今昔、変わる事の無き月よ
中秋の名月が毎年満月であるという訳では無いようで、今夜の名月は残念ながら満月ではありません。
9日なら満月だったのになぁ……
分かりにくい言葉は後書きで説明します。
追記:私のいる所では無月でした。
澄んだ、爽やかな紺の宵
広い空を静かに流れる雲
薄い雲の合間に輝く月よ
今も昔も、変わる事なく
美しく輝く中秋の名月よ
秋雨の、雲の向こうで輝く
見えない月に思いを馳せる
雨月、無月と思いを馳せる
秋風に揺れる尾花や初見草
三方に積み上げた月見団子
古から伝わる、日本の情景
天に座す月人荘士よ
どうか今夜の長さを
五百津の夜を継いだ
永い夜にして下さい
澄み渡った秋空の
天高く輝いている
御月様に願います
願わずには、居られないのです
中秋の名月が雲に隠れてしまい見られない年には、雨月や無月と呼んで隠れた月に思いを馳せるという、いかにも日本人らしい文化があります。尾花はススキの別名で初見草はハギの花の別名です。どちらもお月見で飾られる植物ですね。
月人荘士とは万葉集などで見られる月そのものを擬人化した呼び方です。
と、言うより月人荘士あたりの文章は万葉集の和歌を元にしています。(湯原王という方の和歌です)
意味としては、天の月の神様に今夜は多くの夜を継いだような永い夜にして下さいと願うといった意味です。 五百津が多くのといった意味です。八百万と似たような言葉ですね。
長ったらしくなってしまいましたが、ここまで読んで下さった方々、有難う御座いました。