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かくれんぼ『見つからない』

作者: 綾野祐介

かくれんぼ

『見つからない』


                綾野祐介


「もういいかい?」


 子供の声がする。


「まぁだだよ。」


 かくれんぼでもしているのだろう。


「もういいかい?」


 さっきの声と違う声だ。鬼が二人なのか?

最近のかくれんぼは鬼が複数いるパターンが

あるのだろうか。


「まぁだだよ。」


 こっちはさっきと同じ声だ。何人でやって

いるのだろうか。まあ、二人でかくれんぼで

もないだろうし、数人でやっているのだろう。

多分鬼も隠れる方も複数いるのだ。私の時代

とは少し違う遊び方なのかも知れない。田舎

では少人数でやっていたので鬼は一人だが大

人数でやるときは複数の鬼も必要だろう。


「もういいかい?」


 まただ。別の声のようだ。鬼はいったい何

人いるのだろう?


「まぁだだよ。」


 こっちはさっきと同じ?変だ。鬼が多くて

隠れる側が一人なのか?一種のいじめなのだ

ろうか、よってたかって一人を探すかくれん

ぼなのか。


「もういいかい?」


 また別の声だ。鬼が増えているのか。


「まぁだだよ。」


 やはりこちらは一人のようだ。私は不安に

駆られた。一種のいじめなら止めさせないと

行けない。


「もういいかい?」


 また別の声だ。これは本当にイケない。私

は声のする公園に走った。


 誰も居ない。鬼も隠れている子も居ない。


 誰も見つからなかった。

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