第八十三章「霧雨タッグの時間です」
まぐろ「さあ!第……回目!イントネーションのコーナーです!」
イツキ「分からないからって濁したな。」
まぐろ「今回はこの方!カサさんの双子の兄!サゴさんです!」
サゴ「どうもッス。」
まぐろ「おひさしぶりですね~。とまあ、そんなことはどうだっていいんです。サゴさんの名前のイントネーションをお願いします!」
サゴ「どうだっていいわけじゃないッスよ!?……えっと、サゴって名前のイントネーションは、『加護』や『季語』と同じイントネーションッス。孫とかのじゃないッスよー。」
まぐろ「成程……着々と進んできているこのコーナー!次回は誰でしょうか!」
イツキ「流れ的には日光先生辺りじゃないか?」
まぐろ「ああ~!!言っちゃダメですよ!」
黒い雪原編
第八十三章「霧雨タッグの時間です」
「霧雨ー。」
「……あっ!?日光先生!?」
黒の闘技大会決勝戦。
6人の男女が優勝を勝ち取るために、今現在、戦いを繰り広げている。
緑髪の少年・霧雨イツキは、タッグである神崎まぐろと行動を共にしていたのだが……とある理由から泣きつかれて困っていた。
そこにやって来たのは日光群彰という名のおじさん。
イツキの仲間なのだが……今は優勝を争う敵だ。
「……まだ神崎は泣いているのか?」
「日光先生のせいですからね!」
「ああ……そりゃすまねぇ。ソーリー神崎。」
当のまぐろは、口を尖らせて視線を横にしている。
相当お気に召さなかったようだ。
「大人の魅力なんて、無くてもいいですもん……。」
かなりいじけている。
苦笑するイツキだったが、そこでとある事に気付いた。
「……あれ?その女の子……南鞠!?お前何やってるんだ!?」
「また会ったな!イツキ!」
日光の後ろに隠れるようにして、幼い少女が姿を現した。
茶髪をポニーテールに纏めた少女は、南鞠 スズといって、今大会で出会った生意気な少女だった。
「お前、まさか……。」
「こんなにも可愛い私を置いていきやがって!だから、私はこっちに加勢することにしました~!!」
「はあ!?」
「ふふーん!イツキのばーか!置いていったことを後悔しやがれ!」
「そもそも、南鞠は戦いたくないんじゃなかったのか?」
「関係無いもん。私を置いていったから、ちょっとお仕置きしなきゃね!」
「置いてって連呼するなよ……要するに、寂しがりやなんだな……。」
イツキは一つの溜め息を吐くと、レイピアを抜き、構えた。
「まぐろ。用意してくれ。」
「……はい。分かりました。」
不機嫌なのに、共に戦ってくれるようだ。
「ありがとう。日光先生の実力は言わずもがな。対して南鞠は未知数。気張っていくぞ。」
「はい!」
あちらも準備をしたようで、日光は刀の柄を握り、南鞠は赤い布を取り出した。
「……布……?」
「いくわよ、日光!」
「お前が仕切るな。」
日光が突っ込んできた。
その後方に付いていくように、南鞠が駆ける。
イツキはまぐろに指示を出した。
「俺が日光先生!まぐろは南鞠を頼む!」
「はい!」
日光が迫り、呟く。
「斬下。」
真上から垂直に斬り下ろす技だ。
イツキはレイピアで受けた。衝撃と圧力がかかる。
「ぐっ……!!!」
「ほう、止めるか。」
「斬下の特性を知ってますからね……!!」
一方、南鞠はイツキに対して布を放った。
「させません!」
横からまぐろが乱入し、布をブロードソードで切断する。
「ちょー!?」
「何を企んでいるのかは分かりませんが、霧雨先輩の邪魔はさせません!」
「まぐろ!屈め!!」
まぐろは言葉を理解する前に、屈んだ。
反射といっていいだろう。
日光の刀が空を斬る。
「ちっ。」
「まぐろの邪魔だってさせない。」
イツキが日光に突きを放った。
脇腹をかすめた。
「ぐっ……。」
日光は横へと転がり、攻撃圏外へと移動した。
「いいコンビネーションだな、神崎、霧雨。」
「どうも。……まぐろ、立てるか?」
「立てます。」
……この戦い、思いの外勝てるかもしれない……?
萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。
いかがでしたか?
イツキとまぐろが組み、相手取るのは今回で二度目です。
一度目は巨大ロボット。二度目は日光。
機械から人間になっている、スケールダウンだ!なんて言っちゃいけません。
日光は霧雨一行の中でもかなりの実力者ですから。
ふざけているのでそうは感じられないかもしれませんが……。
最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。
Thank You。




