第2出撃 ウサギロボ出撃
第3話です。
遂にウサギロボ出撃です。
「ばっ、婆ちゃん、これって……」
目の前にあるのは、アニメか特撮でしか見た事がないロボットだ。
「これが我ら相葉家当主に代々伝えられてきた機神様じゃ」
「……機神……でも、なんで俺をここに? それに婆ちゃんはなんであそこにいたんだ?」
「それはな、ニュースであやつらが現れたのを知ったからじゃ」
ニュースでかよ。
何か予言書みたいな物でもあるのかと思った。
「あやつらは、アニマル帝国と言う。我ら相葉家のご先祖様がこの機神様で倒されたのじゃ、しかし、アニマル帝国は必ず復活すると言う、我らはその時の為に、伝承を受け継いできたのだ」
「難しい話は後で聞くよ。それより、こいつで晃子を助けられるんだよな婆ちゃん!!」
俺は居ても立っても居られず、ウサギ型ロボに乗ろうとした。
「コクピットはどこだ?」
コクピットらしき物が何処にも見つからない。
「やれやれ、せっかちよの。これをつけよ」
婆ちゃんから渡されたのは時計だった。
「こんな時にプレゼントかよ」
俺の誕生日はまだなのにプレゼントなんて……。
「バカモノ!! これは機神様を目覚めさせる物なんじゃ、それをプレゼントじゃと!!」
婆ちゃんは少し怒っている。
「ごめん、婆ちゃん……、それでどうしたら良い?」
俺は時計を左手にした。
「時計に向かってこう叫ぶのじゃ、【人参機神ウサギロボ】と!!」
人参機神ってなんだそれ。
しかも、ウサギロボってそのままかよ。
まぁ、いろいろツッコミたい所だが、今は晃子だ。
やるしかない。
俺は時計を口元に近付けた。
そして……。
「……人参機神ウサギロボ〜!!」
そう言った後、俺の身体は空中に浮かびウサギロボの中に入っていった。
「ここがウサギロボの中?」
操縦席らしき場所に座らされた俺。
しかし、目の前にボタン等はあるが操縦するレバーみたいな物が見当たらない。
あるのは後ろにもう1席あるくらいだ。
どうやら、このウサギロボは2人乗りみたいだ。
「メインパイロットを確認……登録します……ウサギロボ起動」
音声案内付きなのか声が流れている。
「ウサギロボ発進スタンバイ、天井開きます」
上を見上げると、屋根がなくなり空が見えている。
ここは山の中心にあたる場所だったみたいだ。
「ジャンピングモーター起動、キャロニウムエネルギー充填率100%、発進許可を音声にして発音して下さいマスター」
マスター?
俺の事か?
「えっと、ウサギロボ発進!!」
「ウサギロボ発進!!」
足のモーターがフル回転し、ウサギロボはジャンプした。
山の噴火口から飛び出した。
「すっげぇ!!」
俺は興奮した。
まさか、自分がロボットのパイロットになるなんて思っていなかったからだ。
「聴こえるか亮太!!」
スピーカーから婆ちゃんの声が聞こえる。
「そのウサギロボの移動などは頭で思うだけで行動できるらしい」
「なんで、婆ちゃんがそんな事を知ってるんだよ!!」
「この古文書に書いてあるんじゃ」
いつの間にか婆ちゃんは、手に古文書を持ち読んで俺に伝えてくれていたのだ。
「何処からそんな物を……」
「そんな事はどうでも良い、早くやるのじゃ」
婆ちゃんは急かしてくる。
「よし!! やってみるよ!! ……頭で思うだけが……動け!!」
ウサギロボは前に移動した。
「なるほど、後は武器とかは何処だ?」
武器らしき物は見当たらない。
「敵ロボットに補足されました!!」
いきなり緊急指示が出た。
目の前に現れたのはさっきの蛇ロボットだった。
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