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魔法使いたち

  挿絵(By みてみん)

 

 

 「御宿泊の御客様に緊急の御知らせを申し上げます。只今、当旅館は、ジャム将軍の一味と思われる者から脅迫を受けまして、当旅館に向けてミサイルが発射されました。御宿泊されています150名の御客様、大変お疲れの所を申し訳なく思いますが、直ちに1階のフロント前に集まって下さい。頑丈な地下へと案内致します。どうぞ宜しくお願い申し上げます。慌てないで非常用のエレーベータルリーンへお乗りください。本気を出せば、一機、最大500名までは乗れますので御安心くださいませ」混浴温泉惑星1の人気スポット、いや、大宇宙人気No.1の老舗の温泉旅館、安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館の女将、ピンク・ゆきあかり@温泉・夢子は見事な対応とリーダーシップを発揮してフロントにある館内放送用のマイクを握り締めていた。

 

 何事かと驚いて真っ先にフロントへ駆け付けたのは、新人の従業員、23歳のピチピチギャル、明白涼子だった。

 

 「ゆきあかりさん、一体、どうしたんですか?」明白涼子は女将の事を、時には『夢子ちゃん』、『夢子さん』、『夢ちゃん』、『ゆきあかりさん』と呼ぶ事もあれば、『温泉ちゃん』と呼んだり、『ピンキーちゃん』と呼ぶこともあるくらいお互いに心を通わせた間柄となっていたから『ゆきあかりさん』と呼んだのだった。

 

 『心が良ければさ、親しき仲なら礼儀なしでいいよん。親密にいこうよん。親密にいっちゃおうよん。仲良しこよしになりたいだけなのだからさ。ねっ。照れずにニカッと笑ってよん。ねっ。ねっ。ねっ』ということわざ乙女心座惑星おとめざわくせいにあるのだが、まさに、明白涼子はこの諺を実際に学んだ偉い子ちゃんのギャルなのだ。親しき仲なら礼儀なしであったのだった。

 

 「涼子ちゃん、今の館内放送通りよ。ジャム将軍の一味に狙われてしまったの」ピンク・ゆきあかり@温泉・夢子は現状に目をつぶらないで正直に伝えた。

 

 「ゆきあかりさん、大丈夫なんですか?」

 

 「涼子ちゃん、大丈夫よ。大丈夫。キャプテン・ミルクがいるんだもの」

 

 「ゆきあかりさん、頼もしいキャプテン・ミルクがこの旅館に来てくれて良かったし嬉しいですね」

 

 「涼子ちゃん、本当よね。でもね、他の御客様にはキャプテン・ミルクの事は秘密よ。口にチャック。混乱したら大変だからね」

 

 「ゆきあかりさん、確かにそうですよね。はい、分かりました」

 

 安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館に宿泊していた150名のお客がフロント前に集まってきた。

 

 お客は皆、落ち着いて行動していた。

 

 ピンク・ゆきあかり@温泉・夢子がお客の先頭に立って地下へと導いていった。

 

 逆に明白涼子は、お客がはぐれないようにと後ろ側に移動して地下へと進んでいった。

 


 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

  

 

 キャプテン・ミルクは瞬間移動をしている間に、月山コリー、トム、川本さすお、青空ウイングス子、山胸豆子、パステル純、モモヒキ聡、Sugar桜子ちゃん、サイボーグのレッド明凜、曲角ペペにテレパシーを送り、『大至急、安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館に戻れ。最強の宇宙船ファンタジー・ドラゴン号も運んでこい!』と伝えた。

 

 脅威と共に畏敬の念を抱くというのは、まさに、この事であろう。

 

 キャプテン・ミルクは瞬間移動をしながらテレパシーを送るという2つの魔法を同時に使っていたのだ。全く見事というしかない。神憑り的な才能と能力だ。キャプテン・ミルクは魔法使いの中でも最高峰、究極の位置にいる存在といえるのだ。キャプテン・ミルクなら2つといわず3つ4つ5つと可能な限り魔法を駆使するであろう。

 

 『月山コリーとトムのツートップは非常に強力だ。攻撃力、防御力、どちらも申し分なしだ。二人が怒りに任せてキレまくると手がつけられないほど厄介な存在になる。この二人は頼りになる。キャプテン・ミルクの部下の中でも一流の魔法使いと言える。

 

 青空ウイングス子は大宇宙の魔法使いの中でも、ある意味、伝説的な存在だ。まだ未知の技や見たことのない魔法がたくさんあるはずだ。伝説の魔法使いだからこそ信頼も厚い。

 

 パステル純とモモヒキ聡のコンビも強烈だ。何を仕出かすか分からない恐怖を持っている。策略家の二人なら何かと力になる。

 

 山胸豆子とSugar桜子ちゃんのコンビは予測不能だが、決める時には決めるので非常に助かる存在だ。きっと凄い事が起こる。

 

 科学者でもある曲角ペペとサイボーグのレッド明凜。二人は新しい仲間だが、レッド明凜の無敵感には期待が高まるし、無慈悲な強さに希望が大きくなるばかりだよ。レッド明凜はサイボーグの究極的な完成形といえるからな。とても期待している。

 

 川本さすお。超天才の川本さすお。彼は天才だ。天才としか言いようがない。彼は魔法を使えるようだが詳しくは知らない。


 ブルーバードAYA、椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキの二人はエキセントリックな魔法使いだ。ある意味、最先端の魔法使いとも云える。イマジネーション豊かな魔法を見せてくれるであろう。

 

 工藤・サンセット・まなみは分からない。初対面だし。ただ、青空ウイングス子の1番弟子ともなれば脅威的な強さを発揮してくれるだろう』とキャプテン・ミルクは乗組員の魔法分析や潜在能力、個人の資質を緻密に考えながらニヤリと口角だけを上げて笑った。

 

 キャプテン・ミルクは東の方角を目指していた。ある山道の上空を飛行していた。

 

 山道を見下ろしているとアンティーク電話ボックスを見つけた。あのアンティーク電話ボックスからバイブレータもっちゃんとかいうバカが掛けてきたのだ。

 

 アンティーク電話ボックスの中に男の姿が見えた。

 

 『宇宙人のようだな。奴がバイブレータもっちゃんか?』とキャプテン・ミルクは思いながら気配を消してアンティーク電話ボックスから少し離れた場所にある木の陰に隠れ様子を伺った。

  

 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館ではキャプテン・ミルクの仲間が一堂に会していた。

 

 駐車場にいた椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキとブルーバードAYAと工藤・サンセット・まなみは準備万端で闇夜を睨んでいた。

 

 「あれだ!」とブルーバードAYAが叫んだ。

 

 『宿便No.5大ミサイル』が高速で迫ってきた。

 

 「AYAちゃん、まなみさん。いくわよ!『バルゴインズギム』!!」と椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは魔法を唱えると黄色のエネルギー波動体オーラが現れて身体全体を包んだ。

 

 「強冷壁きょうれいかべ』!!」と工藤・サンセット・まなみは魔法を唱えるとシルバーカラーのバリアーが旅館と駐車場一帯を被せていった。

 

 「『エメリスティクス・ブルーバード!!』とブルーバードAYAが魔法を叫ぶと青白い炎が旅館と駐車場一帯を包み込んでいった。

 

 「おや? あの女の後ろ姿に見覚えが……」とフロントにいた青空ウイングス子は言って窓を大きく開けた。

 

 「来たわ!!」と椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキとブルーバードAYAと工藤・サンセット・まなみが同時に叫ぶと『宿便No.5大ミサイル』はバリアーを直撃した。

 

 バリアーとミサイルが鉢合わせしたかのような激しい衝突による衝撃音と振動、地震のような震動も足元から伝わる。辺りは明滅を繰り返し、夜も深い時間帯なのに昼間のような明るさになっていた。

 

 「いまだ!」とタイミングを計った椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキが叫ぶと魔法『バルゴインズギム』は工藤・サンセット・まなみの『強冷壁きょうれいかべ』とブルーバードAYAの魔法『エメリスティクス・ブルーバード』をより強固にする形で入り込んでいった。

 

 『宿便No.5大ミサイル』は強力なバリアーに圧されて後ろへ後ろへと引き下がっていった。

 

 『宿便No.5大ミサイル』の勢いが失くなり掛けてきた時、青空ウイングス子が駐車場へ飛び出て「『ヤンカレ・モンドスケル』!!」と魔法を唱えると闇夜に白い光の粒が現れて一斉に『宿便No.5大ミサイル』に攻撃を仕掛けた。

 

 白い光の粒は容赦なく『宿便No.5大ミサイル』を突き抜けると跡形もなく破壊されていった。

 

 「やったー!!!」と3人の乙女たちが円陣を組んでキャッキャッ言いながら跳び跳ねると、工藤・サンセット・まなみだけが後ろを探した。

 

 青空ウイングス子が優しく微笑んでいた。

 

 

 

 

  ☆続いちゃう☆

 

 

  挿絵(By みてみん)

ありがとう!(*^^*)

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― 新着の感想 ―
[一言] ありがとうございました。私も登場させてもらってとっても嬉しいです。(o^―^o)ニコb頑張ってねー応援してますよー!
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