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第2話 駄目人間は好きですか?

~前回までのあらすじ~

ど素人である拙作は一作品目で意見を聞きたいという旨を書いておらず後悔していたのであった。

そして同時進行の作品をどう進めようかと思案するも、キーボードを叩きたいという衝動はこの作品に向けられたのだった。


衝動の行きつく先は!? 最新の第2話、ご覧あれ!!


 「……はぁ、ここまで、来れば、大、丈夫……」


 俺は両手を両膝にあて俯いてとぎれとぎれで息を吐きながら、慎重に後方を向くが誰も居ない。というか周りには誰もいない。

 周りは変わらず建物に囲まれた路地だが、往来おうらいのそばで立ち往生していた道より幾分か狭くなっているような気がする。建物は年季が入っているのか汚れが染みついた壁である。

 

 「うん? って、ここどこだよ。もしや、ドワーフ共の住処か!?」


 俺は周囲に気を配るが人気ひとけはない。周りは、壁だ。

 先までは商店が道を挟んで向かい合っていたのに、ここは逆だ。壁同士が向かい合って殺風景、というより何も無さすぎる。

 あるものは上を向けば建物に遮られ視界に狭まって見える青い空。左右には薄汚れた壁、だけだった。

 延々と続くように見える細い道は、案外近い所で終わっていた。

 建物3・4軒挟んだ先にメインストリートらしい大通りが見えるのだ。


 「助かったぁ、喉がからっからだ。酒場でも何でもいいから、何か飲まんとおかしくなっちまう」


 俺は駆け足で大通りへと進路をとる。さっきまで滝のような冷や汗に、どこだか分からん程に走って体中の水分を放出してしまい干物になりかねない。

 

 「……おいおい、ここ何処だ? 酒場は、水は、どこにあるんだ?」


 世界の果てに来たような気分だ。

 大通りに面する建物は、壁、壁、壁だ。建物に沿って視線をずらしていくと、あの白い巨塔が見えるではないか。しかし、視界の奥、遠く離れた場所で建物の壁が横並びになって、まるで盾のように行方を遮っている。


 「なんだ、こりゃ。比喩表現抜きで、街の影ダークサイドだろ」


 俺は独り言のように言い捨てただけなのに背後から、俺の言葉に答えるように声が向けられた。


 「……そう、影の街ダークサイド。日の当たる世界の人間が来てはならない世界」


 背後を振り返ると一人の少女が立っていた。気配を絶ち俺の背後に立つことなど一般人に出来るわけないが、彼女の姿を見ると一般人にしか見えないのだ。というか、同業であってほしくない。

 身長は俺より頭一個分くらい低く、ストレートの長い金髪に翡翠ひすいの様な美しい碧眼。美しい相貌からうかがえる肌の色もまた、シミひとつ無い白く滑らかな柔肌。

 だが、


 ……普通、寝間着で外をうろつく女の子がいるのか? そして、何故にクッションを所持しているの!?


 俺は観察するように視線を顔から下へ向ける。

 彼女は市販で販売している2つで1セットの長い袖に長い丈の寝間着を着用していた。白い生地に薄い緑のラインが引かれた安価なものだった。そして、細い両腕で優しく抱きついているのは一般的な白いクッション。履物はこれまた安価なサンダル……以上!!

 これといって特徴|(?)がない。ないのだが、


 あの自己主張が強そうな胸部はなんだ!? もしも同業なら下にプレートアーマを仕込んでるのかもしれない。いや、そうに違いない!!


 俺は彼女の胸部に視線が向いていた。シャツのボタンが弾けるかなぁ、弾けないかなぁと思う程の質量感。改めて彼女の全体像を窺うと、かなりの美人だ。

 俺は胸板越しに感じる心臓が高鳴る鼓動を抑えようと、右手の平を胸に当てた。


 な、何だ、この気持ちは。 もしかして一目惚れってやつなのか!?


 彼女は不思議そうにこちらを見ている。そりゃそうだ、振り返ってからたっぷり十秒は経つ。

 彼女の寝間着姿はどうもいただけない。せめて、ネグリジュ姿だったら……と俺は胸を抑えていた右手を顎に当て、ガチで変な妄想をし、


 「あぁぁぁぁぁぁぁ、俺って駄目人間じゃないかぁぁぁ!!」


 両膝を地に降ろし、両手で頭を抱え悶絶もんぜつしながら自分が駄目人間だと気付いた。


 

……実は勢いで、第3話も執筆中です。

なので最新話の投稿も近日中であります。

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