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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
黒い雪原編
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第七十九章「マイペースな元タッグ」

ヒラメ「ふっはっはー!順番的には私ですわね!」


まぐろ「誇張してきますね。」


ヒラメ「当たり前ですわ!何故なら私は!!人気者に!なりたいのですわ!!」


まぐろ「まずはこの小説が人気になりませんと。それで、ヒラメさん。妃懦莉ひだり ヒラメさんのイントネーションは?」


ヒラメ「ええ。苗字である妃懦莉ひだりはポテチと同じイントネーションですわね。ヒラメは魚のヒラメと同じですわ!」


まぐろ「成程。ポテチヒラメでも通じると。」


ヒラメ「通じませんわ!」

 黒い雪原編

 第七十九章「マイペースな元タッグ」




「……これが、その古文書なのかい……。」


 昼食を食べ終えて、レイと夕立ゆうだちは村のはずれで見つかったという古文書を見つめていた。

 ところ狭しと言わんばかりに、びっしりと文字が埋め尽くされている。


「レイさん、素材は!?素材が気になります!」


 夕立は慌てていた。

 何を慌てているのかというと、まずこの古文書なのだが、紙ではない。

 手触り感は石。なのだが、紙のように薄くペラペラなのだ。


「イブの古文書特有の、特殊な素材だね。でもあまり気にしなくていいよ、今の技術じゃ作れないけどね。」

「むー……。」


 唸る夕立。

 …………いや、今は素材のことなどどうだっていいのだ。


「大事なのは、何が記されているかなのだよ。イブの古文書は世紀の大発見だからね。」

「そ、それで!?どんなことが書いてあるんだ!?」


 と、夕立以外の声がした。

 勿論自分の声でもない。

 見やると、どうやら村人達がいつの間にか集まってきていたようだ。

 皆、この古文書が不思議なのだろう。


「……それじゃあ、読んでみるのだよ。」


 この古文書が読めるのは、魔法使いのみ。

 魔法使いの祖先でもあるイブが遺した古文書は、何故か魔法使いにしか読めないのだ。

 魔力が関係しているという話もあるが、真相は定かではない。

 レイは文字列をなぞり始めた。

 ……一瞬にして静まる空間。

 皆が息をのんだ。

 数分間指でなぞり、やがて、レイは口を開く。


「……うん。成程。よぉぉぉぉぉく分かったのだよ!」


 短い歓声があがり、村人達はざわついた。


「それでレイさん、内容は?」

「……聞きたいかい?」

「もちろんです!」


 夕立が元気に手を挙げながら言った。


「あー……この紙の製造過程が書いてありましたー……。」

「…………へ?」


 拍子抜けしたのか、すっとんきょうな声を出す夕立。

 確かめるように、レイの言葉を繰り返した。


「製造過程?」

「うん。この紙の製造の仕方が書いてあるのだよ。今なら紫と……黄の錬成術なら可能かねぇ。」

「いやいや!そんなことどうだっていいですよ!もっとこう、凄い魔法とか旧暦の事とか……!」

「そんなこと書いてないのさ!」


 グッと親指を立てるレイ。


「…………はぁ……。」


 各々が溜め息を吐くなか、レイだけは笑っていた。


「はっはっはー!」


 と、高笑いを。

 帰り始める村人達。

 やがて二人になると、夕立は口を尖らせてレイに尋ねた。


「残念でしたねレイさん。ところで、本当に製造過程だけなんですか?そのわりには文字が多いですけど。」

「夕立ちゃんは読めないからね。そう思うのも無理はないさ。」

「うーん…………。私も魔法使いなら読めるのに。」

「ふふ。でも魔法使いだからって全員が読めるわけではないのだよ。夕立ちゃんは四大元素は分かるかい?」

「いえ……。」

「世界を構成しているといわれる四つの元素のことだよ。火・土・風・水の四つで、これらは魔力とも密接に関係しているのさ。この四つのどれかの魔力を持っている者は、基本的に魔力が多く強力。しかもこのイブの古文書を読むにも、どれかの魔力を持つ必要があるのさ。持ってなくても読めないことはないけど、所々しか読めないんだよねぇ。」


 レイは腕を組み、うんうんと頷いた。

 すると感心したように、夕立は瞳を輝かせていた。


「す、凄いです!レイさんって、ただの変な人じゃなかったんですね!」

「変な人だと思っていたのだね……。」

「もっと魔法について教えてください!」

「んー……うん、いいよ!今日くらいリハビリはお休みしてもいいかな!」


 レイは紙とペンを取り出し、夕立に魔法の不思議について話し始めた。






 それにしても…………うん。

 これは言えない。

 これを読めるのが、自分だけで良かった。

 早くイツキ君に伝えなくては……イツキ君に。

 イツキ君……イツキ君……❤

 あああああああああイツキ君に会いたいなぁ!!!

 早くイツキ君に会いたいよおぉぉぉぉぉぉぉ!!!



 ・・・・・・・・・



「!?」

「ど、どうしました霧雨先輩?」

「いや……何となく悪寒がして……まあ気のせいだろ、大丈夫だ。」

「は、はあ……。」


 ここは黒の国。

 黒の国傭兵育成機関『闇夜やみよ一星いちほし』である。

 現在行われている黒の闘技大会決勝戦では、特設フィールド「町」を舞台に、数人の勝ち残り組が戦っていた。


「フッ……まさか2対1とはな……俺は構わんぜ。」


 中央広場にて火花を散らすのは、霧雨きりさめ イツキ、神崎かんざき まぐろ、日光ひびかり 群彰ぐんしょうの三人だ。

 イツキとまぐろは、どうやら手を組むようだが……。


「日光先生!」

「なんだ霧雨?」

「作戦タイム!!」

「い、いいだろう。」


 イツキはまぐろと共に、日光に背を向けた。

 そして声のボリュームを落として話し始めた。


「まぐろ……作戦の前に一つ言いたいことがあるんだが……。」

「なんでしょう?」

「実は近くに、女の子が隠れているんだ。南鞠なまりっていうんだけど……いや、今はそれはいい。参加者なんだけど、乱入枠に入れられて戦う気は無いみたいなんだ。今から日光先生と戦うから攻撃しないよう気を付けてくれ。」

「分かりました。それで、作戦の方はどうします……?」

「うん……まぐろの武器は面白いけど、日光先生の居合いには通じないからなぁ……。」


 唸るイツキ。

 まぐろも一緒に唸った。


「「うーん……。」」


 日光の居合いは、近距離だけではなく遠距離攻撃も出来る優れものだ。

 近付くだけでも大変なのだ。

 イツキは、ふと、まぐろのブロードソードを見た。


「糸って、どれくらい出せるんだ?」

「250メートルです。殆ど使ってないので、まだまだ余裕ですよ。」

「まだかー?」

「あっ、まだっす!」


 日光の問いに返す。

 勝たなければ、黒との同盟は無い。

 相手が日光だなんて、苦労する相手だ。


「……え、これ、戦いなんだよな……?」


 日光は空を見上げた。

 ……うん、青い。

アフロ月です。こんにちは。

萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

久々の活躍、レイさんです。そして夕立ちゃんです。

夕立はイツキの妹で、イツキと同じ髪の色は緑色なんですよね。世間では緑髪の女の子は人気が無いという風潮があるみたいですが、緑髪の女の子だっていいですよね!!

……ああ、そうそう。誠に勝手ながら、3月1日から3日まで、お休みを取らせていただきます。学業生活が終わり、忙しくなる日程なのです。

最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……またお会いしましょう。

Thank You。

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