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プロローグ
それは妖精だった。暗闇の中でワルツを踊る小さな存在。雪山こそが自分のステージだとでもいうのだろうか。不安定な足場などものともせず、軽やかなステップを踏む。音楽など無い。ただ、無音の中にステップが響く。そして微笑みかけるのだ。ステージを見上げる観客に、妖精の不思議な力に引き寄せられた人間に。
溜め息が出る。息は白い。手に持っていた物が地面に落ちる。体は動かない。完全に釘づけにされていた。どれくらいの間見ているのか、一体いつから見ているのか。
寒さは、もう、忘れた。
それは妖精だった。暗闇の中でワルツを踊る小さな存在。雪山こそが自分のステージだとでもいうのだろうか。不安定な足場などものともせず、軽やかなステップを踏む。音楽など無い。ただ、無音の中にステップが響く。そして微笑みかけるのだ。ステージを見上げる観客に、妖精の不思議な力に引き寄せられた人間に。
溜め息が出る。息は白い。手に持っていた物が地面に落ちる。体は動かない。完全に釘づけにされていた。どれくらいの間見ているのか、一体いつから見ているのか。
寒さは、もう、忘れた。
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