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くりとおね  作者: コトネ
4/4

~告白~

この4話目で終わりです!

くりとおねはどうなったのでしょう?

では、どうぞ!

くりとおねの姉妹は、銀太郎という男の子を好きになりました。そして、おねは、くりの一部であることを告げました。同じ人を好きになった時に、ひとつになるということをおねから聞いたくりは、悲しみながらもひとつになる決心をしました。お風呂の中で2人は抱きしめ合い、ひとつになる儀式をしました。



「ぷはっ。」

水中から顔を出し、呼吸が切れ切れになったのを整えながらあたりを見回しました。お風呂の中には、1人しかいませんでした。

「おね?」

(なぁに、お姉ちゃん。)

「おね!」

(ふふふ、ひとつになれたよ。ただいま。)

「おね…。」

(なに、また泣いちゃって、私はいるじゃない。それに見て、その自分の身体を。)

見てみると、その肌は、おねのように白く透きとおっていました。

「おね、これ…。」

(私からの贈り物。ね、ちゃんと私はそこにいて、生きている。何も悲しむことは無いんだよ。)

くりはずっと、お風呂の中で泣き続けました。おねが心の中にいることや、おねからの贈り物は嬉しかったのですが、しかし、悲しみが勝っていたのでした。


翌朝。くりは、川へ洗濯に行きました。

「おねは凄いね〜(≧▽≦)こんな量を毎日洗濯してくれてたのか!」

(そうだよ、でも、お姉ちゃんの方が凄いじゃない。)

「そうかなー(≧▽≦)」

心の中にいるおねに教えてもらいながら洗濯を終えたくりは、山へ芝刈りに行きました。

(ほら、凄いじゃない。私だったらひとつの山も作れずに日が暮れちゃうわ。)

くりは、刈った芝の山を4つも作っていました。


芝刈りを終えて、またあの声が聞こえてきました。

「はっけよーい…のこった!」

くりは、熊と銀太郎が相撲を取るところを岩陰に潜みながら見ていました。

(どうしたの、お姉ちゃん。会いに行けばいいのに。何隠れてるの?)

「だって…。…恥ずかしい。」

熊「ん?そこにいるのは昨日の娘じゃないか?」

(ほら、ばれちゃった。)

銀太郎「おお!体調は良くなった?」

(おね、私決めたよ。この気持ち、銀太郎に言うわ(≧▽≦))

(お姉ちゃん、頑張れ(≧▽≦))

くりは、決心して、銀太郎の前に行きました。

銀太郎「ん?どうしたの?」

(お姉ちゃん、ふぁいと〜!)

「銀太郎さん、私、あなたのことが好きです。」

熊「おっ。」

銀太郎「…!」


しばしの沈黙があり、熊が銀太郎をつつきました。

熊「おい、なにか返事したらどうなんだ?」

銀太郎「お、俺は…。」

そして、また銀太郎は沈黙してしまいました。


耐えきれずくりは駆け出しました。

銀太郎「あっ、待って!」

すぐさま銀太郎はくりを追いかけ、肩を掴みました。そして、くりを振り向かせました。くりは、泣いていました。

銀太郎「…っ!」

「あの、返事なくてもいいの。私は銀太郎が好き。けど、それじゃ相撲の特訓なんて、できないし、気まずくなる。だから、帰るね。」

銀太郎「待ってくれ。さっきは悪かった。返事をさせてくれ。」

「俺もお前のことが好きだ。」


(わーい!やったね、お姉ちゃん!)

「…っ!!」

くりは、更に泣きました。

銀太郎「最初見たときから、好きになった。だから、熊さんにも相手をさせなかったし、心配だったから、家まで送った。でも、会ったばかりでこんなこと言うのも、軽い男だと思われるかもしれないと思って…。さっきもすぐに返事できなかったのは、そのためだったんだ。ごめん。」

くりは、泣き止むことができません。ただ銀太郎の温かい言葉を聞いていました。

(お姉ちゃん、おめでとう。私も嬉しいよ!そういえば、言い忘れてたんだけど、お母さんが私たちがひとつになった時の、ううん、元々つけようとしていた名前。それはね…)


銀太郎「ところで、名前聞いてなかったよね。なんて言うの?」


「くりおね。」


銀太郎「くりおね。とても素敵な名前だね。」

くりおね「ありがとう(≧▽≦)とても大切な名前なの。」

くりおねは、満面の笑みを浮かべて言いました。

くりおね「よし!銀太郎、私を強くしてくれる?(≧▽≦)」

銀太郎「おう!手加減はしないぞ!覚悟しろー!」

くりおね「望むところだー!(≧▽≦)」

(ふふっ、お姉ちゃんありがとう。相撲がんばって!)


こうして、くりとおねはひとつになり、「くりおね」となりました。めでたしめでたし。

読んでいただきありがとうございました!

こんな長編になるとは自分でも思いませんでしたが、書いてて楽しかったです!

感想やコメント等お待ちしております(*´∀`)

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