プレゼント
いつもお読みくださりありがとうございます
紗凪の誕生日まであと3日
「で、結局決まったの?」
アイリスの問いに一瞬ぽかんとしてしまう。
「何が?」
「何が?って…。紗凪の誕生日プレゼントよ」
「あぁ、それね」
「むしろそれ以外に何があるんだか」
「ちゃんと用意できたんだけどそれ以外にもちょっとした収穫?があってさ」
「なんで疑問形なの」
あははと笑ってごまかせば酷く訝しげに見られる。
色々あったんだよ。詳しくは言えないけど
「そっちは準備できたのか?」
「もちろん」
「さすが早々に裏切っただけはあるな」
「シャロ男は器が大きくなくちゃやっていけないわよ」
「いらんお世話だ」
まっさらなテーブルクロスをテーブルに広げる。今は紗凪の誕生日のパーティーの準備をしているのだ。ちなみにカルマは護衛騎士としての持ち回り確認などがあるらしく今は別行動
「しかし今回が初めてなんだろう?」
「えぇ。紗凪にも確認したけれど今まではメッセージカードのみでこんなパーティーはなかったらしいわ」
「やっぱ話し合いで和解したおかげかな」
「それしかないでしょ?あとは正式に私達を見習いから一人前かつ紗凪の側付きだって公表するらしいのよ」
ん?大々的に公表っているのか?この間処断式の時に一応命じられた時に証人(カルナスさんや執事長たち)がいたのに‥もう一度正式に任命されるのはなんか…
「不思議だな」
アイリスもその通りだと頷く。まだ一応見習いの立場だから一人前を認めるってのは分かるけどそれって別にパーティーみたいな大々的な場でするものじゃないだろ、普通は
「そんなに不思議でもないですよ」
「「カルナスさん」」
「2人ともおしゃべりはかまいませんがシワをちゃんと伸ばしてくださいね」
カルナスさんは慣れた手つきでテーブルクロスのシワを伸ばしてナプキン等の配置を確認する。会場全体の指示を出すのはカルナスさんの役割である。
「すいません。でもこの間の処断式で正式な任はいただいているのに再度やるなんてって思ったんですよ」
「それにわざわざおめでたい席で私達使用人の見習い卒業も含めるだなんてって」
「それは陛下なりの貴方達への誠意の表れであり、ここに仕える使用人に貴女たちの顔を覚えさすためでもあります」
陛下なりの誠意…なんでわざわざ陛下が俺達に誠意を表すんだ?
アイリスを見やれば同じように首を傾げている。
カルナスさん安心したようにそれでいて少し困った風に笑う。
「そういうところが君たちの美点ですね」
???なんか褒められた
「とりあえず君たちは堂々とお嬢様の隣に立てばいいのです。その立場に誠心誠意取り組みなさい」
師であり、先輩であるカルナスさんの言葉は胸に響く。
この立場を失わない様に、紗凪の隣に立てる場所を
「「はい!もちろんです」」
誓いの声はパーティー会場に満ちる。
陛下の誠意が何に対してかを気づかないのは子供故なのか。はたまた彼らの器故なのか…




