第10出撃 その後のベア(アニマル帝国視点)
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「うぅぅぅ」
ベアロボは腕を切り落とされ秘密基地に戻ってきた。
「ベア様の機体が!!」
「これは酷い」
近くにいたのは一般のアニマル兵だ。
主に機体のメンテナンス及び修理担当だ。
コクピットが開きベアロボから1人の毛むくじゃらな男が降りてきた。
「くそ!! ウサギロボめ!!」
ガン!!
男は壁をおもいっき叩いた。
「痛」
手を痛めてしまった。
「おほほほ、これはこれはベア殿、哀れな姿で!! 下っ端なあなたには相応しい姿よね」
女言葉を話す鷲型人間が声をかけてきた。
「なにしに来やがった!! イーグル様よ!!」
「上官にそんな口の聞き方じゃ駄目じゃない」
「うるせぇ、上官でもてめぇみたいな男女は嫌いなんだよ!!」
こんなやつが上官だと思うと嫌になる。
「まぁいいわ、ところであんたウサギロボと戦ったそうね」
「だったらなんだってんだ!!」
「詳しく教えない、あれは我々に逆らう唯一者なのよ!!」
「けっ、誰が喋るかよ!! あのウサギは俺様の獲物だ!!」
「おほほほ、そんな事言えるのかしらね?」
イーグルは通路をあけるようにし横にずれ跪いていた。
「我らがアニマル帝国の王、ライオネル様!!」
通路の奥から姿は見えないが殺気を感じる。
(……駄目だ、殺される……)
恐怖で身体が固まる。
「ベアよ、ウサギロボの戦闘データと出現場所を言え!! さもないと!!」
殺気はますます強まった。
「はは!! ライオネル様のご命令とあれば!!」
俺はベアロボから戦闘データを抜き出しイーグルに渡した。
更にウサギロボと戦闘した場所も話した。
「おほほほ、以前蛇メカが殺られた場所やフォッグが逃げ帰った場所と一致してますわね」
(そうか、蛇のやろう最近見ないと思ったら殺られてたのか……、それに小物のフォッグも戦っていたのか……)
「ご苦労さま!! あんたは作戦の邪魔になるから何処かで縮こまってなさいな、おほほほ」
変な笑い方で去っていった。
(よし、作戦とかは知らねぇが、あれは俺の獲物だ!! 横取りされてたまるか!! まぁ、こっちも1人ならまた破られるかもだが、フォッグのやろうを使えば……)
俺はすぐにフォッグを探しに走った。
ウサギロボを倒す為に……。
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