表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/30

(一)

「誰からだ」

 天井からぶら下がった「刑事課」の看板のすぐ下にいる山城純雄が受話器を持った年下の同僚に尋ねた。

「北浅草警察署の青谷刑事からです」

 架かってきた電話を取った年下の同僚が返答した。

 そう聞くと、山城はデスクの上の電話機の受話器を取り顔の横に当ててから保留ボタンを押した。

 何度か頷くと「すぐに伺います」と言って山城は受話器を置いた。

「城陽!」

 山城はデスクの引き出しを開けてビニール袋を取り出し背広の内ポケットに入れながら、立ち上がって大声で後輩を呼んだ。オフィスでは誰も反応しなかった。隣のデスクには誰もいなかった。

 すると廊下の方から「呼びましたか」と両手にコーヒーカップを持った城陽典孝がやってきた。

 後輩の姿を見つけると「北浅草署に行くぞ」と大声で言い、山城は廊下へ出た。城陽とすれ違うが、そのまま階段の方へ歩いて行った。

「何があったんですか」

 すれ違いざまに城陽が振り返って尋ねてきた。

「鶯谷駅の件だ」

 山城は階段を降りていった。


(続く)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ