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キャプテン・ミルクの凄さ

最新作が浮かんだので更新しました!

 「そうだわ、こんなことしている場合じゃないんだわ。みんな早くお家に帰りなさいよ。もう遅いんだからね。じゃあね、寂しくて揺れる胸の痛みんC~」(説明しよう。「寂しくて揺れる胸の痛みんC~」とは50世紀のギャルたちの別れ際に言う流行り言葉なのだ)

 

 「工藤・サンセット・まなみさん、夜勤に行くんじゃなかったんですか?」ブルーバードAYAは白衣の天使を引き留めた。

 

 「そうなんだけどね、財布を忘れちゃってね、白衣に着替えてからね、一旦家に戻って財布を取りに行くことにしたのよ。家と職場の病院は5分の距離なの。夜勤は売店の夜食を食べないとさ体がもたないからさ。普段はさ、毎日さ、ちゃんと自炊をしているのよ。今日に限って弁当を作り損ねたのよん。珍しく何も作らなかっただけなの。私の料理はピカイチなのよん。じゃあね、寂しくて揺れる胸の痛みんC~」工藤・サンセット・まなみは空飛ぶ敷き布団にうつ伏せになって乗り込むと西に向かって一直線に飛んで行った。

 

 「引き留めは無理ね。夜勤なら仕方ない」ブルーバードAYAは肩をすくめると真横にある白いベンチに座った。

 

 高部鼻ソカシコは身動きできない川谷ゲリズチョンの顔をひたすら強い力で叩き続けていた。川谷ゲリズチョンはヤケケソになっていて、叩かれる度に変顔をしていた。


 風が吹いたのでブルーバードAYAは虚空を見つめた。

 

 「ブルーバードAYAさん、助かりました。どうもありがとうございました」テレポートで戻ってきたキャプテン・ミルクは地上から5メートルほど浮かんでいた。ブルーバードAYAに対して丁寧に頭を下げて誠意を込めて御礼を言った。

 

 「いえいえ、とんでもないです。キャプテン・ミルク、工藤・サンセット・まなみさんがまた来ました」ブルーバードAYAは工藤・サンセット・まなみを引き留めてキャプテン・ミルクに合わせたかったが、夜勤の仕事があるために引き留めはできなかったとキャプテン・ミルクに伝えた。

 

 「そうだったんですか。分かりました。大丈夫ですよ。そのうち会えると思います」とキャプテン・ミルクは言ってブルーバードAYAの優しい気持ちに感謝した。

 

 キャプテン・ミルク高部鼻ソカシコと川谷ゲリズチョン側に行き指を鳴らした。

 

 高部鼻ソカシコは叩くのを止めて自分の意思とは関係なく地面に正座した。同じく川谷ゲリズチョンは体育座りをした。

 

 ブルーバードAYAは驚きをもってキャプテン・ミルクを見つめていた。ブルーバードAYAの魔法、「サイケデリック・ブルーバードNo.5」は非常に強力な部類に入る魔法の一種なのだ。それを、キャプテン・ミルクはいとも簡単にあっさりと解いてしまったのだ。ブルーバードAYAは武者震いをした。『私だってかなりの魔法を使うのに。こんな簡単に魔法を解くなんてね。キャプテン・ミルク、本当に凄い』と思っていた。

 

 「おい、高部鼻ソカシコ。ナメた真似をしてくれてありがとう。目が痛くて痛くて大変だよ」キャプテン・ミルクは目をこすった。

 

 高部鼻ソカシコは黙ってキャプテン・ミルクを睨んでいた。

 

 「今すぐにマツタケボウヤに連絡しろ!」キャプテン・ミルクは高部鼻ソカシコの耳元に頭和気(ずわき)(説明しよう。「頭和気」とは21世紀のスマホに似た名刺並みの軽さの電話機の事だ)を当てた。

 

 「おい、自分で頭和気を持て!」キャプテン・ミルクは頭和気を離した。高部鼻ソカシコは頭和気を持たなかったので地面に落ちた。

 

 「そうきたか」キャプテン・ミルクは人差し指で2、3回円を描いた。落ちていた頭和気が浮かび上がり、高部鼻ソカシコの耳元にくっついた。

 

 「クッソー」高部鼻ソカシコはキャプテン・ミルクに唾を吐いたが届かなかった。

 

 「さあ、マツタケボウヤとか言う奴に頭和気を掛けろ!」

 

 「チッ、分かったよ。その代わり、今すぐにおでこに書いてあるウンコのタトゥーを消してくれよ!」

 

 「分かった」キャプテン・ミルクはあくびをした。不思議なことにウンコのタトゥーは消えてしまった。

 

 「消えたぞ」キャプテン・ミルクは顎を掻きながら言った。

 

 「おい、川谷ゲリズチョン。おでこに書いてあったウンコのタトゥーはあるか?」高部鼻ソカシコは川谷ゲリズチョンに顔を向けた。

 

 「うん、たぶん消えてるよ」真っ赤に腫れ上がった顔が痛々しい川谷ゲリズチョンはグロッキー状態で言った。

 

 「じゃあ、マツタケボウヤ上官に頭和気を掛ける」高部鼻ソカシコは頭和気のボタンを押した。

 

プルンプルンプルン

ガッチャリンチャン

 

 「誰だ? こんな遅くに。なんだ?」マツタケボウヤ上官の不機嫌な声が頭和気から漏れていた。

 

 「マツタケ上官、私、高部鼻ソカシコです。お疲れ様です」

 

「どうした?」

 

「いや、ちょ、ちょっと、マツタケボウヤ上官の声が聞きたくなっちゃって……」

 

ガチャン

 

ぷーぷーぷー

 

 マツタケボウヤ上官は頭和気を叩き置いたようだった。

 

 

 

 

  ☆続いちゃう☆

読んでくださり、ありがとうございました!

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[一言] 自分の名前がーーー載っているよ!何て事でしょう!仲間にして下さい!<m(__)m>
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