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萌葱色の変奏曲  作者: アフロペンギン
黒い雪原編
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第七十三章「残り、6人」

黒猫「……ん?あれ?何ですか、久々の出番なんですか?……ふむ、一人のようですね。一人でこの場をもたせるのは中々難しい要求をしてくるものです。」


10分後


黒猫「…………え?嘘?本当に一人なんですか?では、仕方がありませんね。ここで私のとびっきりのギャグをお見せしましょ」


イツキ「すみません、黒猫さん……。」


黒猫「ダメですよイツキさん。大人をからかっては。」

 黒い雪原編

 第七十三章「残り、6人」




風花かざはな!?何でここに居るんだ!?」

「何でって……。」


 黒の闘技大会決勝戦・バトルロイヤルが行われている、特設フィールド「町」。

 路地裏で休憩していた霧雨イツキは、とある二人の少女と出会った。

 一人は茶髪でポニーテールの生意気な少女。

 そしてもう一人は……。


「付いてきたから。」

「憑いてきたの間違いじゃないのか?」


 橙色の髪をした幽霊の少女だった。


「そうとも言うな。」

「はぁ……。」


 イツキは溜め息を吐いた。


「ちょっと待てよ霧雨イツキ!!」


 すると、この様子を見かねたポニーテールが慌てながらもこう言う。


「お前、何一人で喋ってんだよ、キモいぞ!!」

「失礼だなオイ。っていうか一人で喋ってるんじゃなくて…………お前には見えないのか?」

「見えない…………って、お前って言うなよ!生意気だぞお前!!」

「…………はいはい。」


 とんでもない奴に見つかったなぁ、と、今さらながら思った。

 明らかに年下の少女にお前呼ばわりとは……。

 親の顔が見てみたい。

 見てどうなるかは知らないが。


「それじゃあ、名前を教えてくれよ?それならお前って呼ばないから。」

「スズ!」


 イツキの提案に、少女は即答した。


「スズ……?」


 スズ……と言われると、桃の国で出会った青のスズメを思い出してしまう。


「苗字は?」

南鞠なまり。」

「あ、じゃあ南鞠でいこう。」

「さん付けしろよ!!」

「ちょっと黙ってろ、南鞠。」

「なあ!?」


 相変わらずオーバーリアクションだ。

 こういうところを見ると、やはりまだ子どもなのだなと思う。


「それにしても……。」


 と、先程から黙っていた風花が囁いた。

 ……この二人、忙しないな。


「少し見ない間にこんな小さな娘と仲良くなるなんて、イツキは幼女趣味なのかよ?」

「また変に設定を加えようとしないでくれ!っていうか風花、白の国はどうした!何で憑いてきたんだ!?」

「白の国に居てもつまらなかったんだよー。イツキと居た方が楽しいと思ってな。ずっと付いてきてたんだぜ?」

「お前な……。」


 肩を落とすイツキ。

 たった数分で疲れた気がしたので、うなだれてしまったのだ。


「疲れた……。」

「憑かれたの間違いだろ。」

「お前が言うな!!」



 ・・・・・・・・・



「さて……休憩も終わったところで、二人はどうするんだ?」


 そう。

 今は決勝戦の真っ最中なのだ。


「私は戦わないって言ったはずだけど。」


 と、南鞠。


「俺はイツキに付いていくつもりだ。ああ、イツキ以外には見えないから、安心していいぜ。」


 と、風花。


「何を安心しろって言ってるのか……。とりあえず、風花は分かった。南鞠は俺の側に居ろよ。俺が優勝するまで保護しておかなきゃな。」

「誰が迷子だごらぁ!!」

「お前、本当に可愛くないな。っていうか誰も迷子だなんて言ってないだろ。」

「言われてる気がしたんだよ、察しろ!!」

「マジで可愛くねー……。」


 苦労の絶えないイツキであった。



 ・・・・・・・・・



「はぁ……ったく……。」


 気だるそうに、刀を振るおじさんが一人。

 日光ひびかりというこのおじさんは、イツキの仲間である。

 正規メンバーではない乱入枠出場ながら、決勝戦トップの成績をあげている。


「さっきの野田って奴の方が、手応えあったじゃねえか……。」


 呟く日光の後方では、幾人かが倒れていた。

 皆、日光に負けた者達である。


「霧雨くらいか……。俺と戦えそうなのは。やれやれ……。」

『さて!今!!ここで!!俺が!!途中経過の発表だぜぇ!!』


 ムサシの声が、突如響き渡った。


『残りはぁぁ8人!!……おっと、今6人になったぜ!!発表中にも戦うなんて、お前ら本当に仲が良いな、ったくよぉ!!!』


 6人だと……?最初が24人だったはずだが、もうそこまで少なくなっているのか?


『残った6人の名前を発表していくぜ!!!まずは……貴方にご奉仕いたします!!霧雨イツキ!!』

「おお……俺だ。ってか最初のはなんだ!?」

 街中を駆けるイツキが呟いた。


『そして!!わんわんじゃないよ草のことだよ!!犬槇いぬまき!!』

「奇抜な紹介だな。」

 同じく、駆ける犬槇は呟いた。


『眼光の鋭さはその剣と同じ!!黒の貴公子シンゲン!!』

「ガハハ!!まだまだ若いもんには負けんわ!!」

 と、老人のシンゲンは立ち止まって言った。


『その幼さで、幾多の男を虜にした!!神崎まぐろ!!』

「ちょっと!?やめてくださいよ変なことを言うの!!……あ。」

 そう言ったまぐろは、中央広場の方へ向かっていた。


『孤独と戦う狼!!もといおじさん!!日光ひびかり群彰ぐんしょう!!』

「……分かってるじゃねえか。と、思っちまったじゃねえか!!……ん?」

 感動しかけた日光は待機している。


『生意気!それ以外に説明不要!!南鞠なまりスズ!!』

「おいごらぁ!!何言っとんじゃ我ぇ!!」

 イツキと共に駆ける南鞠は激怒していた。


『そして、早くもエンカウント!!おいおい落ち着きが無いねぇ!!』

「えっと……日光先生……?ですよね?」

「yes。合ってるぜ、神崎。」


 ……中央広場に向かったまぐろを待っていたのは、中央広場で待機していた日光だった。

萌葱色の変奏曲を読んでいただき大変恐縮です。

いかがでしたか?

残すところあとわずか!6人となった決勝戦ですが、イツキが残っており、ほっとしますね。

彼の前に立ちはだかる壁は一体……?

日光?まぐろ?犬槇?シンゲン?南鞠?

誰にしても、強敵であることは間違いないと思います。

最後に、後書きまで読んでくださった読者の皆様に感謝を込めまして……。またお会いしましょう。

Thank You。

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