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薔薇の国の妖姫の秘め事  作者: 結汝
紗凪 9歳 ~始まりの一歩~
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君が生まれた日

本日は二話更新です

「さて、カルナスさんが渡したってことは私達も私に行きましょうか」

「そうですね。なるべく早めに行かないと待ちぼうけを喰らいかねません」

「だな」


3人がそうつぶやいたの同時に周りの使用人たちが動き始める。

大臣たちは今回の紗凪がカルナスさんに抱き着いた件は見なかったことにしてくれるようだった。まぁ、カルナスさんも今回の誕生日プレゼントは結構悩んでいたのを知っている俺達は無事に渡せたこと、紗凪に喜んでもらえたことに安堵していた。

個人的にはあんなに喜んでもらえるというのは羨ましく思う。カルナスさんだからこその役得だ。

そう思うとやっぱりこれが正しい選択だったのか不安になる。唯一周りと違う実用性のないものだからな~。紗凪の反応よりも正直周りの反応のほうが怖い。絶対なんかいじってくるだろうし。


「紗凪お嬢様」


呼ばれて振り返る。そこにはメイド長と執事長が立っていた。

2人が微笑ましそうに私を見てくるから一気に泣いてしまったことが恥ずかしくなって顔が熱くなる。


「本日は9歳のお誕生日おめでとうございます」

「このような盛大の場に我々が参加出来たこと本当に嬉しく思います。そして—」

「「これまでこのような場を開くことが出来なかったこと申し訳ございませんでした」」


ばッと2人は頭を下げる。


「ちょっ、2人が頭を下げる理由は何もないわ!!どうか頭を上げて」

「…畏まりました。しかし、我々は今までこのような場を設けることをしようとしなかった」

「それはお嬢様を王族内で蔑ろにしていた事実」

「確かに‥事実かもしれないわ。でも、きっと今までの私ならこうやって公の場に出てこずに逃げ出していたわ。だからみんなが自分を責めることはない」

「「お嬢様」」

「今日だって不安だったの。人が多いと力が暴走するんじゃないかって。だけどね今は違うわ。アイリスが術を施してくれてるし、もしもがあったらカルマがみんなを逃がす用意をしてるし、シャロがみんなと協力して止めてくれるように準備してくれているの」


これはシオとゴマから聞いた話だ。本当は内緒話だったらしいのだが2人は盗み聞きしたから口止めされていないとかで話してくれた。そんな心遣いが嬉しくて、一人じゃないと分かった。だからこそ今ここに逃げずに立っているのだ。


「一人じゃないから私はここに立っているの。それは彼らに出会わなきゃ分からなかったことなの」


3人がいてくれたから変わったものは多い。今日という日だってその一つだ。


「2人の心は分かった。だけど、どうせなら今日はお祝いしてほしいの」


執事長は優しく微笑む。メイド長は少し涙ぐみながら笑いかけてくれる。その笑みはどこかシャロとアイリスに似ていて…やはり親子というものは似るものがあるのだなと改めて思った。

なら私はお母様にどう似ているのだろうか


「本日のドレスはやはりお嬢様にとても似合っておいでです」

「私共の眼に狂いはなかったですわ」


2人に指摘されドレスの裾をつまんでふわりと回って見せる。刺繍が光を受けてキラキラと輝く。


「私のために選んでくれてありがとう。とても気に入ったわ」

「お褒めの言葉光栄です」「お嬢様のこれからに添えるドレスでなによりです」


「お嬢様」


反対側から声をかけられ、振り返る。料理長のステーファスと見習いのミラベラが立っていた。


「本日はお誕生日おめでとうございます」

「ささやかですが私とミラベラでケーキを作りましたのでお召し上がりいただければと」


そういって私達の間に持ってこられたワゴンにはケーキが2つ乗っていた。

一つは白いクリームがスポンジを覆って、上にはイチゴがメインとして彩られているショートケーキ。もう一つはカスタードの上に色とりどりのフルーツが盛り付けられたフルーツタルトだった。


「ふぁぁ!すっごくおいしそうね!二人ともありがとう」

「お嬢様に喜んでいただけて光栄です」


カットされたケーキを手渡され、一口口に入れる。

甘やかなくちどけのいいクリームが口に広がる。自然と頬が緩む。

ケーキとかはあまりおやつにも出てこない(理由;執務室に持って帰れないから)からすっごくおいしいし、特別感がある。


「これは、みんなの分もあるの?」


せっかくのケーキが人数分ないのは悲しいと思って聞けばみんながおかしそうに笑う。


「心配いりませんよ、人数分用意しておりますので安心してお召し上がりください」

「!そっか‥、みんなで食べた方がおいしいから。よかった」


ステーファスはその言葉になぜか涙していた。でも、この美味しい食べ物をみんなが食べて喜んでくれるなら嬉しい限りなのだ。その心は嘘偽りなくただただ本心でしかない。

美味しいケーキをもう一度口に運ぶ。フルーツのみずみずしさが口の中に弾ける。

あぁやっぱりおいしいものが食べれることは嬉しいことだ。気が付けば紗凪はケーキを綺麗に食べ終えて満足げに笑うのだった。


紗凪は食いしん坊キャラなんですよ!

色々ありすぎて忘れてましたがw

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