「恋花!ᕱ」#一秒でもはやく、この気持ちに気づきたかった
タイトルのこの記号(ᕱ)は虹です!!!
「俺と、付き合ってください」
彼からの6回目の告白。
差し伸べられた手。
それを受け取らなかった私。
今となっては、後悔しかないよ。
だって、今は___
あなたのことが、好きだから___
「恋花!ᕱ」
#一秒でもはやく、この気持ちに気づきたかった
彼からの告白は、気づいたら慣れていた。
私と彼との出会いは、中学のとき。
初めてクラスが同じになったときから、私と彼は始まっていた。
「初めまして。俺は春湯。君は?」
「私は......ちかゆ」
「ちかゆかぁ。これからよろしくな」
「よろしくね」
人見知りな私にも、優しく話しかけてくれた。
彼がいたから、学校が怖くなくなった。
そんなある日。
「なぁ、ちかゆ」
「ん?どうしたの?」
「土日どっちか暇か?」
「どうして?」
「いや、暇じゃなきゃいいんだけど......」
「暇だよ?」
「えっ......。
本当かっっ?!」
「うん」
「もしよかったら一緒に映画に行かないか。父さんがチケット貰ったけどいけないらしくて。ちかゆが前に観たいって言ってたのだったからさ......」
「覚えててくれたの?」
「まあな」
「うれしい......」
「......っ」
「え?」
「あ、っ何でもないから」
声に出しては言わなかったけれど、今日の春湯はどこかおかしかった。
「じゃあ、一緒に行こうね。ありがとう」
「......じゃあな」
そう一言残して、逃げるように私の前から去っていった。
しかし、残念なことに。
楽しみにしすぎたせいか、私は熱をだしてしまった。
せっかく、誘ってくれた映画を観れなかった。
「ごめんね、私のせいで」
「いやいや全然。気にすんな
今度はさ、遊園地に行かないか?」
「遊園地?」
「そ!」
「父さんがチケット貰ったけどその日は忙しくて行けないらしくて」
「春湯のお父さん、チケット貰いすぎじゃない?笑」
「たしかに笑」
そんな風にして、遊園地には無事行くことができた。
絶叫系が大好きな私たちは、ジェットコースターに乗りまくったり。
メリーゴーランドに乗ったり。
食事したり、写真撮ったり。
観覧車にも乗った。
彼はなぜか迷っていた顔をしていた。
でも、私にそれを話してくれなかった。
観覧車から降りた私たちの影は、夕焼けの世界にいても違和感がなかった。
「今日は楽しかった!本当にありがとう!春湯のお父さんにもそう伝えておいてほしい」
「......」
「春湯......?」
「あ、うん、ごめん、わかった」
「じゃあ、帰ろうか」
そうやって歩きだしたとき、
彼が__
__「待って!」
と言いながら、私の腕を軽くつかんだ。
「え......?春湯?」
「あっ、
急にごめん。
ずっと言おうか迷っていたけど......。
言わないでいるのはもう限界」
「ちかゆ、急に言うのは、君を困らせるってわかってる。だけど、言わせてほしい」
そう言って彼は大きく息を吸った。
「ちかゆ。......君が好き。
俺と付き合ってください」
静かに風が吹いていた。
静かなはずなのに、流れゆく風の音が目立っていた。
「春湯......。ごめん......。私、春湯の気持ちには答えられない。
でも、嫌いじゃないの。春湯と一緒にいるのは楽しいから」
「そっか、......教えてくれてありがとう」
「こちらこそ」
「じゃあ、これからも仲良しのままでいてね」
「もちろん!」
少し距離のできてしまった帰り道。
私はどうすることが正解だったのか、わからなかった......。
それから4年後。彼は......。
いつの間にか肩の位置が高くなっていた。
顔も真正面から見えなかった。
でも、中身は変わっていない。
ずっとずっと、変わらないままでいてくれている。
ずっとずっと、一途な彼。
でも......。
私は、恋愛の好きじゃない......。
きっと、友達としての好き......。
だから......ごめん......。
彼の気持ちに答えられる日が来るかどうか。
今の私には答えられない。
その日が来るまで。
クラスが同じ。
家が近い。だから、
平日はもちろん。休日も彼に会う。
いつも隣には彼がいた。
けれど、今年はクラスが違かった。
だから、休み時間になると......。
「っ!ちかゆ!
今日帰り、一人?」
「うん、そうだけど?」
「一緒に帰んない?」
「......いいよ......!」
「そんじゃ。授業終わったら、迎えに来るからさ。プリンセス?」
「プリンセスって......?!違うからー!!」
なーんて、会話が毎日。
彼と帰らない日の方がきっと少ない。
それくらい、今でも仲が良い。
それくらい、仲が良かった。
それくらい、仲が良かったはずだった。
でも......。
ある日を境に。
彼と私の間に距離ができていた。
「最近さぁ、春湯君、ちかゆに会いに来ないよね?」
「うん」
「ちかゆとられちゃってもいいの?って言ってこようかな」
「いやいや、大丈夫だから。ね?」
自分で言ってる言葉になぜか胸が痛む。
心にとげが刺さるのはどうして......?
直接私は言えないから、スマホを開いて。
「最近なんかあった?」
と送る。
すぐに既読がつく。
「別に何もないよ。だから安心して!」
「それじゃあ何で最近一緒に......」
と打ったところで消した。送るのをやめた。
「そっか。よかった」
そう送ってこの話を終わらせた。自分で始めたのに。
いつも私は逃げている。
自分の感情でさえ守れずに、逃げている。
それ以降、彼からの連絡は一切と言う程なくなった。
正直、寂しかった。
すごくすごく寂しかった。
あなたのいない、帰り道は。
あなたのいない、毎日は。
「じゃあ、これからも仲良しのままでいてね」
彼のあの言葉。
もう今は、仲良しだなんて言えないよ......。
彼を思い出すと、閉まっていた思い出たちが蓋を開けて出てくる。
そういえば、もうすぐ告白の時期だな......。
告白だって、......。
__だって、......。
......ううん。
違うから!......違う、から......。
そうやって、無理矢理気持ちをおさえつけても。
もう、遅いのに。
気付かないふりして。見て見ぬふりして。
この気持ちを捨てようとする。
「あなたからの告白なんて、......待ってないから......」
なんて嘘......。
「私、待っちゃってる......。あなたからの告白」
ずっとずっと、何度も諦めずに来てくれた人に、ごめんなさいしてきたくせに......。
もう、諦めちゃったのかな......。
もう、消えちゃったのかな......。
あなたの心から私は......。
私のこの恋は、雲の後ろに隠していたけど。
ようやく、静かな夜に顔を出した。そんな気がした。
「ねぇねぇ!ちかゆ!星組のエナちゃんと春湯、付き合ったらしいよ!」
「告白は、春湯君からなんだって!」
えっ......
私......じゃないんだ......
どん底に落ちたような真っ暗な世界だった。
「......え?ちかゆ......?」
その声に無理矢理笑顔をつくる。
「もしかしてだけど......。春湯のこと、好き......だった......?」
......。
「......かもね」
さすが私の親友だ。ちゃんと当たってるよ。
でももう、奪ったりはできないの彼を。
だってもう彼にはね、別の人がいるから。
もっともっと前に......。なんて欲は言わない。
ただ、私は、気づくのが遅かったんだ。この気持ちに。
もし気づけてたら、結果は変わっていたのだろうか。
でも私が、別の道を選んでしまった。
一粒二粒落とすしずく。
もう遅いなんてわかってる。
彼もこうやって、一粒二粒、しずくを落としてきたのだろうか。
そう思うと、胸が苦しい。
____一秒でもはやく、この気持ちに気づきたかった......。
お読みいただきありがとうございました!!
すれ違いの恋をかいてみました。
小説初投稿です!!
結構タイトルにこだわりました(*^^*)(*^^*)!!
恋話(恋ばな)↝恋花(恋ばな)
あえて花を選んだのは、恋には実る花と残念ながら枯れてしまう花があるからです。
あなたの過去の恋よりちょっと成長した恋が、涙がこぼれ落ちて終わってしまっても。そんなたくさん涙を流した次の恋で、雨上がりに虹が見えるように。苦しい恋の次の恋は、あなたとあなたの相手をつなぐ虹のような幸せの橋が架かればいいなぁ!!と願ってつけました!!
お読みいただきほんとうにありがとうございました(((o(*゜∀゜*)o)))!!!




