登場人物紹介
前回はプロローグだったので、今回は一話に入る前に登場人物を簡単に紹介したいと思います。
主人公 杵寺院 杏璃
本の「声」が聞こえる特殊な力を持つ少年。女々しいと言われるのが好きではない。
現在高校一年生。幼い頃に両親を亡くし、それ以来、祖父の屋敷に住むことになった。
二年前、東京の四畳半部屋に住むことに。アルバイトをしながら一人暮らしをし始める。
杏璃を小さいころから可愛がってくれた、山梨に住んでいる祖父が亡くなったことから、彼の店「黎堂依頼古書店」を継ぐことになった。
優しくて思いやりのある少年だが、優柔不断で少々引っ込み思案な一面も。
祖父の親友、常連客でもあり依頼人でもある承安や、その配下の大妖怪たち、「黎堂」の古書たちと関わり、彼は自分の封印されたはずの記憶を取り戻していく。
承安
古書店の古馴染みの客で、杏璃のお爺さまの親友だったという美青年。
冷静な言動やゆったりとした雰囲気を持っていることから、「黎堂」の古書たちは彼を大人だ、常識人だと慕っている。
杏璃に奇妙な依頼とその依頼をこなす為の三人の助手(?)を渡した。自称詩人である。
いつも彼の肩に乗っているカラスの名は「うーちゃん」。曰く、彼の相棒だとか。
いつも赤い羽織りと緑の着物という目立つ色の着物を着ている。三人衆や心得曰く、「色音痴」。
服装から何もかもが謎な人物。三色団子がお好き。
神楽
承安から杏璃に渡された「助手」、妖怪三人衆が一人。
顔立ちは男子高校生だが、本来の姿は大妖怪、九尾の狐一族の末っ子である。
怒りっぽく、乱暴でがさつな性格をしているが、根は面倒見が良くて優しい。
同僚の能とは犬猿の仲。いつも昭和の不良のような格好をしている。
九尾としての莫大な力はどうやら受け継がれていないようだが、狐火を出すのが得意。
怒るときには爪が長く、鋭くなる。
杏璃のことを結構気に入っている。
過度の守銭奴だったり。
能
口調から身だしなみがすべてお坊ちゃまな助手、妖怪三人衆その二。
天然でピュアな男子に見えて、さらっと毒舌発言をしたり、ドSな行動を取ったりする恐ろしい子。
本来の姿は世に名を響かせる鬼の頭領、酒呑童子。よって少年の姿をしていても酒は飲む。そして酒癖があまりよろしくない。
いつも身に着けているポンチョからは、ドラ○モンのポケットのように、はりせんやら束子やらが出てくる。
神楽に喧嘩を売ってからかって遊ぶのが大好き。
戦いの場になると、いつもとは全く違う、大人な一面を見せることも。
聡駕
冷徹で無口、一匹狼の妖怪三人衆の中で最年少の少年。三人衆のなかでの一番の常識者。
何に対しても関心が薄いが、甘味には目がない。
本来の姿は風狸一族の長。並外れた運動能力の持ち主だが、一日12時間寝ないとその能力は発揮されないので、あまり意味がない。低血圧で寝起き不機嫌男子。
身の危険を感じると、すぐさまどこから入手してきたのか、錫杖を持って警戒する。錫杖は二十四時間肌身離さず持っているようだ。
妖怪助手仲間の二人からは「万能屋」というあだ名をもらっているように、何でもこなす超人でもある。
一応これでも女性恐怖症患者。
心得
今年で丁度付喪神となった「黎堂」の真っ黒な装丁の古書。
杏璃が幼きころ、祖父の屋敷にいたときの遊び仲間。
いつも好んで青年の姿に変化している。そのときは、胸元を多きく曝け出した黒の着流しを着て、色白な顔と切れの長い目ははまさに色男という言葉にぴったりあてはまる。
大人のような色気を匂わせる青年ではあるが、意外と小動物や子供には優しい性格をしている。それ故に、彼らには懐かれやすい。
金の花草の絵の入った煙管で煙草を吸うのが日課。というか趣味。
本棚に押しつぶされ、失神したところを杏璃に助けてもらったことから、それ以来、彼は杏璃のことを主として認識し始めている。
七唐
杏璃が小さいころからの遊び仲間、薄黄色の古書。
前向きな性格をしていて、面白いことが大好き。付喪神になるのが夢。
よって、古書仲間、付喪神の心得のことを「師匠」と呼んで尊敬の意を表している。
杏璃の良き理解者。誰とでも打ち解けられるような性格をしているからか、己より遥かに上の者たち、妖怪三人衆とすぐに仲を深めることができた。