ふらっと一目惚れ
街中をふらふらと歩いていた。小さなギャラリーが併設されている、陶芸品を中心に売られているお店があった。店頭に貼られていたポスターが、目につく。陶芸品の展示をされているようだった。
無料で気軽に展示を見られるようだったので、入ってみた。キレイなお皿や、お酒を飲む時に使うやつや、一輪挿し用の花瓶などが並んでいた。
とてもキレイだなとは思ったけど、少し値段が高いかなとも思ってしまった。展示はそこまで広くはなく、すぐに見終わったので、店内のほうも見た。
陶芸品だけではなく、絵ハガキや、ストラップ、手ぬぐいなども並んでいる。手ぬぐいは色鮮やかでかわいらしい柄が多くて、使いやすそうでいいかもしれないと思った。
ぐるっと店内を見て回って、私は、一つのお皿に一目惚れした。シンプルで、一色だけの、黄色の器。特に飾りがあるわけでもない、シンプルなものだった。
でも、その色艶が、キレイだと思った。こういうものを、一つくらい食卓に置いてみたい。
それを手に取ってレジに持っていくと、とても丁寧に梱包をしてもらえた。値段はそれほど高いものでもないけれど、伝統工芸品のものらしいと説明を受ける。そういうものが、我が家に来るのは、なんとなく良いなと思った。
「ありがとうございました」
とても丁寧に梱包された品物の入った袋を、店員さんから受け取る。お店の雰囲気も、店員さんの丁寧さも、すごく素敵だなと思った。
またなにか展示をやっているようだったら見に来てみようかな、なんて思う。今度は手ぬぐいを買ってみたい。
なんだかとても心地よい気分で、私はお店を出た。買った食器にどんなものを盛りつけようかな、なんて考える。それはとても、楽しい想像だった。
〈了〉
食器って、キレイだけど、紙皿で十分じゃないかとも思いながら、いい感じの食器が家に一つくらいあったらいいなと思う。




