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星を拾う日  作者: たく
1/1

通学路の小さな星

初作品です!

AIにあらすじを考えてもらいました

ご了承ください。

楽しんでもらえたら幸いです!!

高校二年の春、僕は通学路で星を拾った。


 四月の朝は、まだ少しだけ空気が冷たい。

 制服の上着を着るかどうか迷うくらいの気温で、街路樹の若い葉が朝日を受けて光っていた。


 僕の通学路は、特別な景色があるわけじゃない。

 住宅街の細い道をまっすぐ歩いて、小さな公園を抜けて、コンビニの前の信号を渡る。それだけだ。


 でも、その日は少しだけ違っていた。


 側溝のふたの上に、何かが転がっていたのだ。


 朝日を反射して、きらりと光っている。

 最初は、ただのビー玉かと思った。


「誰か落としたのかな」


 近づいてみると、それは親指の先ほどの大きさの球体だった。

 銀色で、表面はなめらか。傷一つない。


 ガラスじゃない。

 金属のようにも見えるけれど、見たことのない素材だった。


 僕はしゃがみこんで、それを拾い上げた。


 その瞬間、指先にじんわりとした温かさが広がった。


「……あれ?」


 金属なら冷たいはずなのに、まるで人の体温みたいにほんのりと温かい。

 しかも、触れているうちに少しずつ温度が変わっていく気がした。


 なんだか、生き物みたいだ。


 僕はしばらくそれを見つめてから、ポケットに入れた。


「……とりあえず、あとで調べるか」


 そのまま学校に向かった。


 でも、授業中もずっと気になって仕方がなかった。


 数学の時間。

 黒板には二次関数のグラフが描かれている。


「この頂点の座標は――」


 先生の声が遠くに聞こえる。


 でも僕の意識は、ずっと制服のポケットの中にあった。

 あの銀色の球体のことばかり考えてしまう。


(何なんだ、あれ)


 落とし物にしては、妙にきれいすぎる。

 しかも、あの温かさ。


 まるで、機械と生き物の中間みたいな感触だった。


「朝倉」


「えっ?」


 突然名前を呼ばれて、顔を上げる。


「この問題、答えてみろ」


 黒板の数字を見たけれど、頭にまったく入ってこない。


「えっと……」


 クラスの後ろから、くすくす笑いが聞こえる。


「……分かりません」


「ちゃんと授業を聞け」


 先生はため息をついた。


 結局その日、僕はほとんど授業に集中できなかった。


 放課後。


 教室には、もう誰もいなかった。

 部活に行くやつらの声が、廊下の向こうから聞こえる。


 僕は自分の机の上に、例の球体を置いた。


「さて……」


 夕方の光が、窓から差し込んでいる。

 球体はその光を受けて、静かにきらめいていた。


 何の変化もない。


「……やっぱり、ただの部品かな」


 そう思って、指で軽くつついた瞬間――


 ピコン。


 小さな電子音が鳴った。


「うわっ!?」


 思わず椅子から半分立ち上がる。


 球体の表面に、青白い光の線が浮かび上がった。

 まるで回路のような、見たことのない模様。


 その線はゆっくりと動き、形を変えていく。


 文字のようでもあり、ただの図形のようでもある不思議な光。


「な、なにこれ……」


 僕が息をのんで見つめていると、やがて線がまとまり、はっきりとした文字になった。


《通信回線確立。応答者を確認。》


「……え?」


 思わず周りを見回す。


 教室には僕しかいない。

 誰かがスマホで音を出しているわけでもない。


 なのに、その言葉は確かに“聞こえた”。


《あなたは第一発見者です。臨時管理者として登録されました。》


「ちょ、ちょっと待って。これ、何?」


《私は観測機〈リル〉。第七調査船から投下されました。現在、回収待機中です。》


 頭の中が真っ白になった。


 観測機?

 調査船?

 回収?


 どう考えても、普通の機械じゃない。


「……それって、宇宙の?」


《はい。》


 あっさりと肯定された。


 僕はしばらく黙ってから、机に突っ伏した。


「……なんで僕なんだよ」


《半径三メートル以内にいた唯一の知的生命体だったためです。》


「それ、ちょっと失礼じゃないか?」


 思わずツッコミを入れる。


 でも、リルは何も反応しない。

 どうやら冗談は通じないらしい。


「で、何をすればいいの?」


《回収船が到着するまで、私を安全な場所に保管してください。到着予定は三日後です。》


「三日後って……ここ、地球だよ?」


《はい。》


 当然のような返事だった。


 こうして、僕と宇宙の観測機の、三日間の同居生活が始まった。

いかがでしたか?

初めて書く小説なので短いですが楽しんでいただけたら幸いです。

2話も早めに出したいと考えています!

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