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新しい技術

 

  挿絵(By みてみん)

 

 

 「師匠ーっ! 師匠ーっ! 大変ご無沙汰しちゃってかたじけない! 師匠ーっ! 師匠ーっ! 何年ぶりになるんっすかー! たまげたよ~! わぁ~ん、わぁ~ん」と工藤・サンセット・まなみは脇目も振らずに泣きながら、上半身を大きく左右に揺らす子供みたいな走り方をして青空ウイングス子の元に駆け出した。

 

 「まなみ、あんた元気にしていたのね。ずっと心配していたんだよ」青空ウイングス子は涙ぐんだ。

 

 「師匠ーっ! その節は大変申し訳ありません。私、生意気な女だったんです。いつもいけすかない女で、ふて腐れて、むくれて生意気なシティーギャルでした。師匠ーっ! 許してください」工藤・サンセット・まなみは泣きじゃくった。幼い女の子に戻ったように鼻水と青っぱなを同時に出して泣いていた。涙が溢れてヨダレも溢れた。

 

 「まなみ、許すもなにもないよ。私も言い過ぎたよ。久しぶりに積もる話をしたいけれどもさ、ちょっと待って。何かアレでない?」と青空ウイングス子は言って顔をしかめると後退りをした。

 

 「何だこれは!! ウンコ臭っさぁーっ!!」工藤・サンセット・まなみは鼻の穴に指を突っ込んで地面に塞ぎ込んだ。

 

 「臭い!! ウンコ臭い!!」と椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは急いで旅館の中に戻った。

 

 「何なのよコレ!? ウンコだわ。空気がウンコ化しているわ!」とブルーバードAYAは言い、窓の外を見ている愛星・サマー・えりかに目で合図をしてから窓を開けてもらうと、一気に開いた窓を目掛けてジャンプをした。

 

 「ほら、まなみ、立ちなさい。急いで旅館に戻るよ」青空ウイングス子は息を止めて工藤・サンセット・まなみを抱き起こすと手を引っ張って旅館の中に戻っていった。

 

 「窓を閉めて!」と青空ウイングス子はSugar桜子ちゃんに言った。

 

 「凄いウンコ臭いわ!」とSugar桜子ちゃんは言うと半泣きで窓を閉めて蒸せ込んだ。

 

 「ウンコの臭いは頭痛を起こすよ。誰か消臭剤か何か持ってないの?」とパステル純は言って木綿のハンカチで鼻と口を覆った。

 

 「ウンコ臭いと気力が萎えるからなぁ。どうにかしてウンコの臭いを消さないとな」とトムは言うと消臭剤が置いてないかとフロントや自動販売機を見に行った。

 

 「強烈なウンコ臭だな。死んだ家の婆ちゃんのウンコの臭いと凄く似ている。いや、ほとんど婆ちゃんのウンコと同じ臭いだよ。婆ちゃんに会いたいなぁ」と月山コリーは言って懐かしんだ。

 

 「皆さん、『宿便No.5大ミサイル』という選ばれた宿便を素材にしたウンコによるウンコのためのウンコによってのウンコミサイルが砲撃されたんです。バイブレータもっちゃんという名の男が主犯、コイツはジャム将軍の部下です」とフロントに戻ってきたピンク・ゆきあかり@温泉・夢子は皆に伝えた。

 

 「クッソ~。ウンコを原料としたウンコミサイルを作るだなんて完全に頭がイカれてやがる! ジャム将軍め!」イライラし出した月山コリーは何度も鼻をかんだ。

 

 「ウンコはな、宇宙人も人間も動物もだ、誰もがする自然な生理現象なんだ。ウンコを悪くいうのは心苦しいがな、日常でウンコ臭を嗅ぎながら生活は出来ない。ウンコ臭を嗅ぎながら生きていく自信はないんだ。何故なら絶対に耐えられない臭いだからだ。なあ皆。皆はどう思う? ウンコ臭を常に自覚しながら生活できるかい? ましてや今みたいな危険な状況でウンコの臭いを嗅ぎながら戦い続ける事が出来ると思うかい? なあ皆、どう思う?」と月山コリーは真剣に現実的な意見を述べた。

 

 「出来るわけないじゃないかよ! ウンコ臭い現実や生活なんてな、まっぴら御免だよ!!」とトムはテーブルを叩いて吠えた。

 

 「第3、第4、第5の『宿便No.5大ミサイル』が撃ち込まれる可能性もある。ここは1つ皆に率直に聞きたい。私たちは魔法使いだ。消臭系統の魔法なんて聞いたことがないし、存在したこともない。話にも聞いたことがない。今から消臭系の魔法を開発してみないかい?」と月山コリーは言って皆の顔を見渡した。

 

 「ほほう、それはかなり面白そうだな」とトムは言ってガッツポーズをした。

 

 「やってみる価値があるね」と青空ウイングス子は言って指を鳴らした。

 

 「素晴らしいアイデアね」と椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは言って跳び跳ねながら青空ウイングス子の側に行った。

 

 「消臭系統の魔法なんて今まで閃かなかったな」とパステル純は言って微笑んだ。

 

 「ウンコの臭いはキツいからな。他の異臭にも対応できる魔法を開発したい」とモモヒキ聡はヤル気満々で言った。


 「ウンコ臭いのは気持ちが萎えますからね。本気で消臭系統の魔法を開発したいです」と山胸豆子は言ってズレたメガネを直した。

 

 「ウフフフ。ワクワクしちゃう!」とSugar桜子ちゃんは言って皆にポケットティッチュを配った。

 

 「僕なら消臭のメカを作れるから、早速、ファンタジードラゴン号に戻って作ってみるよ」と川本さすおはニコやかに言って皆にピースをした。

 

 「川本さん、俺も手伝うよ。コンパクトなメカニックにした方が良いね」と曲り角ペペは言って川本さすおとハイタッチをした。

 

 「皆さんがとても羨ましい。私はウンコの臭いなんて感じないし全く分からないし、異臭にも反応できないから。私もウンコの臭いを感じたい。ウンコの臭いを知りたい。ウンコって、ウンコってどんな匂いなの? 大体ウンコって何なの?」とレッド明凜は寂しそうに言った。

 

 皆は少しシュンとしてしまった。

 

 

 

 

  ☆続いちゃう☆

 

 

  挿絵(By みてみん)

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