名前のイントネーションをお願いします!」


犬槇「……唐突だな……えっと、犬槇いぬまきは、『ハチマキ』と同じイントネーションだ。……こんなもんでいいのか?」


まぐろ「はい!ありがとうございます!」

 深淵の箱庭奪還編

 第三章「ギルドから3日」




 レジスタンスギルドを出て3日。国境はもう少しだ。


「今日はここら辺までにしておこう。」


 イツキは皆に呼びかけた。

 日も暮れかけて、これ以上の移動は危険だと判断したのだ。

 馬車の動きが止まった。


「日光先生、お疲れ様です。」


 馬車を扱うのは、深淵の箱庭教諭の日光ひびかり 群彰ぐんしょう

 中二病を患ったおじさんである。


「OKだ霧雨。不穏な風が吹いているからな。俺もここらまでと思っていたんだ。」

「それはよかった。……体の方はどうですか?」

「ああ……。まだ多少痺れは残ってるし、怪我も完治していないが、少しずつ治ってきている。心配すんな。」


 少し前に行われた黒の闘技大会で、一行の仲間は怪我している者が多い。

 イツキもそうだった。


「イツキー!ちょっと来てくださいましー!」


 と、イツキを呼ぶ声がした。

 日光に会釈をし、声の主のもとへ行く。


「どうしたんだ?ヒラメ。」


 もう既に、夕食の準備を始めていた妃懦莉ひだり ヒラメとそのメイドのミノリ。そして、白の国からの助っ人モチだ。


「イツキ!今日こそはわたくしに料理をさせてほしいのですわ!」


 料理をしたいと意気込むヒラメは、金髪でアホ毛。

 そして緑の国のお嬢様である。


「えっ……でもお前、下手じゃん。素直にミノリさん達に任せておけば……。」

「………………。」


 膝から崩れ落ちるヒラメ。

 失言だったか……き、気まずい……。


「火加減を見るくらいならヒラメにも……うん。出来ると思うぞ。」

「それですわ!」

「切り替えが早いな。」


 明るく振る舞うのもヒラメらしい。

 ヒラメは早速、湯を沸かしているモチのもとにトコトコ歩いていった。


「ふぅ……。」


 一息吐くイツキ。


「お嬢様の相手をありがとうございます、イツキ様。」

「ああ、ミノリさん。」


 切り揃えた前髪と三つ編み。

 フワフワのレースを頭に乗せて、メイド服に身を包む女性がミノリだ。

 冷静な性格なのだが、時折下ネタ発言をするのでツッコミの準備はしておかなければならない。


「己が奉仕する相手にこう言っては何ですが、上達しないと思います。」

「それヒラメの前じゃ言うなよ!?」

「時にイツキ様。今夜の夜の奉仕はいかがなされますか?」

「いや、いいです。っていうか今夜のって何だよ!何回かやってる風に言うのやめろよ!!」

「聞き捨てならんなイツキ。」


 誰かに聞かれていたのか、後方で声がした。

 恐る恐る振り返ってみると……。


「親父……!!」

「いいんだ、息子が立派になって俺は嬉しいんだし。……あ、息子ってのはお前のことであって決して……」

「それ以上は言うな。クソ親父。」


 なんとなくイツキの面影があるこの男は、イツキの親父である。

 本名で呼ばせないので仲間内でも本名を知らない者も多い。

 遊び人である親父が、イツキは苦手だ。


「だから親父にクソなんて言うなよ。いいか?お前は俺と母さんがいたから存在してるわけで……。」

「その母さんを置いて遊んでたのはどこのどいつだよ。」

「……。」

「反論しないならそれでいいよ。俺にとってお前は、いつまでもクソ親父なんだから。」


 イツキはいたたまれず、その場から去っていった。


「あ、イツキ様。どこへ?」


 イツキは立ち止まると、振り向かずにこう言った。


「ちょっと散歩。」


 そして、木々の奥へと消えていった。

萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

延ばしました、またまた!すみません!

イツキと親父の不仲も分かってくれたかな……?

後書きまで読んでくださってありがとうございます!

Thank You。

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