表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

81/306

思念と、独り言と、にゃはははは

 ブルーバードAYAはトイレに向かった。

 

 安らぎと癒しのゆきあかり温泉旅館は綺麗な作りのトイレになっていてホッと息をつける安らぎの空間となっていた。

 

 ブルーバードAYAはトイレの扉を開けて中に入ると、独り窓辺に佇む若い女性の後ろ姿が目に入ってきた。ブルーバードAYAは特に気にすることなく何気ない視線を向けたただけで洋式トイレのドアを開けて中に入りトイレに座った。

 

 ブルーバードAYAは耳をすまして窓辺に佇む若い女性の動きや気配を確かめていた。

 

 若い女性は洗面所に行くと水道の蛇口をひねった。白い湯気と温かいお湯が出てきた。若い女性は洗面所の横にある使い捨ての小さなタオルを取り出してお湯に浸すと、曇った鏡や洗面所の周りを丁寧に拭いてからゴミ箱に捨てた。

 

 若い女性はお湯で顔を洗うと鏡の中の自分を見つめた。使い捨ての小さなタオルを取り出して顔を拭くと同じ様にゴミ箱に捨てた。

 

 若い女性は深呼吸をすると軽く顔を叩いて気合いを入れた。力強い自分の視線を睨み付けてから再び窓辺に行き外を眺めた。

 

 ブルーバードAYAは若い女性の後ろ姿の動きを少し開けた扉から見ていた。

 

 ブルーバードAYAは意を決したように扉を開けると若い女性の肩を小さく触れるようにして叩いてみた。

 

 「こんばんは。あのう、突然失礼します。本当にこんな場所で申し訳ないです。あのう、あのうですね、あのう、貴女は、愛星・サマー・えりかちゃんですよね?」ブルーバードAYAは左手で早鐘のような心臓の動きを押さえると足が震え出してきた。

 

 「えっ?」愛星・サマー・えりかはぶっ飛びそうになるほど驚いた。目の前にいる女性は今をときめくファッション界のカリスマ、美人スーパーモデルのブルーバードAYAだったからだ。噂通りの青ずくめのファッションと気品のある美人ぶりに愛星・サマー・えりかは舞い上がってしまった。

 

 『ワオッ。凄い、本物のブルーバードAYAだわ。ヤバイね。こりゃヤバイね。どうしようかな? サインを貰っちゃおうかな?』と愛星・サマー・えりかは考えていた。

 

 『マジかよ。ヤバいじゃん。女の目線から見てもさ、えりかちゃんはさ、超、超、超可愛いじゃん。背丈は結構あるんだなぁ。165~167センチの間かな。マジで美少女というか美女というか美人すぎるわい。さすが大宇宙No.1の美人アイドルと言われているだけあるんだわ。どうしようかな? 一緒に写真を撮ってもらおうかな?』とブルーバードAYAは思いながら落ち着きなく体を横に揺らしていた。

 

 『げっ、ブルーバードAYAの肌がヤバイ。マジで綺麗すぎる。もはやスッピンなんじゃないの? 化粧はしていないんじゃないのかしら?』と愛星・サマー・えりかは思いながら目を開けっ放しにしてブルーバードAYAの肌を見つめていた。

 

 『マズイ。鼻毛? 私の鼻毛が出ちゃってるのかな? それとも目くそかな? ニキビかな? 何でそんなに潤んだ美しい瞳で見つめてくるのよん? 可愛い愛星・サマー・えりかちゃん』とブルーバードAYAは思いながら愛星・サマー・えりかの瞳を優しく見返していた。

 

 『ヤバイわ。ひょっとしたら鼻くそかな? 私の鼻くそが海鮮料理の溢れイクラ丼並みに溢れてきてる? 鼻くそなら緊急事態だわ。私、顔を洗った時に何かミステイクしたのかも。鼻毛かな? 鼻毛かも? いや、歯に何か青海苔系統が付着した恐れありかも?』と愛星・サマー・えりかは思いながらブルーバードAYAの瞳と絡み合った。

 

 ガチャ

 

 トイレの扉が開いた。

 

 驚いた愛星・サマー・えりかとブルーバードAYAは身を強張らせて同時に扉を見た。

 

 「漏れる~ぅ。ヤバイヤバイ。こんこん。すみませ~ん」椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは寝ぼけ(まなこ)で大の方の扉をノックしてから開けると誰もいないのに頭を下げて入っていった。

 

 「あぶねぇ、あぶねぇ。助かった~。ヤバイところだったわ。あと10秒遅かったら全ておじゃんだったわ。にゃははははははは」椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは独り言を言いながらトイレをしていた。

 

 「やっぱり眠いと頭が回らんねぇ。私は頭脳明晰とまではいかなくても、知力と閃きがあるタイプの女だから、得意な方を選んで能力を伸ばして成長していこう。にゃははははははは」椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキの独り言は明快で可愛らしかった。

 

 「あの三バカ暴漢魔野郎め、私が完全に寝ていたら扉を蹴破って来たはずだわ。危ないところだったわ。さすが私だ。魔法「カットバリアン」(説明しよう。「カットバリアン」は椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキのオリジナル魔法シリーズNo.3の魔法だい。バリアそのものなのだが、極めて強度の高いバリアなのだ。空飛ぶ車が時速298キロでぶつかってきてもビクともしない。ただ、先ほど椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは寝掛かっていた。思春期間近の14歳の美少女だ。寝掛かっていた場合、魔法の効力は落ちる。完全に効力が消えたら「カットバリアン」は破られたであろうね。寝ないで耐えていた椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキちゃんを、皆様、褒めてあげてちょーだい)をナメたらダメだでよ。にゃははははははは」椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは照れ笑いをしていた。何と可愛らしい独り言を連発しているのだろうか。

 

 「さてさて、出るかな」椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは口笛を吹きながら扉を開けた。

 

 「あらら、ブルーバードAYAだーっ!! ぎょええええーっ!! あ、あ、あは、あは、あはは、あははははは。にゃははははははは!! 愛星・サマー・えりかちゃんだ!!」椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは腰が抜けて立てなくなるとそのまま気絶した。

 

 

 

 

  ☆続いちゃう☆

ありがとうございました!✨

♪v(*'-^*)^☆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 楽しく読んでますよ!絶好調ですね!その絡みに私も混ぜて下さい!(≧∇≦)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ