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りえこちゃん家のメシは美味いから来てみそ

 「ななななななななな、なんじゃいそりゃ! そりゃなんじゃい! 頭にきた! なんじゃい! 侵略だってぇ~い! あの野郎、ふざけた真似しやがって。いつ聞いた話なんですか?」とキャプテン・ミルクはキレ気味で言った。

 

 「大衆食堂の『りえこちゃん()のメシは美味いから来てみそ』というお店を見つけまして、2日前に、お店が朝4時から深夜3時半迄営業している事が分かったので、急いで深夜2時半頃にテイクアウトしに行ったら、お店の前に二人組の不審な男たちがいて話していたんです」ブルーバードAYAは身振り手振りをダイナミックに動かして分かりやすく話した。

 

 「ブルーバードAYAさん、男たちは何と話していましたか?」とキャプテン・ミルクは言って拳を鳴らし始めた。

 

 「『そろそろ我らのボス、ジャム将軍が来るっちょよ。混浴温泉惑星はジャム将軍のものだっちょよ。ヒャッハハハハハ』、『そうだな相棒。楽しみだよな。あばれまくるぜ。良い惑星だから狙っていたという噂話は本当だったんだな』、『ああ。遅くても1週間以内には何かが起こるっちょよ』、『カオスになるな。あっ、静かに。シーッ!』と私に気付いた男たちは足早に闇の中へと消えていきました」とブルーバードAYAは言葉に詰まる事なく話した。ブルーバードAYAの証言は間違いなく確かだとキャプテン・ミルクは確信した。

 

 「男たちの人相は憶えていますか?」

 

 「残念ながら覚えていません。男たちの背中越しに聞いた会話でしたからね」ブルーバードAYAはテーブルに置いてある本に触れながら話した。

 

 「分かりました。まずその二人を見つけ出して話を聞き出すことにしよう。ブルーバードAYAさん、今から一緒に『りえこちゃん家のメシは美味いから来てみそ』に行って見張りと張り込みをしましょう。ブルーバードAYAさん、今話したジャム将軍の侵略と不審な男たちの情報は俺たちの乗組員にも伝えます」とキャプテン・ミルクは言って曲り角ペペと川本さすおさんに「ファンタジードラゴン号に戻ってメンテナンスと監視体制を準備せよ」と伝えた。

 

 レッド明凜には「安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館にいて見張りをしてくれ」と伝えた。

 

 「よし、俺は大至急、乗組員に伝える。『疾風(はやて)のボイス』で連絡する(説明しよう。『疾風(はやて)のボイス』は『じんわりボイス』のシリアス版、リアルタイム、緊急事態用の大人向け、またはダンディー、熟女向けのアダルトなテレパシーサイキックなのだ)」

 

 『おい、皆の衆、緊急事態だ。すぐに安らぎと癒しのゆきあかり@温泉旅館に戻れ。ジャム将軍が混浴温泉惑星を侵略するとの情報を得た。今から俺は出かける。旅館にはレッド明凜だけがいる。詳しくはレッド明凜に聞け。曲り角ペペと川本さすおさんとシェフたちはファンタジードラゴン号に戻り準備をする。他に二人組の不審な男の情報もある。ジャム将軍の一味だろう。もし、怪しい男たちを見掛けたら捕まえろ。1人は話の終わりに「だっちょよ」という口癖だか訛りがある。皆の衆、分かったか?』とキャプテン・ミルクは張りのある声で言った。

 

「はい! ふふん、ふふん、ふぅ・ふぅ・ふぅ・ふぅ・ふーんっ」とトムは久しぶりに興奮したせいで鼻息を荒くして言った。

 

「よし分かったよー」と青空ウイングス子は静かなる怒りを込めて言った。

 

「は~い、わかりまちたぁ~。戻りまーちゅ」とSugar桜子ちゃんは明るく振る舞って言った。

 

「了解でございます」と山胸豆子は緊張仕切った声で言った。

 

「了解。必ずジャム将軍をやつけてやるぜ! 腕が鳴るぜい!」て月山コリーは血が騒ぐような獰猛かつ野獣めいた口調で言った。

 

「はいはぁーい。わかりました。ありがとう」とパステル純は努めて陽気に言った。

 

「私も助太刀しますよ」と椎名・ミッシェル・ローズ・ユズキは力強く言った。

 

「チッ、はいはい、戻りまーす」とパステル純は嫌々ながら言った。

 

 キャプテン・ミルクは『疾風のボイス』を切ると「ペペ、宇宙・モツァレラ・すっぱい・スパイス・スパイ局にも連絡を入れろ」と曲り角ペペに言った。

 

 曲り角ペペと川本さすおさんはキャプテン・ミルクに一礼をして部屋から出ていった。

 

 「レッド明凜、ここは任せたからな。頼むぞ」とキャプテン・ミルクは言うと女将のピンク・ゆきあかり@温泉・夢子に向き直った。

 

 「夢子さん、安心して大丈夫です。必ず混浴温泉惑星と、この素晴らしい旅館は守ります。夢子さんは普段通りに過ごして頂ければいいです」とキャプテン・ミルクは優しい声音で言うとブルーバードAYAに向きを変えた。

 

 「ブルーバードAYAさん、今から食堂に行きますが絶対に怪我だけはしないように気を付けてくださいね」とキャプテン・ミルクは念を押すように言うと思い出したように顔を上げて扉を見つめた。キャプテン・ミルクはサンゴレラスを掛けて宿泊しに来た二人組の若い女性たちの事を思い出したのだ。彼女らは愛星・サマー・えりかとマネージャーの彩月だ。

 

 『愛星・サマー・えりかちゃんは、やっとの思いで羽を伸ばして自由に旅行が出来たというのにさ、変に不安がらせてはいけないよな』とキャプテン・ミルク考えて、あえて、愛星・サマー・えりかとマネージャーの彩月には伝えないことにした。

 

 「ブルーバードAYAさん、わかりましたか? 絶対に不審な男たちを見つけも視線を合わせないで、それとなく俺に教えてくださいね」

 

 「キャプテン・ミルク、ありがとうございます。私は全然大丈夫なんですよね~」とブルーバードAYAはあっけらかんと笑って言うと首を傾げて微笑んだ。なぜこんなに余裕がある答え方をするのか、キャプテン・ミルクは分からなかった。

 

 「怪我をされたら困りますので、その辺を第一に気を付けてくだされば後は大丈夫ですから」とキャプテン・ミルクは言うとブルーバードAYAと共に部屋を出た。

 

 

 

☆続いちゃう☆

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