~告白~
この4話目で終わりです!
くりとおねはどうなったのでしょう?
では、どうぞ!
くりとおねの姉妹は、銀太郎という男の子を好きになりました。そして、おねは、くりの一部であることを告げました。同じ人を好きになった時に、ひとつになるということをおねから聞いたくりは、悲しみながらもひとつになる決心をしました。お風呂の中で2人は抱きしめ合い、ひとつになる儀式をしました。
「ぷはっ。」
水中から顔を出し、呼吸が切れ切れになったのを整えながらあたりを見回しました。お風呂の中には、1人しかいませんでした。
「おね?」
(なぁに、お姉ちゃん。)
「おね!」
(ふふふ、ひとつになれたよ。ただいま。)
「おね…。」
(なに、また泣いちゃって、私はいるじゃない。それに見て、その自分の身体を。)
見てみると、その肌は、おねのように白く透きとおっていました。
「おね、これ…。」
(私からの贈り物。ね、ちゃんと私はそこにいて、生きている。何も悲しむことは無いんだよ。)
くりはずっと、お風呂の中で泣き続けました。おねが心の中にいることや、おねからの贈り物は嬉しかったのですが、しかし、悲しみが勝っていたのでした。
翌朝。くりは、川へ洗濯に行きました。
「おねは凄いね〜(≧▽≦)こんな量を毎日洗濯してくれてたのか!」
(そうだよ、でも、お姉ちゃんの方が凄いじゃない。)
「そうかなー(≧▽≦)」
心の中にいるおねに教えてもらいながら洗濯を終えたくりは、山へ芝刈りに行きました。
(ほら、凄いじゃない。私だったらひとつの山も作れずに日が暮れちゃうわ。)
くりは、刈った芝の山を4つも作っていました。
芝刈りを終えて、またあの声が聞こえてきました。
「はっけよーい…のこった!」
くりは、熊と銀太郎が相撲を取るところを岩陰に潜みながら見ていました。
(どうしたの、お姉ちゃん。会いに行けばいいのに。何隠れてるの?)
「だって…。…恥ずかしい。」
熊「ん?そこにいるのは昨日の娘じゃないか?」
(ほら、ばれちゃった。)
銀太郎「おお!体調は良くなった?」
(おね、私決めたよ。この気持ち、銀太郎に言うわ(≧▽≦))
(お姉ちゃん、頑張れ(≧▽≦))
くりは、決心して、銀太郎の前に行きました。
銀太郎「ん?どうしたの?」
(お姉ちゃん、ふぁいと〜!)
「銀太郎さん、私、あなたのことが好きです。」
熊「おっ。」
銀太郎「…!」
しばしの沈黙があり、熊が銀太郎をつつきました。
熊「おい、なにか返事したらどうなんだ?」
銀太郎「お、俺は…。」
そして、また銀太郎は沈黙してしまいました。
耐えきれずくりは駆け出しました。
銀太郎「あっ、待って!」
すぐさま銀太郎はくりを追いかけ、肩を掴みました。そして、くりを振り向かせました。くりは、泣いていました。
銀太郎「…っ!」
「あの、返事なくてもいいの。私は銀太郎が好き。けど、それじゃ相撲の特訓なんて、できないし、気まずくなる。だから、帰るね。」
銀太郎「待ってくれ。さっきは悪かった。返事をさせてくれ。」
「俺もお前のことが好きだ。」
(わーい!やったね、お姉ちゃん!)
「…っ!!」
くりは、更に泣きました。
銀太郎「最初見たときから、好きになった。だから、熊さんにも相手をさせなかったし、心配だったから、家まで送った。でも、会ったばかりでこんなこと言うのも、軽い男だと思われるかもしれないと思って…。さっきもすぐに返事できなかったのは、そのためだったんだ。ごめん。」
くりは、泣き止むことができません。ただ銀太郎の温かい言葉を聞いていました。
(お姉ちゃん、おめでとう。私も嬉しいよ!そういえば、言い忘れてたんだけど、お母さんが私たちがひとつになった時の、ううん、元々つけようとしていた名前。それはね…)
銀太郎「ところで、名前聞いてなかったよね。なんて言うの?」
「くりおね。」
銀太郎「くりおね。とても素敵な名前だね。」
くりおね「ありがとう(≧▽≦)とても大切な名前なの。」
くりおねは、満面の笑みを浮かべて言いました。
くりおね「よし!銀太郎、私を強くしてくれる?(≧▽≦)」
銀太郎「おう!手加減はしないぞ!覚悟しろー!」
くりおね「望むところだー!(≧▽≦)」
(ふふっ、お姉ちゃんありがとう。相撲がんばって!)
こうして、くりとおねはひとつになり、「くりおね」となりました。めでたしめでたし。
読んでいただきありがとうございました!
こんな長編になるとは自分でも思いませんでしたが、書いてて楽しかったです!
感想やコメント等お待ちしております(*´∀`)